NAXOS [8.555...]
クラシックの世界をリードする独立系レーベル。1987年の創立以来、重複するレパートリーを避け、幅広い種類の楽曲と質の高い録音を提供し続けている。
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ラフ(1822-1882):
交響曲 第5番 「レノーレ」 [ウルス・シュナイダー(指揮)/スロヴァキア国立コシツェ・フィルハーモニー管弦楽団]RAFF, J.: Symphony No. 5, "Lenore" / Ein feste Burg ist unser Gott (Slovak State Philharmonic, Košice, U. Schneider)
発売日:2023年09月08日 NMLアルバム番号:8.555541
CD価格:1,900円(税込)
ヨアヒム・ラフが書いた10曲以上の交響曲の中で、最も人気を博したのが1872年に作曲された交響曲第5番。「レノーレ」の副題を持つこの作品は、ゴットフリート・アウグスト・ビュルガーが三十年戦争を題材にして書いたバラード『レノーレ』に基づいたもので、戦争によって引き裂かれた恋人たちの悲劇が音楽で描かれています。ワーグナーを思わせる愛の情景描写や勇壮な行進曲、全てを締めくくる長大な終楽章など聴きどころの多い作品です。 末尾に収録された序曲「われらが神は堅き砦」は1865年の作品。ハンス・フォン・ビューローに捧げられており、こちらも三十年戦争に関連しています。ゆったりとした序奏に導かれ、有名なルターの賛美歌が木管楽器で奏されます。そして旋律は次々と展開し、最後は高らかに勝利が歌われます。
収録作曲家:
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ラフ(1822-1882):
交響曲 第8番・第9番 [ウルス・シュナイダー(指揮)/スロヴァキア国立コシツェ・フィルハーモニー管弦楽団]RAFF, J.: Symphonies Nos. 8 and 9 (Slovak State Philharmonic, Košice, U. Schneider)
発売日:2023年07月28日 NMLアルバム番号:8.555499
CD価格:1,900円(税込)
スイス出身の作曲家ヨアヒム・ラフ。フランツ・リストの演奏に感銘を受け弟子となり、ピアニストとして活動しながら、作曲家として未完も含めた11曲の交響曲の他、協奏曲や室内楽など多数の作品を遺しました。 このアルバムには彼の晩年の作である2曲の交響曲を収録。「春の響き」と題された第8番、「夏に」と題された第9番。どちらもドイツ・ロマン派の伝統を継承しながらも、ワーグナーのような半音階を用いることはない、メンデルスゾーンを思わせる端正な作品に仕上がっています。
収録作曲家:
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〈ブリティッシュ・ライト・ミュージック第15集〉
フィリップ・レイン(1950-):
作品集 [ヴェリティ・バトラー(クラリネット)/ギャビン・サザーランド(指揮)/ロイヤル・バレエ・シンフォニア]LANE, P.: Sleighbell Serenade / Diversions on a Theme of Paganini / Cotswold Dances (Royal Ballet Sinfonia, Sutherland)
発売日:2023年03月24日 NMLアルバム番号:8.555880
CD価格:1,900円(税込)
英国の作曲家・音楽学者フィリップ・レーンの作品集。幼い頃から作曲をはじめ、その作品は学生時代からオーケストラで演奏されるなど注目を集めていました。彼は作曲家としても知られる第14代バーナーズ卿(1883-1950)の研究家としても知られ、バーナーズ卿の作品全ての録音を監修し、最終的にはバーナーズ家の財産の管財人になったほどでした。また映画音楽の再構築も手掛け、失われたサウンドトラックの復元にも尽力しました。彼自身の作品も、どれも豊かなオーケストラの響きを重視した華麗なもので、現在でも多くの人々に愛されています。 このアルバムには彼の代表作を収録。BBCの60周年を記念して書かれた「ロンドン・サリュート」やもともとは金管五重奏のために書かれた「パガニーニの旋律による気晴らし」、彼の幼い頃の思い出を反映した「コッツウォルド舞曲集」、自身の作品を引用した「ディヴェルティメント」、そして人気の高い「スレイベル・セレナード」など聴きごたえのある作品が並びます。 2008年から2022年までイングリッシュ・ナショナル・バレエの音楽監督をつとめたヴェテラン、ギャビン・サザーランドの2001年の演奏です。
