枝肉を仕入れる際、牛の善し悪しは勿論ですが、誰が育てた牛なのかという事もとても大切です。
人それぞれ育て方など手腕が違いますが、皆さん共通している所は、「ごまかしのない」生産者であるということです。
常に向上心を持ち続け、「どうすればいい牛ができるだろうと」常に研究、努力を惜しみません。
黄木が心底惚れ込んだ生産者の代表する方々をご紹介します。
五十嵐國太郎さん
西置賜郡飯豊町
穏やかに自然体で
この春開催された第17回米沢牛枝肉共励会にて、最優秀賞受賞牛を育て上げた「五十嵐國太郎」さん。
西置賜郡飯豊町の山々に囲まれた、自然豊かな環境の牛舎で、約90頭の米沢牛と共に生活をしています。
失礼ながらしゃいな性格の国太郎さん。
口数は少ないが、優しい人柄が所々にあふれ、育てた牛は、なぜか穏やかで落ち着きがあるように感じました。
子牛の仕入れから与える餌についても、「特にこだわりなんてないよ」とハニカミながら答える國太郎さん。
牛舎の脇には清流が流れ、夏になると気持ちのいい川風が入り込み、牛たちにとってもこの上ない良い環境なのだろう。
飼育に従事してきたキャリアは35年以上、その間特別なことをするわけでもなく、気持ちよく、穏やかに自然体で牛と向き合うことが、結果今回の最優秀牛を育てたのかもしれません。