ゴッホ・作品一覧 <年代別に>
フィンセント・ヴィレム・ファン・ゴッホ (Vincent Willem van Gogh)
ポスト印象派の代表的な画家。1853年オランダ南部ズンデルトで、祖父・父親がプロテスタントの牧師という厳格な家庭に生まれた。ゴッホ自身も伝道師を志すが挫折し、画家を目指す。印象派と日本の浮世絵の影響を受け、強烈な色彩と奔放なタッチによる独自の画風を確立した。 作品の多くはフランス・アルルに住んだ時期やフランス・サン=レミでの療養時代に制作されている。
1890年 フランス・オーヴェル=シュル=オワーズにて37歳で逝去。
▼ 初期:ニュネン、アントウェルペン時代
●ニューネン時代(1883年末〜1885年)
画商、伝道師の仕事をあきらめたゴッホは、家族が移り住んでいたニューネン(オランダ)の農村で約2年を過ごす。周囲の人々との不和や父親の死去など、困難な時期でもあった。貧しい農民の生活を描いたリアリズムの作品を残している。
●アントウェルペン時代(1885年末〜1886年初頭)
ベルギーのアントウェルペンに移り王立芸術学院で学ぼうとするが、金銭的に困窮する。この時期、ジャポニズム(日本趣味)を知る。
土を掘る農婦
-アートオブオンタリオ(カナダ)所蔵
ジャガイモを食べる人々
-ゴッホ美術館(オランダ)所蔵
火の付いたタバコをくわえた骸骨
-ゴッホ美術館(オランダ)所蔵
ニュネンの古い教会の塔(農民の墓地)
-ゴッホ美術館(オランダ)所蔵
▼ 印象派の影響 パリ時代
●パリ時代(1886年〜1888年初頭)
ゴッホ33歳、弟テオを頼りパリに移る。パリは当時文化の世界最先端であった。印象派や当時台頭していた新印象派(点描画法のスーラ、エミール・ベナール、シニャックなど)から影響を受け、次第に明るい色彩で描くようになる。他の画家との交流も生まれ、ゴーギャンと知り合う。また多くの日本の浮世絵を買い集めた。
自画像
-クレラー・ミューラー美術館(オランダ)所蔵
タンギー爺さん
-ロダン美術館(フランス)所蔵、2001年来日
パリのアトリエから見た風景
-ゴッホ美術館(オランダ)所蔵、制作時期:1886年6月
パリの風景
-ゴッホ美術館(オランダ)所蔵、制作時期:1886年夏
レストランの内部
-クレラー・ミューラー美術館(オランダ)所蔵、2021年秋来日予定!
アニエールのレストラン・ド・ラ・シレーヌ
-オルセー美術館(フランス)所蔵
エゾギクとグラジオラスの入った花瓶
-ゴッホ美術館(オランダ)所蔵、制作時期:1886年初秋
クリシー岸壁から見たアニエールの工場
セントルイス美術館(アメリカ ミズーリ州)
広重、雨の大橋
ゴッホ美術館(オランダ)所蔵
英泉、遊女
ゴッホ美術館(オランダ)所蔵
▼ ゴーギャンとの共同生活 アルル時代
●アルル時代(1888年〜1889年5月)
パリの喧騒から逃れ、南仏のアルルに移る。当初は若手画家のコミュニティを計画したり、鮮やかな「ひまわり」を好んで画材にするなど希望にあふれ、鮮やかな色彩の作品を次々描いた。カリブ海から帰国していたゴーギャンを呼び共同生活を始めるが、ほどなくして破綻。12月、ゴッホは自分の左耳を切り落とす。
ひまわり
ロンドン・ナショナルギャラリー所蔵
夜のカフェテラス
クレラー=ミューラー美術館(オランダ)所蔵
夜のカフェ
イェール大学美術館(アメリカ)1888年9月制作
グレーのフェルト帽の自画像
-ゴッホ美術館(オランダ)所蔵、1887年夏制作
自画像
シカゴ美術館(アメリカ) 色彩に注目
ローヌ川の星月夜
オルセー美術館(フランス)
黄色い家
ゴッホ美術館(オランダ)所蔵、2021年秋来日予定