収録作曲家:
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ジャーマン(1862-1936):
交響曲 第2番 「ノリッジ」
優美なワルツ
ウェールズ狂詩曲 [アンドルー・ペニー(指揮)/アイルランド国立交響楽団]GERMAN, E.: Symphony No. 2, "Norwich" / Valse Gracieuse / Welsh Rhapsody (Ireland National Symphony, Penny)
発売日:2023年02月24日 NMLアルバム番号:8.555228
CD価格:1,900円(税込)
英国シュロップシャー州ホイットチャーチで生まれた作曲家エドワード・ジャーマン。彼は《トム・ジョーンズ》(NAXOS 8.660270)や《メリー・イングランド》(組曲は8.555171に収録)などの舞台作品で成功を収め、コミック・オペラの大家アーサー・サリヴァンの後継者として認められるほどに高く評価されましたが、彼自身の創作の原点は管弦楽作品にありました。当時のイギリスではそれほど一般的ではなかったフランスやロシア音楽の様式をいち早く取り入れた彼の作品は、どれも傑出した仕上がりを見せており、とりわけ「ノリッジ」は19世紀末英国を代表する交響曲の一つと言えるでしょう。 「優美なワルツ」は長大な演奏会用組曲「リーズ」の中の1曲で、サックス、ハープが効果的に用いられたテンポの速いワルツです。 またジャーマン作品のなかでも演奏機会の多い「ウェールズ狂詩曲」は、1904年のカーディフ音楽祭のために書かれた曲。切れ目なく演奏される4つの部分で構成され、ジャーマン自身も愛した、この地域に伝わる民謡が効果的に用いられています。
収録作曲家:
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ケテルビー(1875-1959):
〈管弦楽作品集〉
牧場を渡る鐘
修道院の庭で/序曲「チャル・ロマーノ」他 [エイドリアン・リーパー(指揮)/スロヴァキア放送交響楽団]KETÈLBEY, A.W.: Bells Across the Meadows / In a Monastery Garden / In a Persian Market (Čápová, Slovak Radio Symphony, Leaper)
発売日:2023年01月27日 NMLアルバム番号:8.555175
CD価格:1,900円(税込)
「ペルシャの市場にて」など、耳なじみの良い旋律による作品で知られる英国の作曲家アルバート・ケテルビー。幼い頃から音楽の才能を発揮、11歳の時には習作のピアノ・ソナタをウォーチェスター音楽祭で演奏、エドワード・エルガーに称賛されました。13歳の時にはヴィクトリア女王の奨学金を受け、トリニティ音楽カレッジに入学。グスターヴ・ホルストに師事、研鑽を積み16歳でウィンブルドンのセント・ジョン教会のオルガン奏者に就任、契約終了後はヴォードヴィル劇場の音楽監督となり、ライト・ミュージックの世界で大活躍します。 このアルバムには冒頭で紹介した「ペルシャの市場にて」(男声合唱入り)や鳥のさえずりが描写されている「修道院の庭にて」など、彼の代表作を収録。イマジネーション豊かな音楽は、聴き手の想像力を刺激します。
収録作曲家:
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ジョイス(1873-1963):
〈管弦楽作品集〉
トト/あなたの夢/一千回のキス
キャラバン組曲/アクシュラ [アンドルー・ペニー(指揮)/RTEコンサート・オーケストラ]JOYCE, A.: Caravan Suite / Toto / Dreams of You / A Thousand Kisses / Acushla (RTÉ Concert Orchestra, A. Penny)
発売日:2022年12月09日 NMLアルバム番号:8.555218
CD価格:1,900円(税込)
アーチボルド(アーチバルド)・ジョイスは英国の作曲家。擲弾兵部隊の楽長を務めた父のもと、幼いころからヴァイオリンとピアノを学び、10代のころから舞踊学校やダンスホールなどで演奏し、1900年代初頭には自身のダンス・オーケストラを率いてさまざまな場所で演奏会を行うなど大活躍。彼が作曲したワルツは大評判となり、やがて「イギリスのワルツ王」「イギリスのワルトトイフェル」などと呼ばれるようになります。 このアルバムには彼のさまざまな作品を収録。代表作「ドリーミング」や、彼の作品の中で最も多く録音された作品の一つ「秋の歌」、東洋的な雰囲気を持つ「キャラバン組曲」など美しく親しみやすい曲が並びます。
