2012年12月17日
本年(24年)も12月入り。輸入一作株も秋の成長をどんどんやっていることと思われ、
現状の報告をすることとしました。
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下記の23年輸入一作株の現状を見る限り
1.再生根、新根はよく育っているものが多い。多分株そのものが乾燥しないで生きたままコンディションの
良い状態で入荷したものと思われます。
2.再生根、新根がよく出ているということは肥料をやれば吸肥力がばつぐんということになり、やはり輸入時
の秋、或は冬の間も低温で効果の出る肥料を施肥すべきかと思われます。もちろん、夏の休眠前まで肥
料をやることはあたりまえですが。
3.下部の画像 9)〜12)の蕾をつけた画像を見る限り再生根、新根がよく育ってるとはいえず、それであって
も花芽をつけるということは、輸入時のコンディションの悪い根であっても水分を吸水する能力、つまり生長
するということの証明になっています。
言い換えれば「チベタヌス輸入株の育て方」にも書きましたが、吸水力がある=吸肥力があることの証明で
あります。つまり輸入時、肥料を施肥することにより根をカットしなければ、株にもよりますが、翌年花芽がつ
くということの証明にもつながるかと思います。ぜひ適切な肥料を施肥して下さい。
4.これらの輸入一作株は活力剤を一切使用しておりません。やはり環境を整えるということが一番大事かと思います。
夏、中国の現地の環境に近い北海道、東北部、長野県辺りの冷涼な地域ではより生育が良いかと思います。
そして肥料と共に活力剤を使用すればより成長が期待できるかと思います。
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1) 3号ロングポットに定植されていた株です。輸入時の根はかなりカットされていましたが、
その再生力はかなりのもので、ポットの中を1年間で根はよく成長していました。 |
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2) この株は根の再生力が十分とはいえないかもしれません。
輸入時或は中国サイドで箱詰めされる時に
すでに乾燥状態であったのかもしれません。 |
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3) 輸入時の根の状態があまり良く無かった株と思われ、3号のロングポットの深さでは
根をカットせず、何とか無理やり押し込めた植え方だったと思われます。
その植え方のため覆土が十分にできず一年間の生育期間の間、乾湿の差が大きかったと思われます。
春から休眠時までの成長期間に頂芽より地下部の陰芽に成長が移った特異な例。
このことから見てもわかる通り、クリスマスローズの浅植えは否定されなければなりません。
このような株を購入された場合、やはり適切な鉢に植え直して下さい。 |
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4) 根の成長、再生力がかなりあった株です。中国での堀り上げから
日本に来るまでの間、そう乾燥しなかったと思われます。 |
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5) この株も根の再生力があり、成長はかなりのものです。
この株特有の根の色なのか、今一パッとしない株ですが。 |
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6) この株は根の再生力が無く、成長はあまりよろしくありません。
おそらくは中国での堀り上げから箱詰めの間に乾燥させたことが
一因になっていると思われます。 |
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7) 植え込みが浅く、覆土が足りなかったことが原因で発芽成長芽が下部へ移った例。
この植え方もよいとはいえません。 |
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8) 根の再生力は良いとはいえませんが、芽の成長は良く、花芽がある個体かと思われます。
おそらく輸入時の株としてはかなり力のある大きな株であったと思われます。 |
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9) 輸入時の株に相当力があったのでしょうか、新根があまり出ていない状態で
蕾をつけています。輸入時の根からも、わずかですが発根しています。 |
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10) この株は輸入時の根からも本年度の新根もあまり見られません。
でも蕾と思われる大きい芽に育っていました。 |
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11) 新根はそれなりに出ておりますが、やはり蕾をつけた立派な芽に育っています。 |
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12) この株も古根からも新根もそうでておりませんが、蕾は大きい芽に育っています。
やはり輸入時の古い根はあった方が良いようです。
これらの株は3号ロングポットに植え込むには長すぎる根なのですが、
折り曲げ、芽の深さも適当であったのか、理想的な生育をしています。
マニアの方々からすれば曲芸的な作り方かと思われますが。 |