私たちが、健康に生きていけるのは、自然から「食べ物」や「空気」を頂いているからです。
無意識に呼吸をして、酸素を体内に取り込み、二酸化炭素を吐き出しています。 食事から摂取・分解された栄養素や体内に取り組んだ酸素は、全身に張り巡らされた血管内の「血流」によって、体内の細胞に供給されます。そして各々の細胞は酸素や栄養素を材料として、エネルギーを作り出すことで、生命活動が維持されているのです。ですから、全身にある約６０兆個の細胞へ酸素・栄養素を運ぶ「橋渡し」となる「血流」は健康に生きるためには、欠かせないファクターといえます。

「血流」となる血液成分には「赤血球」「白血球」「血小板」「血漿」に分類されますが、酸素や栄養素を運ぶ役目をするのが「赤血球」です。この赤血球は酸素や栄養素を細胞に持ち込んだ後、二酸化炭素や老廃物も持ち帰れる優れものです。（血液の４０～４５％が赤血球、１％が血小板、残りが血漿です。血漿の構成は水が９０％、タンパク質８％、脂質１％、糖質０．１％、その他です。）
肺で酸素を得た「赤血球」が全身を巡り、二酸化炭素を回収して肺から吐き出す、これが生命の根源である「呼吸」です。
また、血液を全身に巡らせるポンプの役割をするのが、心臓です。一生涯、収縮と拡張を絶え間なく、繰り返し、臓器の中で一番、運動している器官です。ですから、心臓が止まったり、呼吸ができなくなったりすると、細胞へ酸素や栄養素の供給が停止するため、人は死んでしまうのです。人は呼吸をすることで生命を維持しています。
だからこそ、酸素や栄養素を運ぶ「血流」の良し悪しが全身の細胞の活動を担っており、健康のバロメーターになるのです。（スローライフ２６より）