収録作曲家:
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ジャーマン(1862-1936):
交響組曲「四季」
付随音楽「リチャード3世」 - 序曲
主題と6つのダイヴァージョン [アンドルー・ペニー(指揮)/RTEコンサート・オーケストラ]GERMAN, E.: The Seasons (1899 version) / Richard III: Overture / Theme and 6 Diversions (RTÉ Concert Orchestra, Penny)
発売日:2022年11月25日 NMLアルバム番号:8.555219
CD価格:1,900円(税込)
英国シュロップシャー州ホイットチャーチの小さな市場町に生まれたエドワード・ジャーマン。父は醸造家を営みつつ地域の教会オルガニストを務め、母はアマチュアの歌手という家庭に育ったジャーマンは、幼い頃から音楽の才能を発揮します。成長してからはヴァイオリニストとして活動するかたわら作曲も手掛け、1888年にはロンドンのグローブ座の音楽監督に就任。キャリアの早い段階で指揮生活には終止符を打ち、以降作曲家として活動、コミック・オペラの大家アーサー・サリヴァンの後継者として認められるなど高く評価されました。 このアルバムには代表作の一つ『四季』をはじめ、友人エルガーの提案で書かれた「主題と6つのダイヴァージョン」、シェイクスピアの戯曲のための「リチャード3世」の序曲を収録。ジャーマンの持ち味である巧みなオーケストレーションによる華やかな作品を味わえます。
収録作曲家:
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〈ブリティッシュ・ライト・ミュージック第11集〉
グッドウィン(1925-2003):
組曲「ドレイク400」
633爆撃隊 - テーマ他 [ロン・グッドウィン(指揮)/ニュージーランド交響楽団]GOODWIN, R.: Drake 400 Suite / 633 Squadron: Theme / Arabian Celebration / New Zealand Suite (New Zealand Symphony, R. Goodwin)
発売日:2022年09月23日 NMLアルバム番号:8.555193
CD価格:1,900円(税込)
ロン・グッドウィン(本名:ロナルド・アルフレッド・グッドウィン)はイギリスの作曲家。華麗な映画音楽で知られ、ゴールデングローブ賞やアイヴァー・ノヴェロ賞など数多くの受賞経験を持っています。 とりわけ、彼が得意としたのは戦争映画のための音楽で、アルバムに収録された『633爆撃隊』はグッドウィンにとって初となる戦争映画音楽への挑戦であり、ノルウェーにあるドイツの軍需工場が空襲されるというストーリーに沿った雄大な音楽は絶大な人気を誇りました。 もちろん彼は戦争映画の音楽だけを書いたわけではなく、世界一周の旅を終えて帰還したフランシス・ドレイク卿を讃えた『ドレイク400』や、彼が1970年代から定期的に訪れていたニュージーランドにまつわる『ニュージーランド組曲』などでも、オーケストレーションの妙を活かした素晴らしい作品を書き上げています。 このアルバムはグッドウィン自身がニュージーランド交響楽団を指揮した演奏を収録したもの。まさにベスト・アルバムと言える1枚です。
収録作曲家:
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〈ブリティッシュ・ライト・ミュージック第10集〉
ジャーマン(1862-1936):
管弦楽作品集
歌劇《メリー・イングランド》組曲
組曲「ネル・グウィン」序曲/ジプシー組曲
ロミオとジュリエット [スロヴァキア放送交響楽団/エイドリアン・リーパー(指揮)]GERMAN, E.: Merrie England Suite / Nell Gwyn: Overture and 3 Dances / Gipsy Suite / Romeo and Juliet (Slovak Radio Symphony, Leaper)
発売日:2022年08月26日 NMLアルバム番号:8.555171
CD価格:1,900円(税込)
