アジアで最も古い最大の国際農業研究所である国際稲研究所(IRRI)が設立した世界の米の遺伝子情報と種子を保有する「RICE GENEBANK」には、2019年時点で132,143品種が登録されています。
2020年の世界の米生産量7億5674万3722tのうちジャポニカ種は全体の約20%です。
そのうち日本の米は全体の僅か1.28%しかありません(国連食糧農業機関)。
農林水産省の消費・安全局消費者行政・食育課によると、日本国内の米の種類は、2022年時点で、水稲うるち玄米921銘柄+水稲もち玄米137銘柄+醸造用玄米229銘柄=1,287銘柄が登録されています。
しかしこの中で、有機栽培の米は国内全体収穫量の約0.1%しかありません。
更に許容農薬*も使用されていない化学農薬・化学肥料不使用栽培の米は、一般市場では殆ど流通されておらず、自然栽培(農薬・肥料不使用)の米は、入手困難な程に希少です。
日本植物防疫協会の調査によると、農薬を使わないことで収穫が減る米の減収率は平均24%です。
対して、他の穀物や青果の減収率は、小麦36%、大根39%、きゅうり61%、キャベツ67%、りんご97%...であり、米はこれら農産物と比較すると、減収率が低く、農薬を使わない栽培を実現しやすいことがわかります。
しかし、慣行農法と比べて膨大な手間と労力のかかる農薬を使わない栽培を選択する生産者は少なく、人間の生殖・発達を妨げミツバチの大量死の原因と言われているネオニコチノイド系農薬を始めとした農薬が多くの米に使われています。