ポルトガルのおやつタイム、ランシェ
ポルトガルの町を歩いていると、至る所にカフェがあります。
大都市でも小さい村でも、カフェのショーケースにはポルトガルらしいお菓子がずらーっと並んでいます。
どれにするか、いつも店頭で迷ってしまいます。
さて、このお菓子、ポルトガル人はいつ食べているのでしょう。
私は朝ごはんに食パンと甘いパンをよく食べます。
ポルトガルでもトーストにジャムを塗って食べたり、エッグタルトを食べたりしています。
でも、そんな様子を見たポルトガル人からは「朝から甘いもの、よく食べられるね」と言われます。最初は「え?こんなに甘いお菓子がいっぱいあるのに朝には食べないの?」と思いました。
以前、こちらのコラムでもご紹介しましたが、ポルトガルでは朝ごはんはあまり重要視されていないようです。「小さいランチ(Pequeno-almoço)」と呼ばれるように、一般的にはトーストにバターを塗って食べたり、ガラォンと呼ばれるカフェラテを飲んだり、とてもシンプルなのです。
ポルトガルの食事時間はこんな感じになっています。
*8:00/8:30 朝食 (ペケーノ・アルモッソPequeno-almoço)
*11:00 午前中おやつ(ランシェ・ダ・マニャLanche da manhã)
*13:00/14:00昼食(アルモッソAlmoço)
*17:00/18:00 午後のおやつ(ランシェ・デ・タルデLanche de tarde)
*20:00/21:00 夕食(ジャンタールJantar)週末は21:00以降になることも。
1日5食になっていますね。
そう、「ランシェ」と呼ばれるおやつタイムが、大人でも習慣的にあるのです。
まず、午前中のランシェ。
実はここでエッグタルトやお米のマフィンなど甘い食べ物を食べます。勤務先の近くのカフェや、学校内のカフェなど、多くの人がカフェまで行って食べます。もちろんパンにチーズやハムを挟んで食べている人もいますよ。
お米のマフィン
神様のパンと呼ばれる甘めのパン(パォン・デ・デウシュPão de Deus)これにチーズやハムを挟むこともあります。
昼食が13時からの場合が多いので、朝食が少ないとやっぱりお腹が空いてくるものです。ここで10分~15分くらいの午前中の休憩として、カフェで会話を楽しみます。
さて、2回目のランシェは夕方です。
これは家庭やその人のスケジュールによって異なりますが、だいたい17時~18時頃が普通かなと思います。ポルトガル人の昼食は、13時から15時くらいになることもあるので、日本のおやつ時間よりは遅くなるのです。
この時間にもエッグタルトをはじめとする伝統的なスイーツは人気です。カフェで食べる人もいますが、スーパーで買って家で食べる人も多いです。
ポルトガル菓子と言えばエッグタルト(パステル・デ・ナタ)
ポルトガルのミルフィーユ(ミルフォーリャス)
今では城壁の中は空間になっていますが、8世紀以上も前にここで暮らし、働いた人がいると思うと本当に不思議な気分になります。特にアーチの門には、数字や記号が石に残されていて、「建設した人が自分の仕事の証のために残したんだよ」と教えてもらいました。
アフォンソ1世が着工した後、何度も手を加えられた建築物なのでどの時代のものかはわかりませんが、自分の仕事を後世の人が目にすることは素敵だなと感じました。
スーパーでは、2~3個入って売られています。1~3ユーロくらいです。
甘いお菓子には濃いエスプレッソを合わせます。
この午後のおやつタイムには、甘いものだけではなくサルガード(salgado)と呼ばれる揚げ物スナックもよく食べられます。一言に揚げ物といっても、たくさんの種類があります。見た目が似ているので、お店の人に聞かないと中身が想像つかないものも。
行事がある日は家庭でもたくさん揚げられるサルガード。定番おやつ・おつまみです。
こちらはプレミアムな干しダラコロッケです。
こちらはプレミアムな干しダラコロッケです。
このランシェを楽しみながら夕食を作り始め、そのまま夕食の時間になることあります。夕方におやつを食べるので、夕食はわりとシンプルになる家庭も多いです。例えば、パン、スープ、パスタやサラダなどで済ませることも。ただ、特別な日や外食する場合は、夕食もフルコースになります。
夏は21時ごろまで明るいポルトガル。食事の時間は日照時間に関係していそうですね。
大人も楽しめるお菓子タイム。これがポルトガルならではのお菓子が愛され続けている理由かもしれません。
では、また次回!