リスボンと聖アントニオ祭

ポルトガルへ行く時期としておすすめしたいのは、やはり6月。
日本ではお休みが少ない時期なので残念ですが、ポルトガルの6月は楽しいイベントが盛りだくさん。天気も良いので飽きることがありません。

こちらのコラムでもご紹介しましたが、6月はポルトガルのあちらこちらでお祭りがあります。

ちょうど昨日、リスボンの代表的なお祭り、聖アントニオ祭(6/13(6/12前夜祭)に行って来ました。夜出かけるのは初めてでしたが、それぞれのエリアの代表的なストリートは人がたくさん集まり賑わいを見せていました。

最初に向かったのがケーブルカーで有名なビカ。

ケーブルカーがほとんど見えない状態に

ここ、通常はケーブルカーと脇道に歩く人がちらほらいるリスボンらしい場所ですが、この日は屋台もあり音楽もかかり人に溢れています。

歩くのも困難でしたが、一番下まで行ってみました!こんな状況

町の中心には、とても優雅で堂々とした姿のアルカーダがあります。ルネッサンス時代に柱廊が改築されると常に人が集まる場所となりました

ケーブルカーの入り口(下)の横道も歩けないほど

さて、お祭りに欠かせないものと言えば屋台ですが、聖アントニオ祭では「いわしの炭火焼き」が定番です。その場で焼いているいわしをパンにはさんで売っています。特に野菜やソースは入れず挟むのはいわしだけ。また、フォークなどは使わず、手で骨などを取り食べます。いわしサンドは手で食べてもお行儀悪くないから大丈夫!とのことです。

おじさんもパンを片手にいわしを焼きます。大忙し

家庭ではパンに挟まずそのままで食べることも

いわしの他によく出ているのがフェブラ(Febra)と呼ばれる豚肉サンド。

とても細かい目になっています。

その他にも、油で揚げたチュロスもあります。

ぐるぐると巻かれた太めのチュロス

さて、聖アントニオ祭のもう一つのシンボルとしてマンジェリコがあります。これはバジルの一種で、ポルトガルでは男性が付き合っている女性に贈るとされています。緑で可愛いバジルの鉢植えにはカーネーションも添えられることが多く、彩りも鮮やかです。

マンジェリコの屋台

キャンドル屋さんのショーウィンドウにもマンジェリコのキャンドル

以前のコラムでは、聖アントニオ祭に行われる合同結婚式についてご紹介しましたが、イベントのもう一つの目玉として市民が楽しみにしているものがあります。

それが色鮮やかなパレード、マルシャス・ポプラーレシュ(Marchas Populares de Lisboa)。
リスボンの地区別チーム(約20)がそれぞれの踊りを披露し、その完成度で順位が決まります。リベルダーデ大通りを行進するため、この辺りも大勢の人でにぎわいます。アルファマ地区は強く、今年も優勝していました。

パレードはテレビで鑑賞する方がおすすめです。

踊りや歌が華やかで楽しいパレード。きっと準備が大変だと思いますが、その分とても見応えがあります。

6月お休みが取れる方は、ポルトガルへ遊びに行ってくださいね。

この時期はいわしのモチーフにしたアイテムも可愛いものが多いです。

ではまた次回!