夏本番前のひと休み ミーニョのワインで清涼のひとときを!

ヴァルジア・ド・ミーニョ ブランコ2015

こんにちは、ちえこです。今日もこのコラムをお読みいただきありがとうございます。

7月の連休も過ぎ、日差しがいっそう強まってきたこの頃、日本各地で梅雨明けの声が聞こえてきそうなお天気が続いています。すでに夏バテ気味な方、いらっしゃいませんか?

日本の風習に、四季を24に分けた二十四節気、さらに細かくわけた七十二候に『半夏生』という時候にあたるころ、梅雨明け前の田植えを終わらせた時期に身体を休ませる、という習慣がありました。
田植えを終わらせた人々はタコをお供え豊穣祈願し、その後みんなで食べたため、この時期にはタコを食べる習慣が残る地域もあるようです。

なぜタコかというと、『八本足のタコのように、根が地に張るように』とか、『吸盤が稲の穂のよう』など、諸説あり。またこの時期にタコを食すことは、体力を回復させるためにも有効だということを、昔の人は知っていたようです。

タコのオーブン焼き

もちろん、我らがポルトガルでもタコ料理は人気で、タコにオリーヴオイルをかけてシンプルに焼いたお料理や、タコご飯など、日本人にもなじみやすい食べ方で、現地でも愛されています。
そんなタコ料理に相性の良いワインをご紹介。

ヴァルジア・ド・ミーニョ ブランコ 2015

ミーニョ地方伝統工芸のレースがモチーフとなったラベル

ぶどうの出来が良かった年のみに生産されるワインで、その生産本数は2015年には僅か2000本と、たいへん希少なワインです。

透明感輝く外観

透明感高く輝きを放つ、グリーンノートが爽やかな印象を与えてくれる外観。 杏やカリンのような芳香が心地よく、またローレルのような乾燥したハーブや若干の樹脂、蜂蜜なども感じられ、複雑な香りが感じられます。

口にすると、柔らかくなめらかな液体が舌の上をすべるように喉へ流れ、同時に杏や梅のような果実感が柔らかく口いっぱいに広がります。この果実感は余韻となって舌にじんわりと残り、白桃のストレート果汁ジュースを飲んだ後の旨みのように感じられ、ポルトガル・ミーニョの自然が育てたぶどうが、そのままにワインとなって表現されているように感じられました。

この芳香と果実感が、タコや魚貝の持つ旨みと呼応。マリネのような酸味を伴ったひと皿にもよくあいます。
丸みを帯びた少し大きめなグラスで飲むことをオススメします。

春から頑張ってきたご褒美に、ゆったり身体を休め、グラスを傾けながら夕涼みなんていかがでしょうか。