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昭和21年であるから、終戦の翌年に生まれた私は、そんな物資の乏しい時代に生まれ育ったせいか、無闇に物を捨てることのできない性質であった。
その性癖は、ホームページを開設してからも改まらず、書き下ろしたメニューはもちろんのこと、日記のような雑文までも削除するにしのびず、保存場所を設けてはせっせと仕舞い込んでいた。
その仕舞い場所にも窮するようになったある日のこと、ふと、これは捨て去るのではなく、逆に膨らまして何かを作れないか?と思い立った。
こうして、新たに書き上げた「宝石の故障と修理」の他に、それまで書いてあったものを整理して、でき上がったのが、このホームページ「宝石のサロン」である。
そんな私に比べて、家内はものを捨てることの天才で、不要なものを見つけると、容赦なく捨ててしまう。
そんな家内が、過去大胆に捨て去ったもの。
■ 現金16万円 (これは、その後ついに出て来なかったことをみると、何か紙に包めて捨ててしまったものらしい)
■ 子供のカセットラジオ (故障したものと勘違いして。尤もこれは、後で子供に弁償させられていたが)
■ 私の本箱4杯分の蔵書 (掃除の邪魔になる、という理由で)
■ 同じくLP 「世界名曲全集」 (未だ、「ナガオカ・レコード針」なる会社が健在だった頃のもの)
■ 亭主 (将来用済みになり次第、粗大ゴミとして廃棄処分の予定とか)
もしも、これが私でなくして家内であったら、到底このホームページは完成しなかったであろう。
いずれにしろ、いわば副産物のように誕生したこのホームページですが、ここを訪れてくださる宝石愛好家にとって、しばしの憩いの場になってもらえれば、私にとってこれ以上の喜びはありません。
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平成15年7月吉日記す |
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