色々あります!ポルトガルの米料理

「ポルトガル料理は日本人の口に合う」
インターネット上で“ポルトガル料理”と検索すると、こんな言葉が多く出てきます。

なぜ地理的にとても遠い国の料理が、食べやすいと感じるのでしょうか。
ヨーロッパへ旅行したことがある方、美味しいけど少し油が多いな、どっしりしているな、お魚が食べたいな、パンやジャガイモはちょっと飽きてきちゃった…なんて思ったことはありませんか。旅行も最終日に近づくと、やっぱりご飯とお味噌汁が食べたい!と現地の日本食レストランを探したくなりますよね。

でも、不思議とポルトガルへ行った方からは、結局日本食は食べずに帰ってきました!と聞くことが多いのです。

色々と理由はありますが、その一つとして考えられるのが「お米(Arrozアローズ)」ではないでしょうか。

ポルトガルでは一般的にお米は鍋で炊きます

実はポルトガル、EU諸国の中で国民一人当たりの年間のコメ消費量がNo.1、小国ながら生産量もNo.3とお米をよく食べる国なのです。EU諸国の年間コメ消費量が国民一人当たり4.7㎏のところ、ポルトガルは約15㎏!そしてその量は年々増加しています。(ちなみにコメ消費大国の日本は55.8㎏です、本当によく食べているのですね)

ポルトガルにおけるお米の歴史は、8世紀までさかのぼります。
元々アジアで食べられていたお米ですが、アラブ人によるイベリア半島支配時代に持ち込まれたと言われています。そしてポルトガルでは、農民王との呼び名を持つデニス王(1279-1325)の時代には、既に栽培が試みられていたとか。ただこの時代にお米を食べることができたのは上流階級だけだったようです。市民に広く親しまれるようになったのは20世紀に入ってからですが、いずれにせよポルトガルでのお米の歴史は古いのです。

今では本当に多くのお米料理を楽しむことができるポルトガル。
何と言っても素材の旨味がたっぷりしみ込んだリゾットがおすすめです。

私が大好きな海鮮リゾット(アローズ・デ・マリシュコArroz de marisco)

アローズ・デ・マリシュコ用の冷凍海鮮セットがスーパーでも売られているほどです。

食卓の強い味方!これで5~6人分は出来ちゃいます。

もう1つ、日本人に大人気のメニューと言えばタコご飯(アローズ・デ・ポルヴォArroz de Polvo)

こちらは日本人の口コミ評価が高いポルトのレストラン、カーザ・アレイショ(Restaurante Casa Aleixo)の看板メニュー。柔らかいタコ天ぷらと一緒に。

お店:Rua da Estação 216, 4300 Porto, Portugal,

予約が取れない地元っ子に大人気のレストラン、オリィニョシュ・ド・ポルヴォ(Restaurante Olhinhos do Polvo)の看板メニュー。オーブンで焼いたタコご飯が絶品です。こちらはポルト近郊です。

お店:R. Heróis de França 669, 4450-159 Matosinhos, Portugal

家庭ではチョリソを入れたアレンジも。

色々なタコご飯を食べてきて、特に好きだったタコご飯のご紹介でした。

さて、ポルトガルでは主食として食べられるお米ですが、パンやジャガイモも同じように食卓に並べられることが多いです。

お米とフライドポテトが一緒に出ることも一般的です

家庭でもこんな感じです

海鮮リゾットにお肉、ポテトにパン…ご馳走です

メインがお米料理ではないときは、お米はオリーブオイル・オニオン・ガーリックで味付けされていることがほとんどです。たまに日本のように味付けしていないお米が出てきますが、ほとんどの場合は味付きです。

こちらは白いご飯がついてきました

汁気の多い料理に合わせる場合は、味付けなしのご飯が出てくることが多い気がします。お肉料理の付け合わせではガーリックが効いている場合が多いです。あくまでも個人的な感想ですが。

ポルトガルのお米文化、いかがでしたか。

EU諸国内で国民一人当たりのコメ消費量No.1のポルトガル。
スーパーで売られているお米の種類も豊富です。
一般的に食べられているのはジャポニカ種とインディカ種。お料理によって使い分けています。ポルトガルのお米の種類については、また別の機会にご紹介しますね。

それではまた次回!