冷え性とは、体全体は冷たさは感じないのに、手、足、腰など特定の部分だけに冷えを感じる症状をいいます。多くのは女性に見られますが、最近では男性や子供にも冷えを訴える人が増えています。誘因としては、ストレスや不規則な生活のはか、過度の冷房などにも挙げられ、夏の冷え性も多く見られます。自律神経が乱れ、頭痛やめまい、腹痛などさまざまな症状を伴います。



冷え性の主な原因は、月経や更年期障害によるホルモンの失調やストレスなどによって、血液循環を調節する自律神経系の働きが鈍り、末梢血管の血液量が減少するためだと考えられます。 西洋医学では冷え性を病気と捉えないため、有効な治療法を持ちません。一方、冷え性は漢方の得意分野。冷え性を全身の冷え、胃腸機能が低下して胃に消化液がたまることで起こる冷え（水毒：すいどく）、血の滞り（お血）、気が逆流して上昇してしまう（気逆）ことによる冷え、のぼせの４つで考えます。末梢の血流だけでなく、全身の「気血水」の巡りをよくし、冷えを改善します。



積極的に体を動かすなど、血行をよくする習慣を心掛け、例えばシャワーではなく、毎日ぬるめの湯船につかり、血流を悪くさせるきつい下着や靴をさけたり、冷房で冷えた室内で体が冷えないようにしましょう。食べ物ではニンニク、ニラ、玉ねぎ、シナモンやショウガ、かぼちゃ、ネギなどがお勧めです。