■トイレのしつけの前に
猫のトイレは、家の中でもなるべく人目につかない静かで隠れた場所に設置するようにします。
なぜなら、動物にとって排泄行為は、とても無防備な状態になるので、本能的に見られることを嫌うのです。
どうしても場所を確保できない場合は、ちょっとしたもの(観葉植物とか猫用パーテーションなど)で隠してしまうのも良い方法です。
そして一度場所を決めたら、その場所を変えないことがとても重要ですよ。
住宅事情もあるとは思いますが、玄関や居間やキッチンなどは、避けた方が良いでしょう。
スペースに余裕があれば、人間用のトイレの中とか、洗面所、お風呂場などが、後のお掃除・メンテナンスも考えると最適なのではないでしょうか。
でもくれぐれも、猫が自分で好きなときにいける場所にして下さい。
ドアが閉まった状態だと、いけないなんてことがないようにしましょう。マンションなどの集合住宅で、ベランダなどに設置する場合は、お隣への臭いの配慮も必要なので、その点もしっかりと見極めて下さいね。
■トイレ用品
トイレの用品については、「猫を迎える・飼う前に準備しよう」で触れているので、参考にして下さいね。
■猫にトイレをしつける
新しく猫が家にやったきたら、まず最初にしつけるのはやはりトイレです。
このことができない猫になってしまうと、飼い主も猫も不幸な事になってしまいます。
ゴロにゃんママの実家で飼っていた猫でトイレができない子は、一匹だけいました。
名前は「メチャ」というシャム猫ちゃんでしたねえ。
どうしても猫のトイレでウンチをせずに、ゴロにゃんママのベッドの布団の上にしてしまうのです。
可愛さは変わらなかったのですが、あのときは、ゴロにゃんママも「メチャ」もとても不幸だったように思います。
「メチャ」はオス猫で、外にも自由に出している猫だったのですが(その当時は完全室内飼いなんて習慣はなかった)、5才くらいの時にいなくなってしまいました。
居心地が悪かったのか、それとも迷子になったのか、とにかく戻ってこなかったのです。
とても可愛がっていましたが、その子だけでした。トイレで困ったちゃんだったのは。今でもどうして出来なかったのか、ちょっと不思議です。
その当時は、猫の砂を、数日に一回洗っていました。
洗っていたのですよ、砂を。とても手間がかかっていました。
今とは比べ物にならないくらい手間がかかっていたのですねえ。
今は便利な猫砂。これを知ったときはとてもとても画期的、衝撃的でした。
話がちょっとそれたので元に戻しますね。
猫にトイレをしつけるのは、実は本当はとても簡単なのです。
猫が初めて家にやってきたときに、猫にここがトイレだよと教えてやれば、大抵の場合、トイレをそこでするようになります。
それにはコツがあって、猫にしっかりとトイレの場所を、認識させるのです。
正確にいうと、猫に家の中の地図を覚え込ませるのが大事なのです。
猫の頭の中に地図ができているかいないかで、トイレをうまくしつけられるかどうかが決まってきます。
よく「借りてきた猫」という言葉がありますが、よその家にいくと猫はとてもおとなしくて動けなくなることがあります。
それは、猫の頭の中に地図ができていないからなのです。
全然知らないところに連れていかれると、もうパニック状態になるのです。
子猫を初めて家に連れてきた時には、「猫を迎える・子猫が家に来たら」を参考にして下さい。
そしてもう一度トイレのしつけを確認すると、子猫がきたらあたたかく見守って、まずトイレのところまで歩かせて覚えさせます。
が、その時はトイレをしてもしなくてもかまいません。そして、食事のあとなど、部屋のにおいをかぎ始めたりしたら、トイレの合図なので、すかさずトイレに連れて行きます。
上手にできなくても、数回重ねれば、大抵の猫はうまくトイレができるようになります。
新しい家に来る前にトイレのしつけが出来ている猫であれば、元の飼い主さんから、トイレの砂を少しもらってくるとよりスムーズにトイレが出来るようになりますよ。(どんな猫用トイレが良いかはこちらへ)
小さい猫であれば市販のトイレは大きくて、猫がまたげない場合もあるので、最初は、浅い砂箱を用意してあげるのもいいかのしれません。
なぜ猫にトイレを教えるのが簡単かというと、猫は、もともと砂漠地帯で、砂地にオシッコやウンチしていた動物なので、家の中に、猫砂の入ったトイレを用意してあげれば、子猫でも、すぐに自分の排泄場所として使用することを覚えるのです。
自宅にやってきた子猫が、トイレのなかでオシッコやウンチをすれば、ひと安心です。
もし多頭飼いで、すでに先輩猫がいるのなら、先輩猫のトイレとは別の場所に、その子猫専用のトイレを用意したほうがいいかもです。トイレの数も、よくいわれるように、頭数プラス1で、猫たちが自由に選べるような環境が望ましいのです。
生後まもない子猫(授乳期:生後約3週間位まで)のトイレの場合は、また別の方法です。
この頃の子猫はまだ自分で排泄が出来ません。
やわらかいガーゼやティッシュを人肌くらいのお湯に湿らせて、子猫を仰向けにさせて、肛門部分を優しくチョンチョンとたたいたりして刺激して下さい。
するとあら不思議、おしっこを少しするのですよ。
このころに母猫は、誰に教わることもなく、子猫のお尻をなめて排泄させるので、それをまねて子猫に同じようなことをしないといけないのです。
それにいつも母猫は子猫の体を舐めてきれいにしています。
それも母猫のかわりに、体を人肌くらいの温度のお湯に湿らせてガーゼやタオルで、やさしく拭いてお手入れしてあげて下さいね。
どちらにしても、猫はとてもきれい好きなので、トイレがいつもきれいな状態ならば、そこでするようになります。
子猫の時だけは、ちょっとだけ排泄物を残してやると、トイレだと早く覚えてくれるかもしれません。
何度か失敗するかもしれませんが、多分、しつけの中でもトイレは、簡単に覚えられる事だと思います。
「猫を迎える・飼う前に準備しよう」のところで、書いていましたが、水洗トイレで用を足すことのできる猫にしつけるのは、ゴロにゃんママ的にはちょっと反対です。
ゴロにゃんママのこれまでの教訓からすると、猫には普通のトイレを覚えさせる方がいいと思います。
なぜなら、老猫や病気で体が不自由になったときでも、猫は最後の最後まで自分でトイレに行こうとします。 もちろん病気や症状によっては、元気でもトイレにいけない猫もいますが、大抵の場合、どんなに症状が重くても、フラフラになっていても自分でトイレに行こうとします。
そのときにトイレ自体に上れなかったりすると、気力も体力も相当に使ってしまうことになります。
猫が元気な時には、人間にとって便利で助かることでも、先々の事を考えると普通でいいんじゃないでしょうかねえ。
とゴロにゃんママは思うのであります。
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