珈琲茶房 榕菴 かわら版

 β版です:まだまだ未完成で読みにくい部分はありますがご了承下さい 

榕菴(ようあん)って、だれ?.........1
コーヒーという「物」の話し..........2
コーヒーという農産物と収穫の話し.......3
コーヒー豆を焙煎(ばいせん)する言うこと...4
コーヒー豆をブレンド(配合)する.......5
コーヒー豆を挽いて粉にする..........6
コーヒー抽出(ドリップ)の話し........7
レギュラーコーヒーとインスタント.......8
味覚によるコーヒーの格付けの話し.......9
コーヒーで持てなすと言うこと........ 10
「好きが高じて」カフェを始める........11

お客様をお持て成しするというのは非常に楽しいことです

その楽しいが高じると「お店をやってみたい」と思う様になります
でも、これにはちょっと覚悟が必要です、なぜならそれは「お客様からお代を頂く」つまりお金をとって食品を提供する「商売」になるからです
始めるにもそれなりのお金がかかる訳ですから、慌てずゆっくりよく考えて始めることが大切です

どこで始める?

いちばん簡単なのは「自宅」で開業することです
コストも一番少なくて済みますが一般家庭は家庭生活をするために作られていますので、そのままでお店として利用することは難しいと思われます
多少なりともお金をかけてリフォームする必要が出てきます

 リフォームのポイント

・ 動線を考える

どのお店にも2種類の人間が存在します、それは「客」と「店員」です
それぞれに目的が違いますから行動も全く別です
自分たちが仕事上でどう動くのか、お客様はご来店から退出までどう過ごされるのかをシュミレーションすることが大切です

・ 施工前に地元保健所へ

別に悪口を言う訳ではありませんが、設計士さんや施工業者さんの中にも「え!?」って言うくらい無知な人が時々います
実際にお店が出来上がってから手直しの効かない重大な問題を抱えてしまう場合もあります
特に大切なのは衛生面、これは自分が気をつけることはもちろんですが法律で決まっている事柄も多くあります
地域の保健所へ出向いて良く相談すると良いと思います
(店主の主観ですが、保健所の職員さんはなぜかフレンドリーな方が多いようです
出向く際にも「役所だから」と心配するようなことは無いと思います)

・ 見習いの大切さ

知り合いで飲食店をやっている人がいれば見習いをお願いするのが最もベストな選択のように思います
お客様から見えない部分まで見ることも出来ますし、お店作りの際の参考にしたり業者さんに採寸をさせてもらったりも出来ます
カウンターの高さや通路の幅などは実際に計ってみないと分からないことも多いので、大変助かります。
店の設計や仕入れの問題だけで無く、経営的なアドバイスやリアルな苦労話も聞けますし、開業後も先輩経営者として良き相談相手となってくれると思います
(バイトではありませんのでお給料はもらえません、あくまでも「お仕事を教えて頂く」という立場です)

 テナントを借りる

・ テナントは「お店をする為の不動産」

最初からお店を営業するために作られているのがテナント物件と呼ばれる賃貸物件です
出入り口が正面と裏に2つ有ったりエレベーターのほかに非常階段が2カ所あるなど、客商売をするために必要な設備がしっかりと揃えられています
壁と床しか無い状態のものから、ある程度の内装まで出来上がっているものまで物件も様々です
即決しないで、よく下見をすると良いでしょう

・ 家賃の話し

昔から「店の家賃は3日分の売り上げで払えるくらいが良い」なんて言われます
かなりザックリな感じもしますが、大まかにはそれくらいの相場が良いのかも知れません
飲食店は「30%が単純原価、もう30%が人件費(夫婦や家族でやるのなら不要です)、残りの10%が家賃で残りが粗利」という感覚が適正のようです
ずいぶん儲かるようにも思えますが、光熱費や雑費を考えるともう少し圧縮されるのかも知れませんね

 思い切って建物を建てる?

