歴史ある伯爵の町、ヴィラ・ド・コンデ

ポルトガルの中でも歴史のある町、ヴィラ・ド・コンデ(Vila do conde)。
大西洋に面していて、町にはアヴェ川が優雅に流れています。

ポルトの歴史地区からメトロに乗ると、40分くらいで到着します。
メトロの駅から町の中心へ歩き始めると、長ーい水道橋が見えてきます。

これは1705年から1714年の間に建設されたと言われ、元々は999個ものアーチがあったそうです。町の修道院へ水を運ぶために、5㎞もの橋が建設されました。
現地の友人も誇りに思っているようで、ここを通る時は必ず「見て!」と言われます。

今でも綺麗に形を残している水道橋。圧巻です。

さて、そのまま進むと趣のある町並みが見えてきます。
ヴィラ・ド・コンデは直訳すると「伯爵の町」。
昔ながらの町並みがしっかり保持されていて、決して名前負けしていないと思います。

教会への小道はわざわざ迷い込みたくなる可愛さです。

16世紀に建てられたマトリズ教会(Igreja Matriz de Vila do Conde)。

この教会はゴシック様式ですが、扉には美しいマヌエル様式の装飾が施されています。
大航海時代に流行したマヌエル様式は、海や生物のモチーフが多く、私はとても好きです。

ここ、ヴィラ・ド・コンデは実は大航海時代に繁栄した町でもあります。
造船で重要視されたからです。

その証として町の中心にはカラヴェラ(Caravela)のレプリカがあります。

ちょうど1年ほど前に、リスボンに世界の帆船が集結しましたが、その時にこのカラヴェラも参加していました。その時のイベントはこちらでご紹介しています。

この日は地元の人がフィットネスをしていましたよ。こんな町並みの中でエクササイズ!インストラクターの元気な掛け声もありやる気が出そうです。

最近はポルトガルでも、みんなで集まってエクササイズするイベントが増えている気がします。

また奥に見えるのが、この町の象徴でもあるサンタ・クララ修道院(Convento de Santa Clara)。

14世紀に建設が始まった修道院

町の顔!という感じの堂々とした佇まいです。昼間も綺麗ですが、夜はライトアップされ、とてもロマンティックになります。

修道院の隣にはサンタ・クララ教会があります。

修道院とその隣の教会のまわりには、水道橋が立てられています。メトロを降りたところで見た橋がここまで続いているのです。

大西洋に面したヴィラ・ド・コンデ。
アヴェ川に沿って散歩道ができていて、そのまま進むとビーチに行くことができます。

美しい散歩道。釣りを楽しむ人がちらほら。カヌーの練習をしている人も。

海を眺める女性の像。旦那さんを待っていたのでしょうか。隣に座って気分に浸ります。

1世紀ほど前から近年まで、干ダラの加工が盛んだったこの地域。

昨年ここに当時の仕事を讃えるため壁面アートが完成されました。

特に女性の仕事を讃えています。“これは女たちの海。ここで栄光に浸り、ここで消えていく”というセリフも書かれています。深い…ですね。

このアートを過ぎるとそこには海が広がっています。

ここはもう大西洋

この辺りのビーチは夏でも海水の温度が低いので、泳いでいる人は多くはありません。
どちらかというと砂浜で日光浴を楽しむのが主流です。

上の写真の奥にも写っていますが、ここには要塞があります。今は要塞ホテルとして営業していて、夜はナイトクラブになったりします。

16世紀に建てられた要塞(Forte de São João Baptista)

この町は昔からボビンレースが有名です。

図案にピンを打ち糸が巻かれたボビンを動かしながら、模様を作っていきます。ここには博物館もあり、昔の作品を見ることができます。

ボビンレースをする女性の像

さて、最後にご紹介したいのが、私の友人たちの間で人気のあるレストランです。

その名も、マスター(O Mestre)

実はこのレストラン、ポルトのB級グルメとしても有名なフランセジーニャが美味しいのです。

フランセジーニャについてはこちらをご覧ください。

オーソドックスだけど美味しい!ヴィラ・ド・コンデのフランセジーニャ

ポルト郊外の町、ヴィラ・ド・コンド。いかがでしたか。
近くには大きなアウトレットもあり、ポルトっ子には馴染みのある場所です。

ポルトまで行く際は、足を延ばしてみて下さいね。
では、また次回!