幸せの画家、ルノワール
ピエール=オーギュスト・ルノワール (Pierre-Auguste Renoir) 1841〜1919年
印象派を代表するフランスの画家。日本でも知名度が高く、明るく穏やかな画風から「幸福の画家」と称される。
長い下積み時代を経験したが、どのような状況下においても絵画への情熱は途切れることがなく、生涯で数多くの傑作を残した。
▼ 印象派以前:サロン(公募展)への挑戦
フランスの磁器で有名な街リモージュに生まれたルノワールは、画家になることを決意し、サロン・ド・パリに出品するが、
保守的なサロンでの落選が続く。モネやピサロを中心とし新しいグループ展の構想が持ち上がる。
花瓶の花
-ボストン美術館(アメリカ)所蔵
1869年
ラ・グルヌイエール
-スウェーデン国立美術館所蔵
1869年
ポンヌフ、パリ
-ワシントンナショナルギャラリー(アメリカ)所蔵、1872年
▼ 印象派の中心画家として
1874年第一回印象派展が開催される。数回の印象派展を通じてルノワールの絵は注目されはじめる。
その後サロンでも評価を得て、画家としての地位を確立していく。
ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会
-オルセー美術館(仏)1876年
ぶらんこ
-オルセー美術館(フランス)所蔵、1876年
ルグラン嬢
-フィラデルフィア美術館(アメリカ)所蔵、1875年
セーヌ川の舟遊び
-ロンドンナショナルギャラリー(英)所蔵、1875年
じょうろを持つ少女
-シカゴ美術館(アメリカ)所蔵
1876年
少女アルフォンジン
-オルセー美術館(フランス)所蔵
1879年
舟遊びの人々の昼食
-フィリップスコレクション(米)所蔵 1880〜81年
テラスにて
-シカゴ美術館(アメリカ)所蔵
1881年
ベニス・サンマルコ大聖堂広場
-ミネアポリス美術館(アメリカ)所蔵 、1881年頃
マム(菊)の花束
-個人所蔵
1881年
雨傘
-ロンドンナショナルギャラリー(英)所蔵、1881〜86年
▼ 円熟期
1890年代以降のルノワールの画風は、冷たさがなくなり、平和で暖かな雰囲気にあふれる。
ひなぎくを持つ少女
-メトロポリタン美術館(米)所蔵
1889年
ピアノに寄る少女
-オルセー美術館(フランス)
1892年
▼ 晩年に描いた、人間らしさあふれる裸婦
寄りかかる裸婦
-個人所蔵
1883年
泉による女
-大原美術館(倉敷市)所蔵
1914年
入浴する若い女性
-メトロポリタン美術館(米)所蔵
1892年
浴女たち(ニンフ)
-オルセー美術館(フランス)所蔵
1918-19年
大きな裸婦
-オルセー美術館(フランス)所蔵
1907年
水浴する女
-DIC川村記念美術館(千葉・佐倉市)所蔵 1891年
大水浴図
-フィラデルフィア美術館(アメリカ)所蔵 1884〜87年
水浴する女
-フィラデルフィア美術館(アメリカ)所蔵 1905年