ブルゴーニュのワインは基本単一品種によって作られます。
ボジョレー地区では赤はガメイで作られていますが、主要地域では赤はピノ・ノワール、白はシャルドネによって作られています。
アリゴテで作られる白は、酸が強く糖度が低いためにカシスリクールなどを加えキールとして提供されたりしますが、実は寿命が尽きた際にまたアリゴテを植えることがほとんどないために、現在は樹齢が高い樹がい多いことが特徴です。
温暖化によって糖度も上がってきていますので実は注目の品種なのです。
単一品種でここまで魅力的なワインを作ることが出来る地域は他にはないほどの優れた地域でもあります。土壌の多様性、数メートル離れただけで土壌の構成要素が異なる地域性は単一品種でありながら多様な表情を生み出す要因ともなっています。
日本人が最も魅力的に感じる地域でもあり、現在では国際品種でもあるピノ・ノワール、シャルドネのお手本ともなる地域です。
この2つの品種においてこの地域を越える複雑さを出せる地域はほとんどありません。
人気の地域だけに土地も高く地域性だけで売れてしまうために自然派回帰の動きは遅く農薬からの脱却はあまり進んでいません。
これほどまで素晴らしい地域、緩やかながら進む品質完全に期待したい物です。
2000年代になりブルゴーニュのワインは大きく変わり始めています。
新世代の造り手達が新しい醸造学や知識を元に現代的なスタイルのワインを造り始めています。自然派への流れも急激でブルゴーニュはまだまだ遅れているとはいわれていますがビオディナミに転向する有名生産者も増えてきています。
温暖化の影響もあり今ブルゴーニュのワインは1900年代のワインとは違った世界を求め始めていると言って良いでしょう。
ブルゴーニュ好きには古典派のワインを好む方も多いのですが、そういったスタイルのワインは減り続け現代的で早熟系のワインが台頭してきています。
特に繊細なブルゴーニュの世界はワインの状態が極めて大切でちょっと油断しただけで大きく魅力を失うワインが多いために仕入れには厳重な注意をしています。