好評のブリティッシュ・ライト・ミュージック・シリーズ、第10集は英国シュロップシャー州ホイットチャーチの小さな市場町に生まれたエドワード・ジャーマンの作品集。 父は醸造家を営みつつ地域の教会オルガニストを務め、母はアマチュアの歌手という家庭に育ったジャーマンは、幼い頃から音楽の才能を発揮します。成長してからはヴァイオリニストとして活動するかたわら作曲も手掛け、1888年にはロンドンのグローブ座の音楽監督に就任。コミック・オペラの大家アーサー・サリヴァンの後継者として認められるなど高く評価されました。 このアルバムには彼の管弦楽作品が収録されており、これらの曲は、どれも美しい旋律と英国風の品の良い佇まいを持っています。とりわけ組曲「エル・グウィン」は、作曲者の生涯の友人であるウィリアム・ハーバート・スコットが「緑の森の香り高いエッセンスで満たされている」と称賛したほどでした。 初期の作品「ヘンリー8世」は彼の名声を高める役割を果たし、また「ジプシー組曲」からはドヴォルザークの影響も感じられます。
収録作曲家:
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タールベルク(1812-1871):
ポジリッポの夜会 -
ロッシーニを讃えて : 24の音楽的思考 [フランチェスコ・ニコロージ(ピアノ)]THALBERG, S.: Soirées de Pausilippe (Les), Hommage à Rossini: 24 Pensées Musicales (Nicolosi)
発売日:2022年07月08日 NMLアルバム番号:8.555668
CD価格:1,900円(税込)
スイス出身のピアニスト・作曲家、ジギスムント・タールベルク。14歳の時にロンドンでモシェレスにピアノを学び、同年5月に最初の公開演奏会を開催。以降、フンメルやツェルニーに指導を受け、1835年にパリへ赴きピアニストとして喝采を浴びます。作曲家としてはフランツ・リストを凌駕するほどの華麗なピアニズムが味わえるオペラのトランスクリプションやピアノ協奏曲を残しました。 この『ポジリッポの夜会』は2021年5月に発売された6枚組BOXからの分売で(原盤はMARCO POLO)、タールベルクが晩年を過ごしたポジリッポ(ポジリポ)の生活から生まれた小品と、タイトルが示すようにロッシーニのアリアを素材とする曲が混在する全24曲で構成された曲集。 彼の出版社は各々の曲にメンデルスゾーンの『無言歌』のようなタイトルを付けることを提案しましたが、彼はそれを拒否。基本的に速度記号のみが記されています。どの曲も若い頃のタールベルク作品のような派手な技巧を誇示することはありませんが、甘く美しい旋律に溢れ、簡素でありながら上品な味わいを持っています。 演奏は1954年イタリア生まれのフランチェスコ・ニコロージ。超絶技巧の持ち主で、タールベルク国際研究センターの会長として作品の研究、普及に努めています。
収録作曲家:
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〈ブリティッシュ・ライト・ミュージック 第8集〉
トレヴァー・ダンカン(1924-2005):
管弦楽作品集 [スロヴァキア放送交響楽団/アンドルー・ペニー (指揮)]DUNCAN, T.: Orchestral Works - 20th Century Express / A Little Suite / Children in the Park (Slovak Radio Symphony, A. Penny)
発売日:2022年06月24日 NMLアルバム番号:8.555192
CD価格:1,900円(税込)
トレヴァー・ダンカンは1924年生まれのイギリスの作曲家。幼少時にほぼ独学で作曲とピアノを学んだ彼は、18歳でBBCに入社、ラジオドラマの制作に携わります。1943年に従軍、47年に退役してからは、BBCの録音エンジニアとして復帰、この時に管弦楽とスコアの知識を身に付けるとともに、名指揮者レイ・マーティンの励ましを受け、自身でも作品を書くようになりました。しかし、BBCでは副業が禁止されていたため、本名のレナード・チャールズ・トレビルコック(後にトレビルコに短縮)を用いることができず、ニックネームであったトレヴァー・ダンカンをペンネームに採用したという経緯があります。1950年代には多くのライトミュージックを作曲、中も「コルシカから来た少女」はラジオで毎日のように放送されるほどの人気作となりました。その後、BBCを退社したダンカンは、イギリスでライトミュージックの流行が下火になっても作曲を続けました。 このアルバムには彼の全盛期である1950年代の作品を中心に収録。さわやかな情景描写と、官能的なロマンス、繊細な詩情などが盛り込まれた美しい作品をお楽しみください。
