足の臭いが発生するしくみ
足の臭いの原因は、「イソ吉草酸」という物質です。特定悪臭物質に指定され、納豆などにも含まれています。
これらの悪臭のするガスがなぜ足に発生してしまうのでしょうか。
そのしくみには、雑菌(皮膚にいる常在菌)と皮脂・汗・垢が関わっています。
皮脂・汗・垢は分泌されたばかりのときは無臭です。しかし、分泌されてから時間が経過すると、常在菌がそれらに含まれるタンパク質・アミノ酸を酸化、分解します。その際に「イソ吉草酸」「イソ吉草酸アルデビド」が発生することで臭いが発生するのです。
また、汗腺のひとつであるエクリン腺は足の裏に特に多いといわれており、なんと背中や胸の5~10倍もあります。よって、足は汗をかきやすい場所のなのです。
このしくみが発生しやすい状況として以下の3つが挙げられます。それぞれの要因も併せてご紹介します。
古い角質など、足に汚れがたまっている
角質・垢が足にたまっていると、常在菌による酸化・分解作用の材料がたまっている状態になります。指先やかかとは特に汚れが残りやすい場所です。
長時間、靴や靴下を履いて密閉する
足の裏は特に汗腺が多いことから。汗をかきやすい場所ですから、靴や靴下で足が密閉されていると湿度が上がります。
常在菌に関わらず、細菌は湿気が高いと繁殖しやすくなるため、臭いが発生しやすくなります。また、毎日同じ靴を履くと、靴の中にも雑菌が増えて靴自体が臭くなることも。
疲労やストレスがたまっている
例えば、緊張したときに汗をかいた経験はありませんか。
ヒトはストレスを感じると戦うための闘争反応・逃走反応を高める交感神経が優位になり、汗腺を活発にするのです。そのため、ストレスがたまると汗をかき、臭いにつながりやすくなります。
また、疲労がたまると足の臭いが発生する仕組みとは別に「疲労臭」と呼ばれる臭いがすることがします。この原因は、タンパク質を分解するときに発生するアンモニアの臭いです。
本来ならばアンモニアは体外に排出されますが、疲労がたまっている状態では免疫力が低下してアンモニアが排出されずに体内に残ってしまうことがあります。その場合、血液に乗って全身をめぐり、汗や皮脂に含まれた状態で分泌されることで臭いとなります。
引用元:ダ・ヴィンチニュース「女子も注意!? ストレスで足が臭くなる! /【下半身にまつわるちょっと残念な雑学】②」
疲労やストレスがたまっている場合には、しっかり休む、ストレスを発散する、体調を整えることが必要です。