ポルトガル訪問
心温まる家族経営ワイナリー
Vinhos Norte
(2018年10月)

2018年10月、久しぶりにぶどうの収穫シーズン真っ只中のポルトガルを訪れました。ここ数年オリーブの収穫時期に合わせて出張していたので、ぶどうの収穫はずっと見逃していたのです。

ちなみにポルトガルの場合、ぶどうの収穫は9-10月、オリーブは11-12月が最盛期になります。

日本から夜遅くにポルトへ到着した翌日、早速ギマラインス近郊ファフェ村にあるVinhos Norte(ヴィーニョス・ノルテ)へ。

ここは1971年創立家族経営のワイナリー。オーナーの娘のヴェラさんは4か月前に次男ゴンサロくんを出産したばかり。赤ちゃん、4才の息子ロドリゴくん、ご主人のミゲルさん、と一家そろって歓迎してくれました。

あまりにかわいい子息たちに、私から抱き着いて行ってしまいました。

生後4か月と4才のかわいい未来のワインメーカーたち(?)と

生後4か月と4才のかわいい未来のワインメーカーたち(?)と

今年の夏は日本も猛暑でしたが、ポルトガルも8月2、3、4日の3日間、熱波に襲われました。

ぶどうのみならず、農作物への被害が大きかったとか。ヴィーニョス・ノルテの畑や契約農家たちの畑は、早く熟していたぶどうは乾いてダメージを受けたものもありましたが、全体の収穫量は昨年の10パーセント減程度、との予測でした。

気になる今年の出来、については、現段階ではコメントできないそうです。

醗酵途中のワインを試飲した限りは、アロマが豊かで、でもまだ荒々しさもあり、しかし品種の特徴も感じられ、とても良い印象でした。プレスしたての黒ぶどうヴィニャオンをタンクから試飲させてもらいましたが、まだジュース(アルコール0%)の状態で、甘味がぎゅっと凝縮されていて持ち帰りたいほど美味しかったです。

ビビッドな色の黒ぶどうヴィニャオンのジュース、この品種は色が濃いのが特徴

何度か来日もしているセールス担当のセリーヌさんも一緒に試飲

ぶどうは納品される前にトラックごと重量を測定し、荷卸後、納品されたぶどうの重量を記録します。

美味しいワインのもととなる新鮮で良質なぶどう

タンクから発酵中のワインをいくつか試飲させてもらった後は、テイスティングルームで瓶詰されたワインを試飲しました。

新婚旅行の途中というイスラエル人カップルも一緒に。

イスラエルの話、ポルトガルの話、日本の話、等、たわいもないおしゃべりをしながら、国際色豊かで楽しい時間でした。

オーナー奥様自家製のおつまみと共に。自家製の生ハム。

自家製サルピカオン(白ワインやガーリックに漬けた燻製肉)

地元のチーズ。ヤギと牛の乳のブレンド、チーズの余韻が長く、ワインとマリアージュがパーフェクト!

日本未輸入ワインで乾杯!ロウレイロとアリントのブレンド、24か月以上瓶内熟成スパークリング、ミオーゴ2011

テイスティングルームでの試飲の後はランチ。

「ヒロノは何度もここへ来ているから特別な何かを」と、ランチはレストランではなく、地元の公園でピクニックを企画してくれました。

どこまで温かい人たちなんでしょう!!

収穫で忙しいこの時期に、わざわざ手間をかけていただいて、その温かいホスピタリティに感激しました。

ファミリー勢ぞろいのピクニック

ヴァレンシア・ライス、シーフードとお肉を一緒に炊きこんでいます。

おつまみのバカリャオのコロッケとお肉のフライ

しっとり美味しいオレンジ・ケーキ

とりたてのロウレイロ(左)とアリント(右)も頂きました。収穫シーズンならではの贅沢。

ランチの後(ポルトガルのランチは15時くらいまでなので、すでに16時くらいだったかな?)は、収穫の見学にぶどう畑へ。

9月21日に始まった収穫シーズンも終盤を迎えていました。

「収穫の日数が長いから、人を確保するのが大変なのよ」とのことでした。ちょうど黒ぶどうヴィニャオンを収穫していました。

実際にはさみを借りて収穫させてもらいましたが、見るよりも力が要ります。皆さんサクサクとスピーディに作業されていましたが、実際は難しかったです。

たわわに実る黒ぶどうヴィニャオン

さすが、プロは手際が良いです

手に持ってみるとずっしり重いです

収穫したぶどうをトラックで運ぶのも重労働。1ケース25キロもあるそうです。

一日の締めくくりに、夜は地元のお祭りに連れて行っていただきました。

ファフェ村の伝統料理、仔牛のローストを食すお祭。

合わせるワインは、ヴィーニョス・ノルテのヴィーニョ・ヴェルデの赤か白のどちらか。

お肉をワインやガーリック、スパイスでマリネしてローストしたボリューミーなお料理に爽やかなヴィーニョ・ヴェルデはぴったりでした。

木金土日の4日間にわたって行われるお祭り。ディナーだけでなく音楽のショーもあります

仮設テントの中は仔牛のローストを食べに来た人々でいっぱい!全員がヴィーニョス・ノルテのワインを飲んでいます!

左からセリーヌさん、ヴェラさんのお母さんアリセさんとヴェラさん

日本から到着して24時間も経たないうちにスケジュールてんこ盛りのワイナリー訪問となり、夕飯を食べ終わるあたりにはさすがにへとへとでしたが、温かいおもてなしが心底嬉しかったです。

ヴィーニョス・ノルテのワインはこちらで販売しています。

ノルテ シリーズ

モンジェス シリーズ

ヴァルジア シリーズ