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49.ポムロール、サンテミリオン訪問記


今回はポムロール、サンテミリオンに御縁があった一週間のお話です。美味しい独り言なので適当に聞き流してください。まずはシュバル・ブランでのディナーからです。

5日の仕事始めに学部に出向くと、シュバル・ブランから年賀状が届いています。ふーん、こんなことは珍しい、一体どうしたことかと封筒を開いてみればそこで働いているさる人の昇格祝いのためのディナーへの招待でした。あーっ、今思えば実に20年前、シュバル・ブランをやっとの思いで訪問したまではいいが、言葉もわからず奇異な目で見られ、それでもなんとかグラス一杯のワインをくれた。それが、今では来て下さいと仰せになる。人生、まだまだ頑張れる、捨てたもんじゃないと涙にむせんだ(ちょっとオーバーか!)。

さて、こんな時、写真を撮る雰囲気ではないので、さすがにこれは遠慮しました。
したがってお話だけでご勘弁のほど。
シャトーの玄関先でのアペリティフにはシュバル・ブランの2001。次に食事が用意してある部屋の前室のようなところでティタンジェのコント・ド・シャンパーニュの95がサーヴィスされました。

さて、いきなり赤の話題です。給仕がカラフとシュバル・ブランの瓶をもって登場。
さて、これは何年かな、と一人で密かに楽しもうとしていたら、何してるんだと周囲に勘付かれ瓶のラベルを隠された。こうなったら意地でも当ててやると意気込んで慎重にテースティング。躊躇いもせず1995と答えたら、これが大当たり。
普段全然飲んでないのに、当たる時は当たるもんです。これを「まぐれ当たり」ともいいますが。

気を良くして次をもってこい、と鼻息も荒くなる。お次はラツールの登場です。直感で80年代と推測。硬い、ぎごちないタンニンで果実が少ない。そしてカビ臭い!といってブッショネではありません。念のため。そこで85にしたけれど、なんとこれが86でした。違う瓶も試したけれど、どうも瓶のバラツキではないようです。これはスキャンダルだ!と叫んだ私でした。

そのテーブルにはクヴァン・デ・ジャコバンで働いている友人が同席していたのですが、彼は最初から86だと思ったそうです。こノォー、最初からラベルを見たんじゃないの?と言いたかったけれど、グッとこらえて笑顔でどうして?と聞いてみました。すると、86年はカベルネに腐敗があった年。でもメルロは大丈夫。クヴァン・デ・ジャコバンは大変よかったよ。このカビ臭はそこからくるのさ、ということ。

結局ラツールより自分のとこが良いといいたかった?そこで、後日、パーカーの評価を見て納得。彼もグラン・ヴァンならなんでも誉めるということはないのですね。


さて、お次はリボーヌにあるムエックスの事務所で、ジャン・クロード・ベルーエ氏とのテースティングの機会に恵まれました。私にとっては久々のリボーヌの街です。ゆったりと流れるドルドーニュ河。
ゆっくり、そして静かに時が刻まれていくような景色です。

と、その時、ピーピーピーピー、と鋭く鳴く小鳥の声で頭上を見上げました。河沿いの木立に鳥が何羽か戯れているのです。そう、それはメザンジュ。きいろの友達です。夢中でその姿を追いかけました。

すべて2001年のワインです。
マグドレーヌ、ラツール・ア・ポムロール、ラ・フルール・ペトリュス、トロタノワ、そしてオザンナです。
 
ベルーエ氏のテースティングコメントは正確無比で、しかしそれでいて無機的ではなく、なにかメルロを愛する情熱が伝わってくるような語り口が印象に残りました。

私見を少し。
これらの中ではラ・フルール・ペトリュスが一番好印象でした。官能的ともいえる優しさと滑らかさに惹かれます。昔はもう少し酒質が薄いと解釈していましたがこの2001年はそんなことはありません。そして昔のセルタンジローにとってかわられたオザンヌ。明らかに香りが他の4シャトーと異なり、直感で特殊なテロワールではないかと自問しているところへベルーエ氏から、その旨の説明がありました。

良い酒かどうかはちょっと判断に迷うけれど、この特殊性は気になります。
たしかにその昔のセルタンジローはそんなにトップクラスのクゥオリティーではありませんでしたが・・・。

ポムロールに来る度にアポはとってはいないけれど、お百度参りをしてしまうのが、ここ、ペトリュスの畑です。正面にヴュー・シャトー・セルタンがみえます。せっかく来たのに、シェは工事中で、例のサン・ペテロ像はお引っ越ししていて拝めませんでした。
道路を挟んだ反対側に新しいペトリュスのシェがあります。
 

最後はヴュー・シャトー・セルタンとルパンの訪問記です。
これはヴュー・シャトー・セルタンの醸造所です。伝統的な木樽とステンレスの両方を備えています。
 
シェも近代的で、清潔です。素朴なポムロールのシャトーの中がこの設備とは、ちょっと想像がつきません。


ここでのテースティングは1999と2001です。
ムエックスで飲んだ2001年のシリーズよりはやや酒質が硬く、テンションがある印象です。
僅か10%たらずの比率のカベルネソーヴィニオンですが、その影響があるのでしょうか?
テーステイングの最中、どこかのワイン雑誌からの連絡で、この2001年に19.5点がついたそうです。因にペトリュスが19点とのこと。
これはお買得か!

その後、ルパンに案内されました。
私にとって初めて見る、いわゆるガレージワイン誕生の場の一コマです。本当に小さな一軒家の一階と半地下がその醸造場とシェになっています。
 

メートル・ド・シェ曰く、畑での仕事がほとんどで発酵時はただ見守るだけ、何もしていないという言葉に、謙虚さと自信が垣間見えたような気がしました。


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