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841冷えとりサポーターくぷの繕い方特集です。
この特集が出来る前に店長弥生が⇒ブログでアップした記事もあり、そちらも参考にしてください。
また、破れた靴下を洋裁に使用する事も出来ます。
⇒レッグウォーマー
⇒マスク、アームカバー
⇒ハンカチ、布ナプキン
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「靴下の穴をかがる方法をレポートしてほしいです」とご依頼を受けたものの、
以前は丁寧に手縫いを心がけていたのですが最近では少しためておいてからミシンで縫っちゃっています。
と申しますのも、私は縫っても縫っても追いつかなくなるくらい、ものすごい大きな穴がドカン!とたくさんあいてしまうので、
繕うことにストレスを感じてしまっていたのです。
もちろん丁寧に心をこめて感謝の気持ちをもって繕うことができればベストですよね。
ミシンなんかで縫って大丈夫!?というお声も聞こえてきそうですが
ようは自分がストレスなく冷えとりをできればいいと思っているので、ミシンだろうが雑に見えようがいいや!
そんな感じなので、皆様のお役に立てるかどうか不安ではありますが、私が手縫いで繕う時の方法をレポートさせて頂きます。
まずは靴下の穴の状態をご覧ください。
穴の状態がわかりやすいように、中に紙をはさんであります。
ほぼすべて足の裏中央より少し前の部分に穴があいています。
左側から、
(赤い紙)小さい穴があいたあと少し伝線
(青い紙)小さい穴
(緑の紙)小さい穴が裏側にもあいています。これは穴を繕うのが面倒で上下逆さに履いていたらその日のうちに反対側も穴があきました。
(オレンジの紙)2つの穴が並んでいます。
まずは1番繕いやすい青い紙の小さい穴で説明させていただきます。
やよいさんもご説明されていましたが、左端の赤い紙のように縦に伝線したりすると、ついついその伝線にそってつまみたくなるのですが、画像のように横一文字になるように多めに布をつまみます。
つまむ量が少ないと穴の周辺は画像でもおわかりのように、生地が薄くなり破れやすくなっていますので、せっかく縫ってもすぐにまた穴があいてしまいます。
といいますのも、縦につまんでしまうと靴下の幅がせまくなってしまいたくさん重ね履きができなくなるからです。
それから、私の場合は冷えとりを始めた頃は裏側にひっくり返してから布をつまんで縫っていましたが、その方法ですと皮膚に直接縫い目のごろっとしたところがあたってしまい不快な感じがしたので、縫い目は外に出るように縫っています。
次に使用する糸ですが、絹糸でなくてもかまいません。
今回はお色がよくわかるように赤い刺しゅう糸を使ってみました。
糸の種類は問いませんが手縫い用の糸を選んでください。ミシン糸だと撚りが逆なので縫っている間に糸がくるんくるんと巻いてきて繕いにくいです。
今回の私のように刺しゅう糸をお使いになる方は少ないと思いますが、だいたい刺しゅう糸は6本どりになっていることが多いので、その場合は1~2本のみ引き抜いて使ってください。
冷えとり用の靴下はどこのメーカーさんでも、粗い目で編まれていることが多いので通常の玉止めだと靴下から糸が抜けてしまうと思います。
私はいつもクロスステッチ刺しゅうの刺しはじめに使われる「ループメソッド」という方法を使います。
画像のように糸を半分に折って針に糸を通します。(片方が輪になっている方が長めです)
【刺しはじめ1】糸端は結ばずに輪に縫い始めます。 |
【刺しはじめ2】針は最後まで引きぬかずに、輪になったところへ針を通します。 |
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【刺しはじめ3】そのまま針を引き抜けば、目の粗い靴下でも糸が抜けることはありません。 |
【2針目】2針目を縫う前につまんだ布を半分に折り倒します。 皆様に針と糸の状態を見やすくするために、奥の方へ倒しましたが手前に半分にたおして頂いても構いません。 そして、倒した方から針を通して、布を巻き込むような形で縫い始めます。こうすると多少粗く縫っても、布端がほつれてくることは少ないです。 |
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【かがり縫い】同じ要領で布を倒した方から、3針かがり縫いし終わったところです。 |
【かがり縫い終了】穴があいている個所をすべてかがり終えたところです。 このまま結ぶと、今度は留めたところからまた糸が抜けてほつれてきてしまうので2本通っているうちの1本のみ、針から糸を引き抜いておきます。 そして1本だけ糸が通っている状態で、もう1針縫います。 |
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【糸の結び方1】縫い終わりの少し離れたところに、糸が1本ずつ出ている状態です。 |
【糸の結び方2】そのままかた結びしてください。 |
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【糸処理の仕方1】そのまま糸を切っていただいても構いませんが、まだ少しがんばれる余裕のある方は結んだあとの糸の端を再度針に通して、繕い終わった縫い目の中へ針を入れて引き抜きます。 |
【糸処理の仕方2】縫いはじめの方へ糸が戻ってきました。この後余分な糸をカットして頂ければ完成です。 |
【完成】とっても雑に見えますが、これでもじゅうぶん持ちこたえてくれます。
それでも繕った周辺は生地がうすくなっているので破れやすいために、上下をひっくり返して履くことをおすすめします。
かかとがあるタイプの靴下の場合気持ち悪くないの!?って思われるかもしれませんが
たくさん重ね履きしていると、かかとってあってもなくてもあまり関係なくなってきちゃうんです。(私があまり気にしないタイプなのかもしれませんが…)
穴があいたまま放置して、左右を入れ替えたり上下に入れ替えて履いても構わないとは思うのですが、そうすると最初に見て頂いた画像のように、穴があいたところから伝線してきますので、繕いにくくなってしまいます。繕って大切にはきたい方には、発見したらすぐに繕うことをオススメいたします!