収録作曲家:
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タールベルク(1812-1871):
ヴェルディ、ロッシーニ、ベッリーニのオペラによる幻想曲集 [フランチェスコ・ニコロージ(ピアノ)]THALBERG, S.: Fantasies on Operas by Verdi, Rossini and Bellini (Nicolosi)
発売日:2022年06月10日 NMLアルバム番号:8.555503
CD価格:1,900円(税込)
スイス出身のピアニスト・作曲家、ジギスムント・タールベルク。14歳の時にロンドンでモシェレスにピアノを学び、同年5月に最初の公開演奏会を開催。以降、フンメルやツェルニーに指導を受け、1835年にパリへ赴きピアニストとして喝采を浴びます。作曲家としてはフランツ・リストを凌駕するほどの華麗なピアニズムが味わえるオペラのトランスクリプションやピアノ協奏曲を残しました。 このアルバムは2021年5月に発売された6枚組BOXからの分売で(原盤はMARCO POLO)、ヴェルディ、ロッシーニ、ベッリーニの歌劇の旋律をもとにした6作品が収録されています。ゆったりとした序奏に導かれ、歌劇の名旋律に華麗な装飾が施されたこれらの作品は、タールベルク自身が演奏するために書かれ、当時高い人気を博しました。時には彼のライヴァルと目されたリストもタールベルクの作品を演奏し、「新しい芸術の創造者」と称賛したと伝えられます。 演奏は1954年イタリア生まれのフランチェスコ・ニコロージ。超絶技巧の持ち主であるだけではなく、タールベルク国際研究センターの会長として作品の研究、普及に努めています。
収録作曲家:
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タールベルク(1812-1871):
ドニゼッティの歌劇による幻想曲集 [フランチェスコ・ニコロージ(ピアノ)]THALBERG, S.: Fantasies on Operas by Gaetano Donizetti (Nicolosi)
発売日:2022年05月27日 NMLアルバム番号:8.555502
CD価格:1,900円(税込)
スイス出身のピアニスト・作曲家、ジギスムント・タールベルク。14歳の時にロンドンでモシェレスにピアノを学び、同年5月に最初の公開演奏会を開催。以降、フンメルやツェルニーに指導を受け、1835年にパリへ赴きピアニストとして喝采を浴びます。1837年にリストと直接対決を行い「タールベルクは世界一のピアニスト、リストは世界で唯一のピアニスト」と賞賛されたというエピソードも伝えられます。 このアルバムは2021年5月に発売された6枚組BOXからの分売で(原盤はMARCO POLO)、ドニゼッティの歌劇の旋律をもとにした5作品が収録されています。華やかな技巧が存分に用いられているとともに、ドニゼッティの美しい旋律をスタイリッシュに仕上げた曲はどれも魅力的です。 演奏は1954年イタリア生まれのフランチェスコ・ニコロージ。超絶技巧の持ち主であるだけではなく、タールベルク国際研究センターの会長として作品の研究、普及に努めています。
収録作曲家:
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〈ブリティッシュ・ライト・ミュージック 第6集〉
カーゾン(1899-1973):
作品集 [シルビア・チャポヴァー(ピアノ)/スロヴァキア放送交響楽団/エイドリアン・リーパー(指揮)]CURZON, F.: In Malaga / Robin Hood Suite / Punchinello / Capricante / Galavant / Cascade (Čápová, Slovak Radio Symphony, Leaper)
発売日:2022年03月25日 NMLアルバム番号:8.555172
CD価格:1,900円(税込)
ロンドン生まれの作曲家フレデリック・カーゾン。ヴァイオリン、チェロ、ピアノ、オルガンを弾きこなし教師を驚かせるとともに、12歳でマニフィカトとヌンク・ディミティスを作曲、地元の合唱団によって演奏されるなど幼い頃から楽才を発揮、16歳の時にはロンドンの劇場オーケストラでピアノを弾き、20歳の時には自分のオーケストラを持ち、無声映画の伴奏音楽を作曲していました。 また、電子オルガンがイギリスに輸入された際にはいち早く購入し、デモンストレーション・リサイタルを行った記録もあります。しかし、作曲家としての活動はあまり力を入れておらず、その才能に注目した出版社ブージー・アンド・ホークスのラルフ・ホークスや、彼の妻グラディス・マリアン・ファウラーの後押しを受け、ようやく作曲家として独り立ちしたという経緯があります。 このアルバムには、パリの大通りを歩く男の姿を描いた「ブルバルディエール」をはじめ、巧妙に書かれたカーゾンの作品が収録されています。
