ポルトガルワインの新風、アレンテージョワインをご紹介!

こんにちは、千恵子です。今回もこのコラムをご覧いただきありがとうございます。

今回は、ポルトガルの南部、アレンテージョ地方のワインをご紹介したいと思います。

首都リスボンからは南東に位置し、スペインとの国境沿いにあるアレンテージョ地方。広大な土地に太陽の日差しが照りつける、オリーヴやコルク、羊の放牧が盛んな土地でもあります。

そんなアレンテージョ地方のワインはこの数10年でめざましい躍進をとげたことで注目を集めています。このコラムでもご紹介したことのある北部ドウロ地方は歴史的背景もあり伝統的なワインへの取り組みであることに対し、アレンテージョのワインは大企業の資本投資により大規模な農園が近代的設備を設置したり、醸造家をコンサルタントに招聘しワインつくりを行ったり、世界のワイン需要に応えているケースが多いようです。

アレンテージョの広大な土地にアレピアードの畑

今回ご紹介のエルダーデ・ド・アレピアード・ヴェーリョは、2001年にアントゥーネス・ファミリーによって土地が購入されワインつくりを始めた若いワイナリー。自然条件を活かしたワイン醸造のためにぶどう樹を植樹、高いポテンシャルを秘めたワインつくりに専念している、新進気鋭のワイナリーと評されています。

ポルトガルの地ぶどうにこだわらず、伝統に縛られず、しかしテロワールを生かし、さらに洗練されたワインはボトルからして、多くの人を魅了し、興味を惹きつけます。

アレピアード・コレクション スペシャル・レゼルヴァ ブランコ 2015

アレピアード・コレクション 白

ステキなボトルデザインでしょう。手に持つと、ずっしりと重厚感もあり、これまでのポルトガルワインとは一線を画す斬新さに驚かされます。

使用されているぶどう品種はアンタオン・ヴァズというポルトガルの地ぶどう70%、シャルドネ15%、リースリング15%。

アレピアード・コレクション ラベル

テイスティンググラスに注いだ瞬間にフルーツのアロマがダイナミックに立ちのぼり、慌てて大きなグラスに替えました。風船型にしようか、樽型にしようか迷い・・・、両方から試飲した結果、樽型のグラスを選びました。

色調は、わずかにグリーンがかった淡いイエロー。グラスを揺らした際にグラスの側面を流れるワインに粘性が感じられ、エキスの凝縮が感じられます。

グラスは大ぶりな樽型グラスにしました

香りに、カリンのような甘い香りを持つ果実と、針葉樹のような爽やかさにクミンやターメリックのようなオリエンタルスパイス、蜜など複雑さがみられるのは、12か月のフレンチオーク熟成を施しているためのようです。

口に含むと、かんきつ系フルーツが持つ爽やかな酸味が舌を走り、喉へと流れていきます。と同時に、舌の両側に旨みが広がり、中盤からフィニッシュにコクが感じられ、余韻へとつながる連携のよさ。ひと口飲んで、旨いと思わせるワインです。ワインの持つコクがなめらかな舌触りに感じさせ、寄り添うような酸味が口中を引き締めるので、口に運ぶたびに抑揚を感じさせてくれるワインでもあります。

樽型のグラスを選んだのはこのかんきつ系の酸味を生かすため。もし、このアレピアード・コレクション レゼルヴァ ブランコ 2015のふくよかさをよりヴォリューミーに感じたい方は、風船型のグラスをお勧めします。

ディナーに海老グラタンといっしょにいただきました♪

ワイン単体で旨いので、友達や家族と語らうシチュエーションにもイイですし、お食事と合わせるならシーフードや蒸し鶏のローズマリー風味などが合いそうです。ちなみに我が家ではポテトと海老のグラタンでいただきました。クリーミーなベシャメルソースと海老の塩気がワインとよくあいましたよ♪