ドルチェ&ガッバーナ スエード地バッグ
スエード素材のバッグにコーヒーをこぼしてしまい、大きくシミ跡が付いてしまいました。
バッグクリーニングでは、クレンジング(洗浄)で汚れを落とし、残ったシミ跡にリカラー(色補正)を施します。
スエードは表革と違い、毛羽立っている分、染料もしみこみやすく、汚れのある部分と汚れのない部分とのしみこみ方違ってくるので、染色にムラが出ることがあります。
※コーヒー染みがクレンジングにより大幅に改善されたため、仕上げのリカラーによってこのような仕上がりになりましたが、クレンジングで落ちないシミ(黒に近いシミなど)をリカラーで完全に隠すとなると、スエードの手触り・風合いが変わってしまうため、シミが見えていても風合いを損なわない程度のリカラーで作業を終わらせる場合があります。
セオリー ショルダーバッグ(スエード)
セオリーのスエードバッグです。雨ジミができてしまいました。
スエードのシミ汚れはよくお問い合わせを頂きますが、シミの原因や経過時間によって大きく変わるために「必ず落ちる」とは言いきれません。おおよそ、シミの色が濃いほど落ちにくいです。
クレンジングで落ちない汚れはリカラーで修正するのですが、汚れを隠す顔料は使いすぎるとスエードの風合いが変わってしまいます。
今回の場合、これ以上の作業は皮革の風合いが大きく変わるため控えました。 ご希望があれば、さらに色をのせることもできます。
ルイヴィトン モノグラム ヴェルニ ジッピーウォレット 長財布
ルイヴィトンのエナメル長財布。エナメル内部に汚れが入り込んでいます。
このような場合エナメル再加工となり、一度エナメル部を取り除き、クリーニング後にエナメル加工する手順となります。
※再加工したエナメルの光沢は若干がざらついて見えます。小さなゴミ・気泡が入る場合があります。
シャネル マトラッセ チェーンショルダー エナメル
シャネルのチェーンショルダー・エナメルバッグ。全体が色あせており、エナメル内部に汚れが浸透しています。
このような場合エナメル再加工となり、一度エナメル部を取り除き、クリーニング後にエナメル加工する手順となります。
指定の持ち手の色に合わせてリカラーを施したあとにエナメル再加工しました。
※再加工したエナメルの光沢は若干がざらついて見えます。小さなゴミ・気泡が入る場合があります。
持ち手の根元部分近くに、にじんだような赤茶色のしみが広がっています。
雨の日にこのバッグ使い、タオルでから拭きしてからクローゼットにしまっていたとのこと。皮は大変染色が弱く水に触れると、色が出て来ます。タオルでから拭きしても中までしみこんだ水分は残っているので、風通しのよい場所で乾燥させてから保管してください。
さて修正ですが、まず全体的に薄汚れていたので汚れを取ります。この赤茶色のシミはあちこちにあったので、全体的にリカラーを施しました。