祈りの町、ブラガ

皆さま、こんにちは!

徐々にポルトガルへ行く方が増えていて、「次の旅行はポルトガルを考えています!」という嬉しい声がよく聞こえてくるようになりました。
中には「2回目になるのですが、おすすめの町はありますか」と聞いて下さる方もいます。

ポルトガルの国土は日本の4分の1ほどですが、縦に長く、地域によって違いが結構あります。

「ブラガは祈り、ポルトは働き、コインブラは学び、リスボンは遊ぶ」

ポルトガルにはこんな言葉があるほどです。それぞれの町の特徴をよく表した言葉ですね。
もちろん、リスボンは首都なので経済の中心ですが、ポルトや北部には様々な産業があることから「ポルトは働く」と言われているのかもしれません。

さて、今日ご紹介したいのは、この言葉の初めにある「ブラガは祈り」のブラガです。

ブラガ(Braga)はポルトガル北部に位置する歴史ある街です。ポルトからは電車やバスで約1時間の距離です。

ポルトガルではカトリック教徒が圧倒的多数(約97%)と言われていますが、ここブラガはポルトガルの中で教会が一番多い町と言われています。

ブラガの大きさは東京八王子市と同じくらいですが、その中に何と86もの教会が存在します。ブラガの中心地区にいると、右を見ても左を見ても、教会が見えるといった感じです。

聖マリアを祭るブラガ大聖堂

このブラガの歴史は非常に古く、紀元前には既にブラカラ・アウグスタという地区が発展していたほどです。12世紀にはポルトガルの初代王の父親であるエンリケ伯爵(エンリケ・デ・ボルゴーニャ)によって、ブラガ大聖堂 (Sé de Braga)建設が進められました。
その後も増改築が行われたため、初期ロマネスク様式の他に、ゴシック様式やバロック様式も見ることができます。

大聖堂の近くにはお花が色鮮やかな庭園もあります。

町の中心には、とても優雅で堂々とした姿のアルカーダがあります。ルネッサンス時代に柱廊が改築されると常に人が集まる場所となりました

現在はカフェが建ち並び、賑わいをみせています。夜はロマンチックにライトアップ。

目の前には広場があり、晴れた日は噴水も綺麗です。

広場の真ん中には信徒教会(Igreja dos Congregados)があります。

建物と礼拝の建築は、18世紀に大司教に仕えたアンドレ・ソアレスによるものです。彼はブラガの繁栄の象徴となる建物の建築を多数手がけ、美しい町並みづくりに貢献したと言われています。

こちらは17世紀初めに着工されたサンタクルス教会

町の中心地だけでも実に多くの教会があり、私もまだまだ見きれていません。
いつかひとつひとつ時間をかけて巡りたいなと思います。

教会ではありませんが、17世紀から18世紀の時代の建築でユニークな建物があります。
それがこちらの格子窓の家(Casa dos Crivos)。

とても細かい目になっています。

修道院の建築技法の影響を受けたとか、外と中の世界をわける意味があったとか、聞いたことがありますが、少し不思議な感じがします。市民の家にも使われていたようです。

さて、ブラガにも老若男女問わず人気な老舗カフェがあります。
それがカフェ・ア・ブラジレイラ(Café A Brasileira)。
アルカーダのすぐ近くにあります。

晴れた日はオープンテラスもあり、ゆったりとした時間が流れます。

ガラスのテーブルにはお店のマークも入っています。

ブラガには美味しい料理のレストランがたくさんありますが、中でもお勧めしたいのがヴェロス・テンポス・タベルナ(Velhos Tempos Taberna)というレストランです。

ポルトガル料理が楽しめて落ち着いた雰囲気も素敵です。

ここの干しダラ料理バカリャウ・コン・ブロア(Bacalhau com Broa)がとっても美味しい!

祈りの町、ブラガ。いかがでしたか。
小さいけど歴史深く、魅力がある場所です。
ポルトまで行かれることがあれば、是非ブラガも行ってみて下さいね。

では、また次回!