12本のひまわり
フィラデルフィア美術館(アメリカ)所蔵
ラ・ムスメ
ワシントン・ナショナルギャラリー(アメリカ)所蔵
夾竹桃と本のある静物
メトロポリタン美術館(アメリカ)所蔵
クロー平野の収穫、背景にモンマジュール
-ゴッホ美術館(オランダ)所蔵
ジョセフ・ルーランの肖像
クレラー=ミュラー美術館(オランダ)所蔵
種まく人
クレラー=ミューラー美術館(オランダ)所蔵
種まく人
ビュールレ・コレクション(スイス)所蔵
ルーラン夫人 ゆりかごを揺らす女
ボストン美術館(アメリカ)所蔵
花咲くモモの木(モーヴを思い出して)
クレラー=ミュラー美術館(オランダ)所蔵
少年(カミーユ・ルーラン)
サンパウロ美術館(ブラジル)所蔵
薔薇
国立西洋美術館(東京)所蔵、制作時期1889年4月
草と蝶
個人所蔵、ゴッホ美術館へ貸与
アルルの跳ね橋 アルルのラングロワ橋と洗濯する女性たち
クレラー=ミューラー美術館(オランダ)所蔵
プロヴァンスの収穫
イスラエル博物館(エルサレム)所蔵
赤い葡萄畑
プーシキン美術館(モスクワ)所蔵、ゴッホ生前に売れた唯一の作品
▼ 療養所での制作 サン=レミ時代
●サン=レミ時代(1889年5月〜1890年5月)
精神的に衰弱したゴッホは、アルルの病院からサン=レミのサン=ポール修道院療養所に移る。画室を提供され、発作に襲われながらも創作をつづけた。アンデパンダン展やブリュッセルでの20人展への出展で、ゴッホの絵は少しづつ評価されるようになる。
星月夜
ニューヨーク近代美術館(アメリカ)所蔵
アイリス
ゲティセンター(アメリカ・ロサンゼルス)所蔵
花咲くアーモンドの枝
ゴッホ美術館(オランダ)所蔵
ファン・ゴッホの寝室
オルセー美術館(フランス)所蔵
夜のプロヴァンスの田舎道
クレラー=ミューラー美術館(オランダ)所蔵、2021年秋来日予定
糸杉
メトロポリタン美術館(アメリカ)所蔵
アイリスのある花瓶、黄色い背景
-ゴッホ美術館(オランダ)所蔵
キヅタのある木の幹
-ゴッホ美術館(オランダ)所蔵
昼、仕事の間の休息(ミレーを模して)
オルセー美術館(フランス)所蔵
夕方 脱穀の後
-ゴッホ美術館(オランダ)所蔵
麦刈る人のいるサン=ポール病院裏の麦畑
フォルクヴァンク美術館(ドイツ)所蔵
緑の麦畑
ワシントン・ナショナルギャラリー(アメリカ)個人より貸与
歩くカップルと三日月のある風景
サンパウロ美術館(ブラジル)所蔵
アイリスのある花瓶
メトロポリタン美術館(アメリカ)所蔵
糸杉のある麦畑
メトロポリタン美術館(アメリカ)所蔵
ピエタ(ドラクロワを模して)
-ゴッホ美術館(オランダ)所蔵
バラのある花瓶
ワシントン・ナショナルギャラリー(アメリカ)所蔵
▼ 最後の地、オーヴェル=シュル=オワーズ時代
●オーヴェル=シュル=オワーズ時代(1890年5月〜7月)。
ピサロの友人であるガシェ医師の診察を受けるため、パリ近郊の農村に移る。治療しながらも大作を描き上げるなど創作を続けたが、精神的な不安から逃れられず、7月29日ピストルにより自殺した。37歳であった。死後、ゴッホに対する評価は高まり、現在に至っている。
ガシェ医師の肖像
個人所蔵、※1990年競売で8250万ドルで落札され話題となる
オーヴェルの教会
オルセー美術館(フランス)所蔵
わらぶき屋根の家
オルセー美術館(フランス)所蔵
オーヴェル近郊ヴェセノの眺め
ティッセン=ボルネミッサ美術館(スペイン)所蔵
バラとアネモネのある日本の花瓶
オルセー美術館(フランス)所蔵
カラスのいる麦畑
ゴッホ美術館(オランダ)所蔵、原画は50x100cmの大作