ギマラインス協同組合訪問
~プラサ・デ・サンティアーゴは、一番心地よいワイン!~
(2019年10月)

今回の旅のお気に入りベスト10に入るナイスショット!左が醸造家のペドロ、右がオーナーのジョゼ、真ん中がカルロス

ドア・トゥ・ドアで24時間かけて、鎌倉の自宅からポルトのホテルまでたどり着いた翌日、早速生産者訪問が始まりました。

外は予想外の雨模様。雨が降りしきる中、ビジネスパートナーであり20年来のアミーゴでもあるカルロスが、最初の訪問先ギマラインズ協同組合へ連れて行ってくれました。

このワイナリーは、昨年も10月前半の収穫期に訪問しています。

雨が降りしきる中、ポルトから北へ64キロ、ギマラインズを目指します。

ギマラインズ協同組合(Adega Cooperativa de Guimarães)は、1962年にできた協同組合。

かつてはギマラインズの市内に醸造所(ワイナリー)がありましが、2000年に新しく郊外に移転し、施設も新しくなりました。2000年の移転を境に品質が上がり、小規模ながらコストパフォーマンスの高いワイナリーとして、名を馳せるようになりました。

80のぶどう農家(組合員)からぶどうを仕入れている他、小さな自社畑もあり、ここでとれたぶどうは特別なロットに使うそうです。

早速醸造家のペドロにワインを試飲させてもらいました。

試飲しながら、今年の収穫はどうだったか醸造家(エノロゴ)のペドロ・カンポスに話を聞きました。

今年は、

・量は少なかった。
・気温のアップダウンがあり、それが影響していると思う。
・具体的には、ぶどうの成育サイクルの中で、いざ結実の時に気温が急に下がって、結実した量が少なかった。


収穫は9月10日始まり、10月5日に終わった。

・昨年のような8月の熱波や、9月の初めの暑い時期がなく、涼しい夏だった。
・平均的な夏の暑さ(23-24度くらい)だったので
・酸が豊かで、良い意味で典型的な(ティピカルな)ぶどうの出来だと思う。

ブレンドの主となるロウレイロ

ワインは品種やロットごとに分けてタンクで保管されてります。
そのタンクから、醗酵途中、または醗酵を終えたばかりのワインをいろいろと試飲しました。

せっかくなので、ぶどうの特徴を教えてもらいました。

・アリントはボディ。

・トラジャドゥラはリンゴや桃の果肉を思わすようなフレーバー。

・ブレンドの主となる品種ロウレイロは、白い花のような華やかなアロマ。


この後の工程はざっと、
ぶどうは醗酵を終えると、ブレンドしてからバトナージュ(撹拌)をし、ボトリング。1月中には瓶詰が終わっている予定だそうです。
楽しみです!

ロゼワイン用のエスパデイロは、10月5日(訪問日の2週間前)に収穫した最新のロットとのこと、まだぶどうの甘味が十分に感じられました。

言葉では表現しきれない美しい色合い!エスパデイロ100%です。

樽熟成ワインも少量仕込み中とのこと。少ししか作らないとのこと、輸出はしてくれないかな!?

駆け足で試飲をさせてもらった後は、全員お待ちかねのランチタイム。

バカリャウが名物というワイナリー近くのレストラン
Restaurante Fentelhas へ向かいました。

赤がアクセントの落ち着いたテーブルセッティング

オーナーのジョゼは写真が苦手、醸造家のペドロにからかわれながら頑張って笑ってくれました

精いっぱいのスマイル!

生産者訪問の後のランチは、リラックスできる至福の時間。
ワインも吐器を使った試飲ではなく、心置きなく飲むことができますし。

オーナーのジョゼは、ワイナリーの看板商品プラサ・デ・サンティアーゴについて、
「先日日本からソムリエさんのグループがツアーでヴィーニョ・ヴェルデ地方の生産者を回っていた中で、プラサを飲んで、とても嬉しいコメントをしてくれたんだ。

プラサが他と比べて、マイシュ・コンフォルターヴェル(一番心地よい)と言ってくれたんだ」。

さすがソムリエさん!心地よいワインとは、まさしくこのワインにぴったりな表現!

シトラスフルーツや熟した青リンゴを思わせるアロマ。口に含むと、フルーツをかじったような、豊かな果実味が爽やかに広がります。とてもジューシーなヴィーニョ・ヴェルデ。心地よい微発泡。爽やかな後味も魅力的なワインです。

前菜からメインまでいける、プラサ・デ・サンティアーゴは万能選手!

どんなお料理とも相性抜群のプラサ・デ・サンティアーゴ。

メインのバカリャウともぴったしでした。

お店の看板メニュー Bacahalhau racheado (バカリャウ・ラシアード)。

上手な訳が見つからないのですが、ジョゼたちの説明によると、大きなタラ(バカリャウ)の輪切りを開いた状態の切り身を使っているようです。

揚げ焼きしたような大きなタラに、フライドポテトとオニオンソテーが添えられた大皿料理。

1年ぶりのポルトガルでいただくのには嬉しすぎる、ポルトガル人のソウルフード・バカリャウでした。

お店の看板メニュー Bacahalhau racheado (バカリャウ・ラシアード)

楽しい時間はあっという間に過ぎ、
いつもながらのホスピタリティに温かい気持ちでいっぱいになりました。

タンクで仕込まれていたワインたちが、どのように仕上がるのか、
いや、ジョゼとペドロがどのように仕上げるのか、2019年ヴィンテージの到着が今から楽しみです。

最後に、現在販売中の2018年ヴィンテージをご紹介します。


プラサ・デ・サンティアーゴ・白
└メルポルで輸入しているブレンドタイプの、いわゆる典型的なヴィーニョ・ヴェルデの中で、一番アルコールが高く、一番しっかりとした味わい。フレッシュ&フルーティ&微発泡の中に、熟したリンゴの味わいと、果実の余韻が一番長く楽しめます。心地よいワインです。





プラサ・デ・サンティアーゴ・エスパデイロ・ロゼ
└このロゼワインは夏の夕暮れ時にでもテラスで飲んでほしい、と醸造家のペドロが話していました。そんなシチュエーションがぴったりの、見てキレイで飲んで美味しいロゼの微発泡。美しいロゼ色。いちごやバラの花びらを思わすアロマ。ジューシーでさわやかな味わい。心地よい微発泡。季節を問わず、パーティからお家ごはんまで、幅広いシチュエーションで楽しめるおすすめのワインです。



プラサ・デ・サンティアーゴは、ギマラインズの旧市街にあるこの広場のことです。