Vol.6 ~クロノグラフの魅力とは~

2020/05/5

 

 

クロノグラフという言葉はご存知だろうか。

 

クロノグラフはストップウオッチ機能の付いた時計のことだが、語源はギリシャ語の『クロノス(時間)』と『グラフォス(記す)』の合成語。

 

クロノスはギリシャ神話に登場する『時の神』のことでもある。

 

このことを知っている人は多いかもしれないが、実はギリシャ神話には時の神として『カイロス』というもう1人の神がいる。

 

クロノスは時間、カイロスは時刻を意味しており、それぞれ別の存在である。

 

このカイロス、語源の元は『チャンス(機会)』を意味しており、よく言われる『チャンスの神様は前髪しかない』という諺は『チャンスはすぐに掴まないと過ぎ去ってからは掴めない』という意味合いだが、このカイロスの風貌が後頭部に髪がなかったことから来ていると言われている。

 

話をクロノグラフに戻す。

 

時間を計測できるクロノグラフというのが個人的には非常に好きだ。

 

理由は簡単で学生時代に陸上競技をやっていたということ。

 

 

あとは一方的に流れていく『時間』というものを自分の手でコントロールできているような気になれるからだ。

 

 

『時間』は止まったり、戻ったりしないが、クロノグラフは止めたり、リセットしたりすることができる。

 

あくまでも錯覚なのだが、自分が時間を司っている気になれる。まさにクロノス神のように。

 

実用的な道具としてクロノグラフを使わなくともクロノグラフの時計を身に着けることで、自分の時間を自分でコントロールしよう(しなければ、できるはず)などと思える。

 

また、身に着けて時間を確認するだけの時計よりも、ボタンを押して針を動かしたり“操作”できるというのも単純に楽しい。

 

そんなクロノグラフの時計だが、機械式クロノグラフで世界のトップシェアを誇るのが『ブライトリング』である。

 

創業当初からクロノグラフに情熱を注ぎ、今日までクロノグラフの雄として存在してきている。

 

ちなみに、昔のクロノグラフはリューズを押してスタート、ストップ、リセットを行っていたが、現代は2時方向にスタート/ストップボタン、4時方向にリセットボタンが付いているものが主流だ。

 

1934年にこの構造を開発し特許をとったのがブライトリングである。

 

最近ではシンプルな3針の時計が人気だが、時間を司ることができるような気になれるクロノグラフはやはりおススメだ。

 

その操作感を実際にいじってみて楽しんでみてほしい。