デトックスって何?
    −余分なものを取り除く健康法−・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

●デトックスは「解毒」「無毒化」すること


  最近、健康雑誌や料理本などで「デトックス」という言葉をよく見かけます。
デトックスは新しい考え方による健康法のひとつですが、「何を意味するのかイマイチ解らない」「言葉の意味を知りたい」という声も聞かれます。


  デトックスは英語の「detoxification」の略で、「解毒」「無毒化」を意味します。
もともとはアルコール中毒や麻薬中毒の治療の際に使われた言葉だとか。


  これまでの健康法は、どちらかといえば足りない栄養素を食物やサプリメントなどで補うのが主流でした。
しかし、デトックスは逆に体内の余分なものを取り除くことで健康を維持する方法といえます。


  私たちは毎日、食品といっしょに農薬や化学肥料、食品添加物などを摂取しています。
その中には微量ですが、水銀、ヒ素、錫などさまざまな有害物質が含まれているのです。
薬剤や化粧品、アルミの鍋、水道水にも微量のアルミニウムや鉛が混在。
排気ガスやたばこに含まれるカドミウムや鉛などは呼吸により私たちの体内に取り込まれます。


  ただし、肝臓や腎臓がそうであるように私たち人間の体には有害な物質を取り除くシステムが備わっています。
また、日常生活ではこれらの有害物質が大量に摂取されることはほとんどないので、実はそれほど気にすることはありません。


  が、微量だからといって長期間に渡って摂取すれば、有害物質は体内に蓄積され、悪い影響を及ぼすこともあります。
たとえば、ビタミンやミネラルなどの栄養素を効率よく取り込むことができなくなります。
さらにこれらの有害物質は脂肪分解酵素の働きを妨げるともいわれています。
つまり、ダイエットには大敵ということになります。


  そこで、今、注目されているのが体内に蓄積された有害物質や毒素を排出・解毒するデトックスという健康法なのです。

●デトックス健康法


  デトックスの方法はさまざまです。
今話題のゲルマニウム温浴、天然ミネラルやハーブなどの入浴剤を用いたお風呂に入ることにより、発汗が促され、体内の老廃物や毒素が排出されます。
アロマ・マッサージなども有効。専門家による指導が必要ですが、腸にたまった便とともに毒素を出してしまう断食という方法もあります。


  しかし、基本になるのは食生活の改善。
やはり、口から体内に取り込むものに気をつけることから始めましょう。余分な栄養素や毒素などを体外に排出する作用をもった食品を上手に活用してください。


  食物繊維を豊富に含むゴボウや大根、コンニャク、おからなどは便秘に効果があることで知られますが、余分なミネラルが体内に取り込まれるのを防ぎます。
タマネギ、ラッキョウ、ニンニク、ニラなどに含まれるケルセチンや硫化アリル、セレニウムなどの成分は有害金属と結合して余分なものを尿や便とともに体外に排斥。
メカブや寒天ワカメなどの海藻類もコレステロールや塩分を体外に排出するのに役立ちます。
肝臓の解毒作用を高めるためにはセレンや亜鉛を含む魚介類や緑黄色野菜が有効です。


  外食が多い人や偏食の人、食生活が乱れている人はサプリメントや健康食品などで補うのも手。あくまでも食事を主に、足りない栄養素をサプリメントで補うようにしましょう。