珈琲茶房 榕菴 かわら版

 β版です:まだまだ未完成で読みにくい部分はありますがご了承下さい 

榕菴(ようあん)って、だれ?.........1


コーヒーという「物」の話し..........2

 コーヒーという植物の話し

「植物界、被子植物門、双子葉植物網、合弁萼亜網、あかね目、被子被子植物亜目、アカネ科、コフィア属」(和名:コーヒーノキ属)
これがコーヒーの正式名称です
現在のところ100種類以上の品種が確認されていますが、そのほとんどは山中に自然に生えている状態で人間が管理しているものとしては60種類程度となります
その中でも飲用として利用されている物はホンのわずかと言うことになります
植物学的なコーヒー系図

 アラビカ種 正式名は「コフィアラビカ」 最も原種に近いとされています
樹高はおよそ5mほど、葉の長さは15cmほどで白褐色の樹皮を持ちます
乾燥、低温、高温多湿、病害虫に弱いが品質が高いという特徴を持ち、人工的な交配なども経て現在では100種類近くが確認されています
 カネフォラ種  正式名「コフィアカネフォラ」 ぞくにロブスタとも呼ばれています
樹高は10mほどにまで成長し、葉の長さは20cmほどになります
病害虫に強く生産性が高い、またコーヒー液の熱劣化が少ないためため工業用(インスタントコーヒーや缶コーヒー用)として多く生産されています
 ハイブリッド  これは品種名では無く「人工的に交配させた」という意味になります
味の良いアラビカと生産性の良いカネフォラを遺伝子数を揃えて交配したものなどがあります
(本来は遺伝子の数が違うため自然交配が出来ないので薬品などで揃えて交配させますが、いわゆる「遺伝子操作」では無いので区別して下さい)

人とコーヒーとの出会い 

様々な説がおとぎ話のように伝えられていますが、以下の2つの説が有力とされています

イエメンの僧侶「オマール」発見の説
イスラム教の僧侶オマールが領主の誤解から町を追われ、イエメンのオーザブ山に逃げ込みました。何日も山中をさまよい疲れ果てたオマールは偶然見つけた赤い木の実を口にしました。
とたんに体中に力がみなぎり飢えも疲れもウソのように消えました。
オマールが町に戻ると、町には疫病が流行り人々は病に伏せっていました。その惨状を見たオマールは自分に力を与えてくれた赤い木の実を煮てその煮汁を人々に与えました。
すると皆つぎつぎに元気を取り戻し元の生活に戻ることが出来ました。
後にこの町は世界中にコーヒーを輸出する最も有名な町となりました。その町の名前が「モカ」なのです

エチオピアのヤギ飼い少年「カルディ」発見の説
ヤギ飼いのカルディはある日、ヤギたちが夜遅くになっても眠ることも無く騒いでいることに気がつきました
翌日そのヤギたちが森の中で赤い木の実をついばんでいる様子に気がつき、自分も食べてみました。
すると今までに感じたことの無い様な不思議な気持ちになり、これに驚いたカルディは修道士の元に駆けつけ、その不思議な木の実の話しをしました。
「その実があれば夜の長い祈りの最中におそってくる睡魔に勝てるかも知れない」そう思った修道士達は、その赤い実を「悪魔に打ち勝つ秘薬」として広く広めました。
※ 睡魔という言葉があるほど、様々な宗教で「眠気」は悪魔や魔物の仕業とされています

この「赤い実」について説明する必要は無いと思いますが,現在ではこのどちらかが人とコーヒーとの出会いだろうとされています

苗木から育てるということ

当店へお越し頂くお客様の中にも「コーヒーは熱帯性の植物だから日本では育たない」と思い込んでいる人が多くいらっしゃいますが、実際にはそんなことはありません
では、なぜ植木屋さんなどで買ってきたコーヒーの木は枯れてしまうのでしょう?

・ 「コーヒーの木は高山植物」
熱帯の強い植物というイメージのあるコーヒーの木ですが、実際には高地に生える非常に弱い植物です。
種子から発芽まで1ヶ月近く、植え替えに耐えられる大きさまで育つにはさらに2ヶ月程度はかかります。通常はポット(植木屋さんなどで売っている黒いビニール製の小さな植木鉢)に植えて育て、植え替えが出来る大きさになって初めて農地に植え替えられます。

コーヒーの苗から植え替えまで

・ 「コーヒーは直射日光が苦手」
多くの方が失敗するのが「日に当ててしまう」という事です。
確かにコーヒーが生えているのは熱帯地方ですが、それは山の上の涼しい森の中で別の大きな木が葉を広げている木陰の下です。
暑い場所も明るい場所も苦手ですので、十分に注意が必要です。
逆に問題ないのが寒さで、凍結さえしなければ零度ぎりぎりまで寒くなっても全く問題ありません(暑さが苦手なのでむしろ喜んでいます)
 シェードツリー(日陰を作るために意図的に植えられた巨木)と、その下に生えるコーヒーの木

 コーヒーという木の実の話し

現地では「チェリー(さくらんぼ)」と呼ばれていて果肉には糖分が多くあり、食べるとチェリーによく似た味がします。
コーヒーの実(チェリー)
現地で働く労働者は作業中にも摘まんで食べることもあるようです。
先の項目にもあるように、多くの生産地ではコーヒーの木が山の上の高いところにありますので、現地労働者も徒歩で山に分け入って作業をしています

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コーヒーという農産物と収穫の話し.......3


コーヒー豆を焙煎(ばいせん)する言うこと...4


コーヒー豆をブレンド(配合)する.......5


コーヒー豆を挽いて粉にする..........6


コーヒー抽出(ドリップ)の話し........7


レギュラーコーヒーとインスタント.......8


味覚によるコーヒーの格付けの話し.......9


コーヒーで持てなすと言うこと........ 10


「好きが高じて」カフェを始める........11


(編集後記)..................12