修道僧を讃えたヴィーニョ・ヴェルデ

こんにちは、ちえこです。今日もこのコラムをお読みいただきありがとうございます。

4月上旬、日本列島に桜前線が上昇する真っただ中、ポルトガルから多くの生産者が来日し、セミナーや見本市などプロモーションが多数行われました。ポルトガルワインの中でもヴィーニョ・ヴェルデの人気は世界でも特に高く、日本の皆さんにも知っていただこうと、見本市ではたくさんのワインが紹介されていました。

生産者セリーヌとタパーダ・ドス・モンジェス

コラムの中でも何度か紹介しているヴィーニョ・ヴェルデ。メルカード・ポルトガルのファンの皆さんの中には、ヴィーニョ・ヴェルデにすっかり魅了されている人も多いことでしょう。

それもそのはず、ヴィーニョ・ヴェルデの魅力のひとつは、なんといってもアロマティックな香りと爽やかな飲み心地。フレッシュなそよ風を感じさせるような心地良さに、一度ヴィーニョ・ヴェルデを口にした人は、きっとリピーターになっているのでは?

今回ご紹介したいのは、来日生産者のなかでも特に魅力を放っていたセリーヌさんのワイン、タパーダ・ドス・モンジェスから、ヴィーニョ・ヴェルデの白、2種類です。

タパーダ・ドス・モンジェス

ラベルに描かれているのは修道僧。12世紀の初め、修道僧がヴィーニョ・ヴェルデ地方においてワイン造りを行ったことに敬意を称し、この地方の白ワインに適したぶどう品種、ロウレイロ種、アリント種を用い、1992年からつくり続けています。

まずは、モンジェス・ヴィーニョ・ヴェルデ・ブランコ2015をご紹介。

モンジェス・ブランコ 2015

使用品種はロウレイロ種、アリント種、トラジャドゥーラ種。ロウレイロ種とアリント種の特徴といえる香りのパイナップルのようなトロピカルフルーツに熟した柑橘系の爽やかさが現われ、加えて石灰のようなミネラリーさに、ほんのりフリージアのような香りを持っています。

注ぎたてのモンジェス・ブランコ

口にふくむとすぐにグレープフルーツのようなフレッシュな酸が舌の上を走り、口中に爽やかさが広がり、その後熟したレモンをかじったようジューシーさにあふれ、硬質感のあるミネラリーさでフィニッシュへとつながります。

硬質な余韻はありますが、口の中をガチガチするものではなく、舌に残るフルーツみとアロマが心地よく、フレッシュで若い生命力を感じさせるようなワインです。

続いては、モンジェス・ヴィーニョ・ヴェルデ・ロウレイロ

輝くレモンイエロー モンジェス・ロウレイロ 2015

レモンイエローの色調を持ち、グラスから輝きを放っています。香りの特徴として、華やかなフルーツ香、りんごや熟した洋梨、またグレープフルーツの皮、青さの残った干し草、ハーブと様々なニュアンスが感じられるようにアロマティックで、使用しているロウレイロ種が100%と、品種の特徴を顕著に表しています。

爽やかさだけでなく味わうワイン

味わいは、口にするとおだやかに口の中に熟したりんごや洋梨のフレーヴァーが広がり、じんわりとオレンジピールのようなコクが馴染み、後から酸味が追いかけ、フレッシュな印象で余韻を残します。

爽やかさはもちろん、ミネラリーな硬質感もあるので、ごくごくと喉ごしで飲むというよりは、魚介類にハーブとCARMエクストラ・ヴァージン・オリーヴ・オイルをかけて調理したお料理とあわせていただくと、ワインとの相乗効果で、より楽しい食事時間が楽しめるでしょう。

こちらのワインをつくっているのは、ポルトガル北部において品質の高いワインを生産している、家族経営のワイナリーヴィーニョス・ノルテ。

セリーヌさんとノルテ

以前コラムでもご紹介した、おなじみのノルテ・ヴィーニョ・ヴェルデ、ノルテ・ヴィーニョ・ヴェルデ・ロゼや、こちらもラベルが美しいヴァルジア・ド・ミーニョ

セリーヌさんとヴァルジア・ド・ミーニョ

この他、新入荷ワインもあらためてコラムでご紹介したいと思います!!