これは大変です
でも完璧に自分の理想とするお店が出来るのですから、これ以上のものは無いでしょうね
一生かけるビジネスですから慎重の上にも慎重に!

 方角の話し(興味の無い方は読み飛ばして下さい)

建物の話しで必ず出るのが「吉凶の方角」です
気にしない人は全く関係ありませんので興味のある方だけ読んで頂ければ良いかと思います

鬼門の話し
北東と南西の方角を「鬼門」といい、不吉なものが入る入口とされています
不浄なもの(トイレやゴミ置き場)は避けた方が良いとされています
エントランスも避けた方が良いとされていますので、どうしてもその位置になるようでしたら小さな展示コーナーなどを作って避ける方法もあります
階段の話し
玄関を入ってすぐに上り階段があると運気が抜けるとされていますので、逆向きに階段を設けている建物が多くあります
もし、すでにそのような階段がある場合は玄関と階段の間に衝立を立てるなどで避けることが出来ます
鏡の話し
玄関を入ってすぐ壁などがあり、そこに大きな鏡を取り付けているお宅をよく見かけますが、これもあまり宜しくありません
正面を避けて横の壁などに吊すと良いでしょう
また鏡は魔除けにもなるとされていますので裏口の脇などに小さな鏡を吊すと縁起が良いでしょう
盛り塩の話し
よく「魔除け」や「お清め」と勘違いして盛り塩をしている人がいますが、これは「客寄せのためのおまじない」です
昔のお金持ちは移動の手段として牛車を使っていたのですが、お店の入り口に塩をまくと牛がそれを舐めるため牛車が止まってしまい仕方なくお店に入ってきたことから、客商売のお店ではよく玄関先に塩をまきましたが、巻いただけではすぐに散ってしまいますので玄関先に盛っただけなのです
あまり意味はありませんがやってみても良いかもしれません

周辺調査を

ある程度の人が住んでいるところでは、カフェに限らず様々な飲食店が必ずあります
他のお店がどの様な商品やサービスを提供しているのかを事前に調査する必要があります

(他店の訪問は開業前に)
お店を始めれば他店はライバルです、開業後に訪問すれば例えお客であっても余計な疑いを持たれかねません
開業の意志を公表する前にしっかりとした調査をしておきましょう

まずはメニュー作り

・ メニュー作りはお店作り

どんなお店でも商品があります
何を売るか、それがお店作りの基本です
あなたのカフェでは何を売るんですか? それが「メニュー」です

・ メニューのルール

フレンチレストランでラーメンを出したり、お寿司屋さんがパスタを作ったらお客様から怒られますよね
でも、カフェではお客様へ何をお出ししてもOK!なんです
つまりメニューに関して基本的にはルールが無いんです、とは言っても「なんでもあり」ではありません
まず、当たり前の事ですが「お客様にコーヒーを提供する」というルールは満たさなければいけません
もう一つは「席料を頂けない」という事です
お酒を出すようなお店では飲食代の他に「チャージ」とか席料とか呼ばれる、いわゆる「間代(まだい)」をお客様から頂きますがが、カフェではこれを頂かない代わりにメニューの単価に転化しています
もし客単価を500円と設定する場合にはそれより安い単価のメニューを作ってはいけません 例えばクッキー1個30円というメニューを作ってしまうと、その30円だけで営業時間まるまる客席に座り続けることも可能になってしまうからです
基本的にはコーヒー1杯の価格=席料=客単価という風にご理解頂けると良いと思います

スタッフを雇う    ということ

自分一人で営業をするのであれば特に気を使う必要もないのでしょうが、ある程度の売り上げを目指すとなるとパートさんなりアルバイトさんなりを雇わなければなりません
まずはどうやって募るかです

・ お店での張り紙
よく「近日オープンにつきスタッフ募集」なんて張り紙を見かけますが、あれ実は一番効果的なんです
お店の環境も良く解っての応募ですし、恐らくご近所の方でしょうから