収録作曲家:
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〈ブリティッシュ・ライト・ミュージック 第5集〉
コールリッジ=テイラー(1875-1912):
作品集 [RTEコンサート・オーケストラ/エイドリアン・リーパー(指揮)]COLERIDGE-TAYLOR, S.: Hiawatha Overture / Petite Suite / Gipsy Suite / Othello Suite (RTÉ Concert Orchestra, A. Leaper)
発売日:2022年02月25日 NMLアルバム番号:8.555191
CD価格:1,900円(税込)
サミュエル・コールリッジ・テイラーはロンドンに生まれ、黒人系音楽家として高い評価を得た先駆的存在。英国王立音楽大学に進学、スタンフォードに師事した後、クロイドン音楽学校で教鞭を執りながら指揮者、作曲家として活動を始めます。その肌の色から様々な偏見と闘ったコールリッジ=テイラーですが、少しずつ活動の幅を広げ、20世紀初頭にはアメリカに演奏旅行に赴き指揮者として成功を収めたことで「黒い肌のマーラー」の異名を得ました。 このアルバムには彼が魅了された「ハイアワサ(16世紀のモホーク族インディアンの男性戦士)」のエピソードに由来する一連の作品の一つ、「ハイアワサ」序曲をはじめ、情感豊かな“柳の歌”を含む組曲『オテロ』や4つのワルツなど、コールリッジ=テイラーの非凡な才能が生かされた数々の作品が収録されています。
収録作曲家:
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サリヴァン(1842-1900):
〈劇音楽集〉
マクベス
アーサー王
ウィンザーの陽気な女房たち [マーガレット・マクドナルド(メゾ・ソプラノ)/RTE室内合唱団/RTEコンサート・オーケストラ/アンドルー・ペニー指揮]SULLIVAN, A.: Incidental Music - Macbeth / King Arthur / The Merry Wives of Windsor (M. MacDonald, RTÉ Chamber Choir, RTÉ Concert Orchestra, A. Penny)
発売日:2022年02月25日 NMLアルバム番号:8.555210
CD価格:1,900円(税込)
劇作家ウィリアム・S・ギルバートと組んで発表した一連のサヴォイ・オペラ(19世紀後期のイングランドで発展したコミック・オペラ)で知られるアーサー・サリヴァン。しかし彼が活躍した当時はコミック・オペラは低俗なものと見なされており、彼は教会音楽や劇音楽の分野での活動を重視していました。 このアルバムに収録された3曲の劇音楽は「ウィンザーの陽気な女房たち」以外は、オペラ作曲家として成功した後に書かれたもので、それまでの軽いテイストの音楽とは一線を画す重厚かつシリアスな作品となっています。なかでも「マクベス」の音楽はシェイクスピアへの傾倒を示す見事な出来栄えですが、出版されたのは序曲のみ。ここでは1889年に作成された合唱付きの組曲版を聴くことができます。 また、『アーサー王』はサリヴァンの死後にベンドールによって編曲された版が収録されています。
収録作曲家:
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〈ブリティッシュ・ライト・ミュージック 第4集〉
コーツ(1886-1957):
組曲『春』
組曲『四方』 [ケネス・エッジ(サクソフォン)/スロヴァキア放送交響楽団/アンドルー・ペニー(指揮)]COATES, E.: Springtime Suite / Four Ways Suite / Saxo-Rhapsody (K. Edge, Slovak Radio Symphony, A. Penny)
発売日:2022年01月14日 NMLアルバム番号:8.555194
CD価格:1,900円(税込)
