下駄箱(靴箱)が臭い原因は雑菌・カビ?!
ニオイの対策方法はある?

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毎日の外出や帰宅時、時にはお客様を出迎える場所である玄関。

だからこそ、キレイに保っておきたい場所ではありますが、ふとニオイが気になったことはありませんか?ニオイの元を探ってみると、実は下駄箱から…というご家庭も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな困った下駄箱のニオイの原因やその対策方法についてご紹介します。

もくじ

  1. 下駄箱が臭い…どうして?
    1. 下駄箱のニオイの原因
    2. ニオイの原因①雑菌
    3. ニオイの原因②カビ
      1. ・70%以上の高い湿度
      2. ・20~30℃の高めの気温
      3. ・ホコリ、皮脂、汚れなどの栄養分がある
  2. 下駄箱はニオイが発生する条件が揃いやすい!
    1. 履いた靴のニオイ
    2. 下駄箱内のニオイ
    3. 梅雨の時期は特に要注意!
  3. 下駄箱のニオイ・カビ対策
    1. 下駄箱を掃除する
    2. 下駄箱の空気循環を改善する
    3. 靴を入れすぎないようにする
    4. 履いた靴は必ず乾燥させてからしまう
    5. 靴や足のニオイ対策も大切
      1. 足のニオイ対策
      2. 靴のニオイ対策
    6. 下駄箱に生えてしまったカビの除去方法
      1. 消毒用エタノール(アルコール)で落とす方法
        1. 準備するもの
        2. 掃除手順
        3. 注意点
      2. 塩素系漂白剤で落とす方法
        1. 準備するもの
        2. 掃除手順
        3. 注意点
      3. 防カビ対策も大切
        1. 水拭きの代わりに防カビ作用のある除菌スプレーを使用する
        2. 防カビ作用のある置き型タイプの空間除菌製品を使用する
    7. 下駄箱のカビ対策に関する質問
      1. 下駄箱の掃除はどのくらいの頻度で行った方がいいですか?
      2. 下駄箱の中を濡れた雑巾で拭いてもいいですか?
    8. まとめ

下駄箱が臭い…どうして?

臭う

下駄箱のニオイの原因

実は下駄箱のニオイの原因は、靴や下駄箱にいる雑菌やカビなどによるものです。

雑菌とカビとでは、ニオイが発生しやすい環境はほぼ同じですが、別の種類の菌であるため、ニオイが発生するしくみは異なります。以下の表に、雑菌や常在菌と呼ばれる細菌とカビ、比較としてウイルスの3つの特徴をそれぞれまとめていますので、ご覧ください。

ウイルス・細菌・カビの特徴

ニオイの原因①雑菌

まず、雑菌が原因でニオイの発生につながる場合についてご紹介します。

雑菌は、足から剝がれた皮脂や汗をエサにして繁殖します。そのときにニオイ物質が発生するのです。以下が足のニオイが発生するしくみの図ですが、同様に靴にも付着することでニオイが発生します。

臭い発生仕組み

また、雑菌が活発に働く環境があります。それは、60%以上の湿度であるということです。
下の図に湿度と菌などの相関図をまとめています。

相関図

これらの条件が揃うときに、下駄箱内に雑菌が繁殖してニオイにつながります。

ニオイの原因②カビ

カビには、繁殖しやすい条件が主に3つあります。

・70%以上の高い湿度

カビは高い湿度を好みます。湿度60%以上で活発に動き出し、80%以上になると一気に繁殖します。

水気がなかなか切れない場所や、空気の動きがない場所などは特に湿度が高くなりやすい環境といえます。

・20~30℃の高めの気温

ヒトも過ごしやすい高めの気温が最もカビが活発に繁殖します。そのため、気温において対策することは難しいといえます。

・ホコリ、皮脂、汚れなどの栄養分がある

わたしたちヒトと異なり、カビにとってはさまざまなものが栄養分になります。
食べカスはもちろん、ホコリ、汚れ、ヒトの垢、髪の毛、プラスチックや塗料などあらゆるものがカビのエサになってしまいます。

上記3つの条件ですが、雑菌とほぼ同じ環境のときに繁殖することがわかりますよね。
衛微研によると、カビがもつニオイの意味はまだ解明されていません。(2021/04/26現在)そのため、ニオイの仕組みもまだわからないようです。

ただし、ニオイ物質がシックハウス症候群などの健康被害の原因になる可能性があるため、カビが発生しないことは大切です。湿度が高くなる時期に向けて、カビ対策を取るようにしましょう。

下駄箱はニオイが発生する条件が揃いやすい!