・無料で効果的な「ハローワーク」
コストをかけずに広く求人したい場合にもっとも有効な方法だと思われます
ただし求人する際には雇用保険に加入していることが条件になります

・フリーペーパーと求人誌
広範囲で求人しようとする場合には効果的ですが、それなりにコストも係ります
個人的な感覚ですが、フリーペーパーに比べて少額でもお金を払って購入する求人誌の方がモチベーションが高いような気がします

 労働保険への加入

事業主は一人でも雇い入れをすれば労働保険に加入しなければなりません
「うちはバイト一人だけだから」と未加入のままで営業を続けるオーナーさんが非常に多いのですが、とくに飲食店の場合は事故によるケガなどが多い職種です
事前にお近くのハローワークなどへ相談しましょう

役所への届け出

食べ物を提供して金を頂く場合には、まずは保健所への届け出が必要です(逆に言えば「お金をもらわない場合は届ける必要は無い」という事にもなります)
届け出は代理人でも可能ですがなるべく事業者本人が出向いた方が良いと思われます

「お酒を出さなくても警察への届け出が必要になる場合があります」
客席に座ってお客様とお話をしたり、カラオケを設置してお客様に利用させるなど、いわゆる「接客」をする可能性がある場合にはお酒を出さない営業であっても「風俗営業」と見なされる場合があります
そういった営業方法を行う予定がある場合は早めに最寄りの警察署に相談しましょう

ある程度の準備が整ったら税務署へも「開業の手続き」をしましょう
特に重要なのは消費税の納付方法です
年商1,000万円以上が課税対象になりますが、日割りにすると日額3万円程度ですから余程ちいさなお店で無い限りは超えてしまい課税対象の事業所ということになります
また例え利益が上がらなくても確定申告は必要になりますので、事前に相談しておく必要はあるでしょう

業者の選定

お店が出来てメニューが決まってくると、どんな業者さんとお付き合いする必要があるのかも判ってきます
いきなり一社に決めてしまわないで、面談をして見積もりやサンプルを取り寄せて時間をかけて決めましょう
(値段だけでなく「品質はどうか?」「どれくらいのペースで配送があるか」も大切なポイントになります)

試運転をしましょう
実際にお客様を迎える前には、必ずお店を仮営業しましょう

 必ず不具合が出ると思って下さい

どれだけ慎重に施工されたお店でも、営業を始めると必ず不具合が出ます
営業が始まってからの不具合は非常に困りますので、問題をあぶり出すためにも試運転や仮営業は必要です

 全てを同時に動かしてみて下さい

給排水や電気関係の不具合は実際の営業状態にしないと出ないことも多くあります
実際に営業しているような状態にして、出来れば施工業者も立ち会わせると確認が早いです

お客様の来店から退店まで

お知り合いをお客様に見たてて、玄関から入店しオーダーを頂いて調理し提供、お金の支払いをしてお帰りになるまで全てを実際にやってみましょう
実際のお金のやり取りでレジの使い方などの研修にもなります

お友達に応援要請

お店を始めるとたくさんのお客様がいらっしゃいます
オーナー様は接客で手一杯になりますので、知り合いやお友達で開店初日だけでもお手伝いをお願いできるような人を探しておきましょう

意外と無理を言いやすいのが取引業者です
駐車場の交通整理や記念の粗品配りなど誰でも出来るような仕事は思い切って頼んでみましょう

納品チェック

オープン直前になると様々な商品が持ち込まれます
ひとつひとつ伝票と照らし合わせながらチェックしましょう(商品知識にもなり役立ちます)
もし品質に疑問がある商品が持ち込まれたら、遠慮無く返品しましょう
お金を払うのはオーナー様ですから遠慮する必要はありません

全メニューを仕込

お店が始まってから準備していては間に合いませんので、メニューに沿って全て作ってみましょう
開封すべき物は全て開封してすぐに使用できるようにしましょう

オープンです

たくさんのお花やお祝いが届きます
写真を撮るなどして記録しておきましょう

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(編集後記)..................12