猫は本来単独で生活してきた動物なので、犬の社会のように主従関係があるわけではなく、命令に従わせるといった訓練をすることはまずできません。
どこかのサーカスで猫のショーをやっている人がいましたが、あれは本当に驚異的です。
ちょっと有名な猫のショーなのですが…。
名前を忘れちゃいましたよう。
でもそのショーをやっている人でも、その猫の本来持っている特性・性格でこのショーが成り立っていると言っていました。それでちょっとナットクです!!
で!
猫も人と一緒に生活するために、ある程度のしつけは必要です。
猫のしつけは、人間社会に適応させるために人間が猫に要求するものです。
猫にしてみれば、本来必要のないことを規制されるのですから、なかなかこちらが思うようには行動してくれないのが本音です。
でも猫の習性をうまく利用することや、飼い主のあなたが強い意志をもって猫に根気よく教え込ませれば、いわゆるしつけは、うまくいくことが多いです。
例えば猫は、もともと清潔な動物ですので、トイレを覚えさせるのは、それほど難しいことではありません。
トイレがうまくできないとか、別の場所でトイレをするといった問題行動は、実は他の原因がある場合の方が圧倒的に多いのです。その問題を取り除いてあげると、すんなりと解決することもよくあります。
しつけに大切なのは、「してはいけないこと」」を教えること。
正確にいうと、してはいけないことではなくて、大抵の場合、「これをするといやなことが起こる」といったように、猫に思い込ませることが一番のしつけとなります。
そこを理解することで、それほど大きなトラブルにはならないと思います。
しつけといっても猫は、とにかくマイペースなので、すぐに都合よく忘れます。ですから時には一生、しつけ続けないとダメな場合も出てきますが、終始一貫した態度で、ダメなものはダメと教え込みます。
人間の都合で、
時にはよくて、時にはダメというのが、一番やっかいです。ですからあなたが、猫とのルールをしっかりと持つことが特に大切だと思います。
しつけは、子猫のうちの早いほど効果的ですが、大きくなってからでも不可能ではありません。
子猫の時よりも、より根気が必要になりますが、あせらずに教えていきましょう。
しつけはとにかくタイミング。先ほども触れたように、猫には現行犯で叱らないと意味がないのです。
猫はなぜ怒られているのかがわからないから…。
叱られて逃げる猫を追いかけて捕まえて、さらに叱るのも逆効果です。
追いつめられると家の中で逃げ場を失って、ただただあなたを怖い存在だと思うようになり、家出・脱走のきっかけをつくってしまいます。
家出ができない猫は、精神的にストレスを抱え込んで、別の症状であなたを困らせることになりかねません。
そして猫のしつけで一番してはいけないことは「体罰」です。
デリケートで臆病な猫は、体罰を受けると不安、恐怖、反発などから飼い主に対する不信感が生まれ、かえって逆効果になります。
いじけてひねくれるか、攻撃的な性格になってしまうこともあります。
叱るときに「コラ」といっただけですんなりやめる猫もいますし、強い口調で「コラ〜ダメー」といってもやめず、何かを投げるとか、音の出るものを使うとかをしなければやめない猫もいます。
猫の性格をよく見て、その猫の適した怒り方をするしかありません。
してはいけないことをきちんと決めて、それをしたときにその場で叱ります。
猫をうまくコントロールするのには、叱られる・いやなことが起きるという直接的な事を成功させるために、日頃からほめたり、気持ちよくさせるといった行為で、猫との信頼関係を結んでおく必要があります。
怒ってばかりの飼い主ではダメだということです。
ちょっと表にしてみたので、しつけの基本として、覚えておいて下さいね。
しつけるための基本的な行動 |
やさしい声で可愛がる |
興奮している猫をなだめる時や、ちゃんと爪とぎ出来たときや、トイレを使ったりしたらほめてあげます。
猫に話しかけて、愛情を示すことが大切です。そして撫でてあげましょう。
猫は人間に撫でられるのが大好きです。でもしっぽの先を少し振っているような時は、リラックスしていても機嫌の悪いときです。様子を見ながら、可愛がってあげてね。
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グルーミングでコミュニケーション |
グルーミングを習慣づけることは、猫の健康管理の他に、愛情と信頼の絆をつくるのにとても有効的な方法です。
一日最低一回10分〜15分、こういった穏やかな時間を猫と共有することで、飼い主の評価はぐんとあがって少々怒っても、大丈夫な関係になっていきます。
しつけといってただ、怒るだけではダメなのです。 |
両手でパン!と音を立てる |
両手で強くたたいて「パン!」という音を出します。この音で猫は動きを止めます。 |
スプレーで水を吹き付ける |
水を入れたスプレーボトルを用意しておいて、猫をしつけたいときに、水を吹き付けます。
できれば、飼い主が吹き付けているのが悟られないようにするのが一番ですが、猫にとっては、○○○○をすると水が出てきていやな目に遭うといったことを学習させるのです。 |
新聞や雑誌を投げる |
薄くて軽い雑誌や新聞を用意しておき、猫の行動を阻止します。
ゴロにゃんママのダンナさんがよくとっている方法です。一発でしなくなりますよ。しつけ効果絶大!!です。
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キャリーケースやケージの活用 |
キャリーケースなどを猫の避難場所にしておきます。怒られた後でも、ここなら安全ってところを作っておくことがとても大事。 |
警告の音 |
猫同志のケンカの時に出す、「フー」にできるだけ似た声で叱ります。
でも「フー」だとちょっと大きな声が出ないので、「シー」とかのほうがいいかも。「ダメ」「コラ」でもいいです。 |
音のでる空き缶やみかんの皮 |
アルミ缶に1〜2個小石を入れて転がすと、猫の嫌いな楽器の誕生です。
入られてはいけない場所などに置いておけば、猫は近づきません。
あとみかんの皮などを置いておくのも効果的。食べ物じゃない方がいいときは、空き缶がおすすめです。 |
そして基本なしつけをマスターすれば、後は、子猫の間にできればいろんな人と接する機会を設けて、人間はどんな人も怖くないのだと思わせることが大切だと思います。
この点、ゴロにゃんママの「クロ」は、自分をしっかり持ちすぎた猫でした。末期のがんにも関わらず、全く動物病院の先生に触らせようともせずに、治療もままになりませんでした。
小さい頃はそうでもなかったのですが、やはり人の出入りが少ない家に育つとああなってしまうのかもしれませんね。
ですから、飼い主だけでなく猫が好きな友人や家族以外の人にも、愛される素直な元気な良い猫に育てることが、健康を維持するという、一見全然違うことにも影響してくる場合があるので、人見知りのしない猫に育てていきたいものです。
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