靴や下駄箱にニオイが発生する原因についてご紹介しましたが、実際に下駄箱での雑菌やカビ発生のポイントを見ていきます。

実は、何気なくとっている行動が雑菌やカビの繁殖を助長しているかもしれません。ぜひ、普段の行動を思い出しながらご覧ください。

履いた靴のニオイ

履いた靴をすぐに下駄箱にしまっていませんか?

玄関はスッキリとキレイに見えますが、実は靴のニオイを増長させてしまう可能性があります。

1日履いた靴の内部は、汗が染みついていて、また足の体温によって湿度が高い状態となっています。また、雨の日には雨で濡れている場合もあります。
靴の内部は、湿気が逃げにくい構造になっています。そのためすぐに靴を下駄箱にしまってしまうと、靴の内部の湿気が下駄箱内部に充満してしまい、雑菌やカビが繁殖してニオイにつながるのです。

下駄箱内のニオイ

普段、下駄箱の扉を何日間も閉めていませんか?

下駄箱は外の空気を取り入れられる部分が扉しかありませんが、その扉もずっと閉め切っている方が多いかもしれません。

空気の流れが悪い状態は、湿度を保持しやすく、また靴の雑菌・カビやニオイ自体も靴箱の中に充満させてしまいます。そのため、下駄箱内部にニオイが発生しやすくなります。

梅雨の時期は特に要注意!

雨や雪で濡れた靴をそのまま下駄箱に入れてしまうことで、下駄箱内部の湿度が高いまま保たれてしまいます。そして、下駄箱内部の収納板についても同様のことが言えます。

特に木製などの下駄箱の場合には、ニオイが移りやすく、ニオイの元である靴を掃除したとしても靴箱全体に雑菌やカビが繁殖しきってしまい、なかなかニオイが取れないということになってしまうかもしれません。

その場合、下駄箱やほかの靴にも雑菌やカビが付着してしまう可能性もあります。高温多湿になりやすい梅雨の時期には、汗もたくさんかきますから、そのまま靴箱にしまわないようにしてください。

下駄箱のニオイ・カビ対策

下駄箱を掃除する

まず、雑菌やカビのエサとなるホコリ・チリなどの汚れを取り除きましょう。

このときにしまっている靴や靴のお手入れグッズなども一度下駄箱からすべて出して、換気をしながら行うことがオススメです。下駄箱はどうしてもモノで溢れてしまいやすく、掃除をするのもなかなか億劫になりやすいかもしれませんが、日々の玄関掃除と一緒に下駄箱を一段ずつでも掃除してください。

また、大切なことは、掃除後にしっかりと乾燥させることです。特に水拭きや除菌製品を使用して拭いた後には水気が完全になくなるまで扉を開けて乾燥させましょう。

下駄箱の空気循環を改善する

定期的に下駄箱内部の空気を換気して、新鮮な空気を取り入れましょう。

換気をすることで、適正湿度を保つことや、下駄箱内部に浮遊している雑菌・カビを外に追い出すことがきます。仕事や買い物に行くときなどに靴を選び、そのまま下駄箱を開けて外出するなどすると忘れずに換気ができますね。

靴を入れすぎないようにする

ぎゅうぎゅうに靴を詰め込みすぎてしまうと、湿気や熱がよりこもりやすくなります。

また、雑菌やカビが付着する面積も増えてしまうので、隙間をつくるようにしましょう。場合によっては市販の下駄箱収納グッズなどを活用してください。

あまりにも靴の数が多いなどするときには、思いきって断捨離をするのもひとつの手です。衣替えや模様替えのときなど、検討してみてください。

履いた靴は必ず乾燥させてからしまう

同じ靴を毎日履き続けると、足だけでなく靴の内部も密閉状態となります。そして、内部には汗や体温により高温多湿の状態です。

履いた靴はすぐにはしまわず、乾燥させるようにしましょう。
オススメは、1日履いたら1~2日ほど靴を休ませることです。

また、干す場所は、風通しの良い日陰がオススメです。天日干しをすると太陽光で雑菌も死滅させられますが、同時に靴の繊維も傷つけてしまう可能性があります。
干し方は靴を寝かせて置くのではなく、立てかけることによって靴の内部の湿気を効果的に逃がすことができます。靴の向きについては、つま先を上向きにしたほうが乾くのは早いですが型崩れしやすいため注意しましょう。

