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55.アルマニャック地方



年の瀬も押し迫ったある日、アルマニャック地方を訪問する機会がありました。
モンペリエ大学の博士論文審査会の委員の定例会合の為に今回、この地方が選ばれました。オーズという街で、ボルドーからはここへは2時間足らずの行程です。
まずは田舎のレストランで食事です。
やはりこの辺りはフォアグラが名物で、道路際のところどころに“フォアグラはここ”と書かれた看板をみかけることができます。

 
 

レストランでの食事はいたってシンプルですが、味が濃く、旨味があります。日本ではなんということのない地方料理なのですが、どこか楽しくさせる何かがあります。
ワインも安く、みんなガスコーニュ地方のものです。白ではユニブランとコロンバール、シャルドネー、ソーヴィニヨンがメインです。

 
スープのあとはこの地方お得意の鴨を使ったサラダコンポゼです。
この次がメインの鳥料理。
見た目よりはるかに食べるほうが旨い!!??
当たり前か・・・。
デザートのあとは腹ごなしにアルマニャックをグイッと一杯・・・、といきたいところですが、会議があるのでこれは断念。

会議の後は、アルマニャックの蒸留所の見学がありました。
外はとても寒いのに夜通し休まずに蒸留しているという作業所は蒸留釜の熱気が充満していました。しかし暖かいのはその熱気だけのせいではなく、アルコールの蒸気の為に体が火照るような気持ちでした。

ここには3台のアランビック式(写真左)、そして2台のシャラント式(写真右)の蒸留器が設置されていました。
 

車輪がついたこの蒸留器(写真下)はその昔、あちらこちらの醸造所をまわって蒸留したのだそうです。当時は炉に(車輪の上部)薪をくべて加熱したそうですが、今はガスバーナーが取り付けられています。

左手に見えるのが精留棚で、右が冷却器です。(写真左)
3つメーターが付いている真下に小さな受け皿のようなものがあり、温度計と比重計が挿入されていて、常に流れ出る蒸留液をモニタリングしているようです。
 

それぞれのアランビックの蒸留器から透明で、まるで水かもしれないと思うような液体が滔々と流れてきます。
グラスを借りて、それぞれの蒸留器から流れ出ている“粋のまま”のアルマニャックを試飲します。そのアルコール度数は60度にも達しています。

原料として同じワインを使っているというのですが、蒸留器によって味がそれぞれ異なっていたのには驚きでした。またもう一方のシャラントポット蒸留装置では、香りはより高貴でフルーツが詰まっていました。口当たりも柔らかく、優しいという印象です。

樽熟成したアルマニャックの試飲もありました。
モンペリエからの人たちはこの辺りに宿をとっているのでいくらでも飲めます。しかし私はボルドーへ帰らなければなりません。残念ながら一口舐めただけで早々にこの場をあとにし、車を走らせました。高速道路に入る迄は真っ暗な道を突っ走ります。
途中、小さな村にでるとその街路灯で周囲は明るいのですが、そこを過ぎれば車はまた暗闇に飛び込みます。おまけに大変濃い霧に包まれたままで、いつ途切れることもなく、やっとの思いで高速道路入り口へ辿り着いた時はホッとしました。

お土産に貰ったガスコーニュ地方の2本の白ワインを眺めると、何故かあの時のアルマニャックの熱気を想い出します。

今年のTaka便りはこれで終了させていただきます。
また来年、よろしくお願いいたします。良いクリスマス、お正月をお迎え下さい。


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