参列者のお葬式・法事マナー
通夜について
通夜は突然の訃報を受けて仕事先から参列する場合なども多く、やむを得ず遅れることも。
30分程度の遅れなら焼香に間に合うので、受付の人に案内してもらい、静かに後ろの席へ。遅れても駆けつけるのがマナーです。
葬儀について
葬儀は定刻通りに始まるものです。開始時間までに受付をすませ、通夜に参列していない場合は香典などを渡して式場に入るようにしましょう。
そもそも葬儀は死者を弔う儀式、告別式は死者との別れの儀式ですが、最近では葬儀に引き続き告別式が行われるのが一般的となっています。
服装は一般弔問客であれば、女性はブラックフォーマル、バッグや靴は黒で統一。アクセサリーをつける場合はパールなどシンプルなものを。
これは、受付などお手伝いを頼まれたときも同じです。手伝う人間は喪家側の立場となるので、身だしなみをきちんと整え、丁寧な対応を心がけましょう。
■受付では、お悔やみの言葉を添えて
受付で香典を差し出す時は、お悔やみの言葉を添えましょう。
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一般的なお悔やみの言葉
「このたびは、誠にご愁傷さまでございます。心からお悔やみ申し上げます。」
「このたびは、思いがけないことで、さぞ、お力落としでございましょう。心からお悔やみ申し上げます。」
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忌み言葉(使用を避ける言葉)
「重ね重ね」
「くれぐれも」
「いろいろと」
「死ぬ」→(帰らぬ人となる、他界される)
「事故死,急死」→(突然のご不幸、急なことで)
「生きている時」→(ご生前、お元気でいらした頃)
香典袋(不祝儀袋)について
■香典袋の選び方
弔事の場合、水引きは紐を固く結んで末端を上に向けた「結び切り」を用います。
解くのが難しいため、葬儀葬式などのように人生に一度きりにしたいお悔やみごとに使います。
水引きの色は白×黒、白×銀、銀×銀、白×白まれに白×黄(関西)など。
本数は2本、4本、6本など偶数。位置は濃い色が右側になるようにします。
選ぶ時には、中に入れる金額にふさわしい袋を。例えば香典を数千円しか入れないのに、袋ばかりが立派では受け取り手も違和感があります。
逆に高額の香典を包む時には、袋もそれなりに立派なものにします。
その他の注意点としては、蓮の花や蓮の葉がついた袋は仏教でしか使えないので注意して下さい。
■香典袋の表書き
下記を参考に、通夜・葬儀には薄墨で、四十九日以降の法事法要には濃墨で記入します。
受付で香典を差し出す時は、お悔やみの言葉を添えましょう。
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キリスト教式
・水引:白封筒
・のし:なし
・表書き:御花料、献花料
・贈る時期:通夜、葬儀のミサ
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神式
・水引:黒白、黒銀、銀色などの結び切り
・のし:なし
・表書き:御玉串料、御神前
・贈る時期:通夜祭
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仏式
・水引:黒白、黒銀、銀色などの結び切り
・のし:なし
・表書き:御霊前、御香典
・贈る時期:通夜、告別式
■中袋の表書き
中袋には薄墨で表に金額を、裏に住所と氏名を記入します。金額や住所を書く欄があるものはその中に記入します。
※弔事の場合は地方によって金額も裏面に書く場合もあります。金額の数字は基本的に下記の漢字を用い、3万円ならば「金参万円」と記入します。
一:壱、二:弐、三:参、四:四、五:伍、六:六、七:七、八:八、九:九、十:拾、千:仟または阡、万:萬
■香典袋に入れるお札の向き
厳密な決まりはないとされますが、一般的には香典袋と中袋の表書きがある側に、お札の裏側(人物の顔が書かれていない側)が来るように入れるのが慣例となっています。
■袋の封について
香典袋の封には糊付けは不要です。また、中袋にも基本的には糊付けをしません。
袱紗(ふくさ)について
■袱紗(ふくさ)の包み方
袱紗の包み方は弔事と慶事で異なるため注意しましょう。
弔事はまず袱紗を◇形におき、次に真中に不祝儀袋をおき、右→下→上→左という順で包みます。
包むのが難しい・型くずれするという方には、中に香典袋をはさむ形の簡易袱紗が便利です。
■香典を持参するタイミング
香典は訃報を聞いて初めに足を運んだときに渡すものです。
通夜から参加する場合は、通夜のときに持っていきます。
また、病院入院中のお見舞いに行けなかったときや、通夜にも何かを届けたいという場合には「御悔」や「通夜見舞」として金品を届けることもあります。
現金以外にはお供え用の果物、和菓子などがいいでしょう。
お焼香について
■お焼香の基本
宗派により違いがありますが、あくまで故人のご冥福を心を込めて祈る気持ちが大切です。
基本的なご焼香の方法は下記の通りです。
(1)右手の親指・人差し指・中指の三本で抹香(香木を砕いた細かい木片)を少量つまみ、手を返して額の高さまでかかげます。(これを「押しいただく」といいます)
(2)左の香炉(炭の方)の少し上に移動させ、指をこすりながらパラパラと落とします。このとき、数珠は左手にかけておきます。
※回数について
大抵の宗派は1回または3回お焼香をします。
相手の宗派に沿って行う方が丁寧ではありますが、自分の信仰している宗派があるなら、その宗派に沿ったやり方でも問題ありません。
回数はそれほど大事なものではなく、相手の宗派も自分の宗派もわからない場合には1回で問題ありません。
なお、時間調整などで回数が指定された場合はそれに従うようにしましょう。
■香お焼香の3つのパターン
お焼香には立礼焼香、座礼焼香、回し焼香の3種類があります。式場の規模や様式によってお焼香のやり方が異なるため、事前に確認するか、前の人のやり方を参考にしましょう。
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立礼焼香
椅子席の式場で多く利用されるものです。
(1)焼香台の手前で止まり、遺族と僧侶に一礼します。
(2)身を正して遺影に合掌、一礼します。
(3)焼香台に進み、お焼香します。
(4)再び合掌し、最後にもう一度遺族に一礼して戻ります。
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座礼焼香
畳敷きの式場で多く用いられます。
この場合、基本的な順序は立礼焼香と同じになりますが、まっすぐ立たず、移動の際は腰を落とし、お焼香の際は正座します。
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回し焼香
会場が狭い場合などで用いられる方法です。
他のお焼香の場合とは違い、自分で行くのではなく焼香炉が回ってきます。受け取った焼香炉を自分の前に置き、お焼香が終われば隣の人に回します。
椅子席の場合は自分の膝の上にのせましょう。
法要の時期
法要には葬儀の後の初七日、満中陰法要(四十九日法要)、回忌法要のほかに、新盆、新彼岸など多種類ありますが、現在は初七日・三十五日、もしくは四十九日だけ行うのが一般的です。
また、納骨や満中陰法要に合わせて御墓や御仏壇を新しくすることもあります。
これらは慶事にあたり、紅白ののしなし祝儀袋を用いる場合もあります。
葬儀の後すぐで抵抗がある場合は、法要向けの不祝儀袋に「御供」と書いてください。
生前にお墓を建てる「寿陵」やお彼岸などに合わせて改築することはおめでたいことです。
華やかにお祝いするといいでしょう。