靴や足のニオイ対策も大切

足のニオイ対策

足から剥がれ落ちる皮脂や足の汚れも雑菌やカビのエサとなります。

そのため、カラダを洗うときにきちんと古い角質や汚れを取ることも下駄箱のニオイ対策につながります。

特に、足裏・足の指先・爪などは丁寧に洗うようにしましょう。詳細は別のコラムで紹介していますので、気になる方は以下のリンクからご覧ください。
→「気になる足の臭い!原因と効果的な対策方法は?」

靴のニオイ対策

履いた靴をすぐに下駄箱にしまわない・1日履いた靴は休ませることにプラスして、消臭・防臭スプレーを利用することもオススメです。

ここで製品を選ぶときに注意したい点は、ニオイを香りでカモフラージュする芳香剤では一時的な効果しか得られないことです。そのため、消臭か防臭か、目的に合わせて製品を選ぶようにしましょう。まず、消臭と防臭スプレーの違いを以下の図でご紹介します。


消臭の仕組み

消臭とは、ニオイ分子そのものを分解・包囲することによって無臭化を目指します。

そのため、すでに発生したニオイ対策にはなりますが、ニオイを元から防止したり、広く拡散したりしたニオイには効果はあまり期待できません。


防臭の仕組み

防臭とは、ニオイ分子そのものではなく、そのニオイ分子を発生させる菌にアプローチをすることで、ニオイの発生を抑制することを目指します。

そのため、すでにニオイが発生してしまっている場合には効果はあまり期待できません。

消臭・防臭効果がある除菌スプレーにはさまざまな製品がありますが、使用目的によって消臭と防臭のどちらにフォーカスしたほうがよいのかが変わってきます。今回の、下駄箱のニオイ発生を抑制するという目的では防臭スプレーがオススメです。

下駄箱に生えてしまったカビの除去方法

掃除道具

下駄箱に、目に見えるくらいにカビが成長してしまった場合、除去は丁寧に行いましょう。

ゴシゴシと無理に拭き取ろうとすると、カビの胞子が舞ってしまったり、下駄箱の内部に入り込んでしまったりする可能性があります。

また、カビの中でも、黒カビは一度根付いてしまうと除去することがとても難しいカビです。お風呂や壁、服や靴などどこにでも発生する可能性があります。黒カビが目にハッキリと見えるようになると、すでに根付いてしまっている状態ですから、しっかりと根から除去することが大切です。

消毒用エタノール(アルコール)で落とす方法

エタノールでカビの除去が可能です。
※しつこい黒カビについては後述の漂白剤を使用することがオススメです。

準備するもの

・消毒用エタノール
・キッチンペーパーや雑巾
・ゴム手袋

掃除手順

1.下駄箱内の靴やモノをすべて取り出す
2.消毒用エタノールをキッチンペーパーに吹きかけて、カビを包むように拭き取る
3.下駄箱全体を別のキッチンペーパーに消毒用エタノールを吹きかけて拭く
4.乾燥させる

注意点

エタノールは靴箱の素材によっては変色、亀裂などが起きる場合があります。
塗装製品、樹皮、ワックス等の塗布面などには使用を避けてください。

塩素系漂白剤で落とす方法

根を張ってしまったしつこい黒カビの除去には塩素系漂白剤がオススメです。ただし、以下の注意事項を守って使用しましょう。

準備するもの

・塩素系漂白剤(スプレータイプではない場合、スプレーボトルも)
・手袋
・雑巾
・マスク
・ゴーグル

掃除手順

1.換気のため、玄関を開ける
2.スプレーボトルに漂白剤を入れ替える
3.漂白剤を黒カビ部分に吹きかける
4.数分間放置する
5.雑巾でふき取る
6.下駄箱全体を水拭きする
7.乾燥させる