次にもう少し丁寧に縫ってみたい方にはブランケットステッチという繕い方もあります。
耐久性は先ほどのかがり縫いとさほど変わらないと思うのですが、布をたくさんつまむ余裕があまりない場合にも使える方法です。
先ほどより少し大き目の穴、緑色の紙をいれた靴下を使います。
【刺しはじめ1】糸を通すところまでは同じ要領です。 |
【ブランケットステッチ刺しはじめ】今回は布をつまんだあと、折り返さずに縫っています。手前から針を入れ、布に刺した状態です。 |
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【ブランケットステッチ1針目】針は抜かずにそのままにし、糸を針の奥からぐるっと1周させ手前に持ってきます。 |
【ブランケットステッチ1針終了】そのまま引き抜き1目縫い終わりました。 |
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【ブランケットステッチ2針目】1針目から少し離れたところに、手前から奥に針を入れ1針目と同様に糸を針の向こうから手前に回してきます。 |
【ブランケット途中】これを繰り返すと布の端を覆うように縫えます。フェルトのマスコットや、毛布の端などをぬいかがるためによく使われる飾りのステッチです。 |
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【ブランケットステッチ終了】通常のかがり縫いと同じように、最後は糸端を結んでから縫い目の中に入れ込み余分な糸をカットすれば完成です。 |
この写真のように穴がいくつか並んでたくさんあいていても、縫い方の要領は全く同じです。 1つずつ繕う必要はなく、大きな穴がひとつあいていると考えて縫ってみてくださいね。 |
こちらはまた別の靴下の穴です。
先ほどのものよりも穴が大きくて、そこからさらに縦に伝線しています。
穴があいた時に気づかずに歩きまわったりしているとこんな風になってしまいます。
大きな穴だけの場合はこれまでと同じように布をたくさんつまんで縫って頂ければよいのですが、縦に伝線した場合はクロスに縫ったりもしています。
【クロスに縫う場合の1か所目】まずは大きな穴をふさぐ為に横一文字に縫います。 |
【クロスに縫う場合の2か所め】縦に伝線しているところも縫ってみました。 今回は画像でよく見えるように太い糸を使ったためによけいに履きにくそうに見えますが細い縫い糸を使えば履けないことはありません。 でも、やっぱり違和感はあって履きづらいと思います。 歩いたりすると3枚目など肌に近いところは不快な感じがする方もいらっしゃると思いますので、就寝用や自宅で靴を履かない場合のお子様用の5枚目7枚目などにお使いになられても良いかもしれません。 |
もうこれはどうしたらいいの!?というくらいのビッグな穴。
生理直前に頭痛があり、「なんか来たぞ~~」という予感がしてワクワクしながら靴下を脱いだら、なんと9枚目が両足ともにこんな風になっていました。
ここまでくるとさすがに繕ってはくことも難しいです。
あと、繕いが難しいパターンのひとつに5本指の指の部分に穴があいてしまうパターンがあります。
今回、やよいさんからお話を頂いて数週間たちましたが、その間、指には穴があかなかったので文章での説明のみになっていまいますが、親指の外側などがよく破れていた時期がありました。
その時に繕って履いてみたのですが、やはりかなり狭くなってしまい履いていても不快だったので、それ以降は5本指で使うことをもう諦めました。
そこでどうやって使っているかといいますと…
【裏表ともに穴があいてしまった靴下】先ほどのビッグな穴や、裏表ともに穴があいて繕いが難しくなったもの(両面穴があっても繕える場合はもちろん繕ってはいてくださいね) |
【靴下をカット】思い切って靴下をカットします。 |
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【靴下をカット2】そして、使いたい場所にあわせてさらにカットします。 |
【靴下をカット3】ここまでカットしました。 |
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【カットした靴下の利用法】こんな風に穴のあいたところへ、先ほどのカットした筒状の靴下を入れて |
【カットした靴下の利用法】繕いにくい場所の穴をふさぐように利用します。この上には普段通り、ウール5本指、シルク先丸という順序で重ね履きしてください。 |
カットした5本指の先っぽの方は捨てずにとっておくと、指先に穴があいた時にすぽっとかぶせて使うことができるので捨てるのはもったいないです!!
切りっぱなしでもネットに入れてお洗濯すれば意外とほどけてこないですよ。
穴をふさぐだけでなく、我が家では子どに湿疹ができてかきむしった後のじゅくじゅくしたところへあてたり、お風呂の中でかゆいところをさすってやったり、いろいろな方法で最後まで使い切るようにしています。
穴があいてぼろぼろになった箇所も捨てずにとってあります。
こんなこと書くと信じられない!!とビックリされるかもしれませんが
先日はぐきが腫れて痛かった時に、小さくまるめて歯茎にあてたりしていました。
口の中にまで入れて衛生上大丈夫なのかなって思われてしまいそうですが、私の場合は大丈夫でした。
布ナプキンのおりものシートとして利用したり、子どもが外反母趾ぎみで親指が内側に向いてしまっているので、親指と人差し指の間に小さい布をつめたり親指に巻きつけてから靴下を履かせたり。数え上げたらきりがないくらい最後の最後まで使い切ります。
また皆様からもアイデアをお聞かせ頂き情報交換させて頂けたら嬉しいです。⇒こちらのブログコメントへどうぞ
私のような雑な方法でお役に立てるかどうかわかりませんが、
皆さまが冷えとりって難しくないんだなぁって少しでも思っていただけましたら幸いです。
【追加】分厚いウールのカバーソックスを棒針編みで繕う(16/03/30)