雛人形は顔が命?
お雛様の第一印象を決める、大切なお顔!
人形業界では人形のお顔のことを頭(かしら)と言います。 本ページでは、見た目の第一印象に直結するお人形のお顔。 人形の頭(かしら)についてまとめました。
お人形は顔が命?
雛人形づくりは分業体制
雛人形の制作は分業形態で行われることが多く、それぞれのパーツを専門の職人さんが作り、お店や人形師がそれぞれを選択した組み合わせで製品化されているのです。 衣裳着や木目込み人形は、製作するパーツや過程によって職人が違います。 頭の部分(髪の毛、顔など)を製作するのが「頭師(かしらし)」という職人さん。 そのため、顔のことを頭(かしら)と呼ぶのです。 パーツのなかでも特に重要な雛人形の顔は、頭師(かしらし)と呼ばれる職人さんがつくっています。
頭(かしら)によって価値が決まる?
頭が細かくつくり込まれているほど、雛人形の価値は高いと言えます。 近年では同じ頭メーカーから仕入れたお顔をお雛様に使う事が多く、ブランドが違っていても同じお顔がついている事も多く見られます。 当店では、当店では金額とのバランスを考え、なるべく質の良い物を選択できるよう務めています。 不明な点がありましたらお問い合せください。
チェックポイント1. 髪の毛
価値の高い雛人形は、髪の毛の生え際の部分まで細かく作り込まれています。 生え際部分は、筆で一筆一筆書かれており、生え際だけでも100回以上は筆を入れるものもあります。根気の必要な作業です。 髪の毛の植え付けも大切。 丁寧に植え付けて、櫛で整え、結います。
チェックポイント2. 目
目はガラスを埋め込んで切り出されていたものや、筆で描き込まれたものがあります。 目を彫り込む技術は「目きり」と言われ、彫刻刀で丁寧に切り出しています。 手彫りの作業はかなり難しく、この技術が優れている人ほどよい職人だと言われます。
チェックポイント3. 口
衣裳着と木目込みで違いはありますが、衣裳着の上質な人形であれば、口もちゃんと切り出しています。 中を見ると歯が彫ってあったり、書き込まれています。
■顔の好みで購入を決める
雛人形を選ぶポイントで、一番大切なのはお顔の表情かもしれません。 我が子に似た顔や「こんな顔になってほしい」という好みを交えて選ぶことが大切だと言われています。 同じお顔であっても、取り扱うブランドによっては化粧の付け方が違う事もあります。 雛人形を買うときは、ぜひじっくりお顔をチェックしてみてください。
頭にも種類があるの?
■本頭ってなに?
雛人形にとって、顔はまさに命。どの雛人形を購入するか、容貌を見て選ぶ方も多いのではないでしょうか。 顔は大まかに2つの作り方がありますが、時代の流れと共に、今は石膏を用いた本頭が基本となってきました。 ここでは、頭についてどのような製法で作られているかを確認していきましょう。
新しい時代の頭、本頭(ほんがしら)・石膏頭(せっこうがしら)
基本的な製法としては桐塑頭などと同じで、型抜きによる頭です。 石膏を使用し、型をつかって成形し、胡粉で仕上げるタイプの頭で、今一番流通しているのがこの種類の頭です。 型抜きと書きますと誤解されるかもしれませんが、型作りや抜きに至るまで、伝統的な手作業で行われており、細かな表情は全て職人の手で作りあげられます。 桐塑頭と違い、石膏は自然環境の影響を受けづらく、表情の違いはそこまでありませんが、手作業で目きりなどの作業をする為、お顔の表情は一つ一つ違います。 同じように見える本頭ですが、全て職人が一つ一つ手彫りで調整し、髪の毛、まつげ、眉毛、結髪と全て手作業で心を込めて創っています。 当店の衣裳着雛人形・木目込みひな人形は、ほぼすべてこちらの本頭を使用しています。 プラスティックやソフビみたいな劣化しやすいものではございませんので、長くお飾りする雛人形に最適な頭と言えますね。
失われた伝統製法、桐塑頭・練り頭
雛人形の頭には、桐塑頭(とうそがしら)・練り頭(ねりがしら)と呼ばれる、桐の粉を固め、ハマグリやカキの殻でできた胡粉(ごふん)で仕上げる伝統的な製法でつくられた頭が使われていました。 年月を重ねるとさらに深みがでてくると言われています。 余り知られていませんが、桐塑頭・練り頭も、型抜きから作られる頭となっています。 自然素材を持ち要る為、作業をする時期などに影響を受け、頭の表情に安定がないのが特徴です。 また、素材である桐と胡粉の相性の関係上、ひび割れ等が発生する事もあり、表情の安定性の件も相まって、現在の石膏頭である本頭に移行しました。
一部の超高級雛人形として、今も存在はしていますが、前述の通りひび割れなどの問題もあり品質管理がとても難しい製法です。 時代の移り変わりと共に、ほぼ失われた製法と言って良いでしょう。 残念ではありますが、当店では桐塑頭を使用しているお雛様はございません。
顔の印象を決めるのは他にも沢山!
■ヘアスタイルにも注目!
髪型は江戸時代に流行した「大垂髪(おおすべらかし)」が主流で、現在でも皇室行事や結婚式などでもよく見られる髪型です。 美智子様、雅子様のご成婚のときもこのスタイルでしたね。 ほか、「紫式部絵日記」や「源氏物語」などで見られる平安時代定番の髪型、「剃り毛、垂らし毛」とも呼ばれる髪型の顔もあります。
■有名頭師(かしらし)
ツウな方は、雛人形を頭師から選ぶという方もいます。 最高の職人による雛人形の表情は、見る角度によって人形のすべての感情が表現されていて、見るときの自分の感情に寄り添ってくれるとも言われています。 それぞれ有名頭師のものは、その頭師が分かるように表示、宣伝されていると思いますので、頭師の作風やプロフィールをチェックしてみるのもおもしろいかもしれません。 当店であれば、小出松寿の雛人形などが有名頭師の物を使用しています。 名のある頭師であればお人形も値が張りますが、込められた表情はこだわりを感じます。
有名どころに注目するのもよいですが、予算を含めまして自分の好みで選ぶのが一番です。 知識を入れたうえで、たくさんの人形を見てじっくり考えてみてください。
ひな人形の豆知識!
3月3日 桃の節句にお飾りする雛人形。 ひな人形の由来から飾り方や片付け方まで、ひな人形に関する疑問や豆知識をぷりふあ人形がご紹介します!
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