注意点

塩素系漂白剤を使用する際は、他の製品と混ぜてはいけません。強い刺激臭や肌荒れのリスクがあるため、手袋・ゴーグルを着用して換気をしながら使用しましょう。

また、塩素系漂白剤は漂白作用があるため、下駄箱が色落ちする可能性があります。事前に下駄箱の目立たない場所で確認してから使用してください。

防カビ対策も大切

帰経験したことがある方も多いかもしれませんが、黒カビが生えてから除去するのは大変です。また、下駄箱にカビが発生していれば、靴にも生えている可能性が高いのです。

せっかくのお気に入りの靴から、ニオイがしたり、カビが発生したりするのはとても不快な気持ちになりますよね。そのため、オススメなのが雑菌やカビが下駄箱の内部に蔓延する前に、発生や繁殖を抑制することです。

先ほどご紹介したニオイ対策と併用して防カビグッズを活用すると、より効果が期待できます。防カビグッズには大きく分けると2種類の用途があります。

・拭き掃除のときに、水拭きの代わりに防カビ作用のある除菌スプレーを使用する
・カビ作用のある置き型タイプの空間除菌製品を使用する

水拭きの代わりに防カビ作用のある除菌スプレーを使用する

日々のお手入れの際に、より有効にウイルス・菌・カビにアプローチしたい方は除菌スプレーをオススメします。また、靴の内部のウイルス・菌・カビにもスプレーできることから、靴の防カビやニオイ対策にもつながります。

オススメは、ウイルス・菌・カビへの除菌効果と防臭効果がありながら、革や塗装にも優しい安定型次亜塩素酸ナトリウムを用いた除菌スプレーです。

イークロコ

そのひとつとして、ナノクロシステム株式会社が販売するi-cloco(イークロコ)は、日本製で、効果・安全性を第三者機関による実証実験も行っており、品質にこだわった製品です。気になる方は以下のリンクからご覧ください。

→「i-cloco」(イークロコ)の商品ページへ

防カビ作用のある置き型タイプの空間除菌製品を使用する

置き型タイプは下駄箱内部に置いておくと、有効成分が空間内に広がってウイルス・菌・カビを除菌する製品です。そのため、とても手軽に防カビの効果が期待できます。

注意事項としては、空間除菌製品を使用しても適度に換気をしてください。有効成分は、各メーカーが安全性に則った濃度で空間に噴霧されるよう設計しているはずですが、ご使用の環境によっては濃度が濃くなりすぎてしまう場合があるためです。

オススメは、ウイルス・菌・カビへの除菌効果と消臭防臭効果がある二酸化塩素を用いた空間除菌製品です。

エアアンチウイルス置き型

そのひとつとして、ナノクロシステム株式会社が販売するエア・アンチウイルスの置き型タイプは、i-cloco(イークロコ)と同様に日本製で実証実験も行っており、エア・アンチウイルスシリーズは全国700以上の医療施設や500以上の調剤薬局で採用される実績のある製品です。

実際に食パンにカビが生えるのを抑制できるのかについて実験したところ、以下の写真のような結果となっています。靴箱と同じような密閉空間でのカビ抑制効果が見て取れますね。

実験してみた
実験初日
実験10日目

実験の詳細や商品が気になる方は以下のリンクからご覧ください。
→エアアンチウイルス置き型の商品ページへ

下駄箱のカビ対策に関する質問

下駄箱の掃除はどのくらいの頻度で行った方がいいですか?

月1~2回程度、掃き掃除や拭き掃除を行いましょう。半年に1回は、下駄箱内の整理も併せて行い、モノを詰め込みすぎていない状態をつくりましょう。 また、換気に関しては、ご自身の環境に合わせて行ってください。空間が狭く、空気が溜まりやすい場合には頻度を増やします。また、梅雨の時期など湿度が高くなる場合も同様にしてください。


下駄箱の中を濡れた雑巾で拭いてもいいですか?

水拭きをして汚れを落とすことは定期的に行いましょう。しかし、水拭きをしたあとは換気をして内部を乾燥させてください。濡れたまま密閉してしまうと、ウイルス・菌・カビが繁殖しやすい状態となってしまいます。


まとめ

玄関

下駄箱のニオイ対策についてご紹介しました。

下駄箱だけでなく、玄関はドアなども結露しやすいため湿気が多くなりがち。下駄箱や傘立てなど、玄関全体を清潔に保ちスッキリとした気分で過ごしましょう!


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