洗練された美しいメロディを創り上げる達人エリック・コーツ。20世紀前半の英国ライト・ミュージックの分野で指揮者、編曲家として大活躍しました。ヴィオラ奏者としてトーマス・ビーチャムとヘンリー・ウッドの下で演奏した経験を生かし、オーケストラから芳醇な響きを紡ぎ出すとともに、ジャズの要素も採り入れた彼の作品は誰からも愛される耳当たりのよいものです。 このアルバムには彼の代表作「By the Sleepy Lagoon 静かな潟」や、郷愁を感じさせる組曲『春』、エキゾチックな雰囲気を湛えた組曲『四方』など美しくも多彩な作品が収録されています。 また「サクソ - ラプソディ」の冒頭の甘い旋律と主部の伸びやかで弾むような旋律も印象的。コーツ作品の魅力を存分に味わえる1枚です。
収録作曲家:
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〈ブリティッシュ・ライト・ミュージック 第3集〉
コーツ(1886-1957):
組曲『ロンドン』
メリーメーカーズ/シンデレラ 他 [スロヴァキア放送交響楽団/エイドリアン・リーパー(指揮)]COATES, E.: London Suite / The Merrymakers / London Again Suite / Cinderella / The Dambusters March (Slovak Radio Symphony, Leaper)
発売日:2021年12月17日 NMLアルバム番号:8.555178
CD価格:1,900円(税込)
英国ライト・ミュージック界を代表する作曲家の一人、エリック・コーツ。英国王立音楽院で作曲をフレデリック・コーダー、ヴィオラをライオネス・ターティスに学び、ヴィオラ奏者として活躍。トーマス・ビーチャムやヘンリー・ウッドが指揮するオーケストラでの演奏経験が、彼の作曲家としてのスキル向上に貢献しました。 オーケストラに在籍していた頃から作曲に勤しんだ彼は、1919年から作曲家と指揮者に専念。最初の頃はアーサー・サリヴァンやエドワード・ジャーマンに影響を受けていましたが、やがてジャズやダンス音楽などの要素を取り入れた耳なじみの良い作品を書き上げます。 BBCのラジオ番組「In Town Tonight」のテーマ曲にもなった「ナイツブリッジ」や、組曲『ロンドン』が有名ですが、イギリス映画「The Dam Busters (邦題「暁の出撃」)」のための音楽で、軽快な「ダムバスターズ・マーチ」は耳にした人も多いのではないでしょうか。
収録作曲家:
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サリヴァン(1842-1900):
バレエ音楽
『ヴィクトリア朝とメリー・イングランド』 [RTEシンフォニエッタ/アンドルー・ペニー(指揮)]SULLIVAN, A.: Victoria and Merrie England [Ballet] (RTÉ Sinfonietta, Penny)
発売日:2021年12月17日 NMLアルバム番号:8.555216
CD価格:1,900円(税込)
アーサー・サリヴァンのバレエ音楽『ヴィクトリア朝とメリー・イングランド』。ヴィクトリア女王の即位60年を記念し、カルロ・コッピの振付により1897年にアルハンブラ劇場で初演された作品です。古代から19世紀までの英国で繰り広げられた歴史的な物語を描くとともに、女王を礼賛した内容に合わせ、愛国心に燃えた登場人物たちが踊るという内容で初演は大成功、6か月ほどのロングランを記録しました。残念なことにサリヴァンの直筆楽譜は失われてしまいましたが、アーサー・サリヴァン協会のロデリック・スペンサーによる、サリヴァン自身が編纂した組曲や他作品の総譜、ピアノ譜、手紙などの資料を基に再構築した総譜を用いて、この録音が行われました。 指揮は英国音楽を知り尽くすアンドルー・ペニー。喜び溢れた演奏です。
収録作曲家:
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バーナーズ(1883-1950):
ウェディング・ブーケ
行進曲/ルナ・パーク [RTE室内合唱団/RTEシンフォニエッタ/ケネス・オルウィン(指揮)]BERNERS, Lord: Wedding Bouquet (A) / Luna Park / March (RTÉ Chamber Choir, RTÉ Sinfonietta, K. Alwyn)
発売日:2021年10月22日 NMLアルバム番号:8.555223
CD価格:1,900円(税込)
イギリスの作曲家・小説家・画家、ロード・バーナーズ(バーナーズ卿)。本名はジェラルド・ヒュー・ティアウイット=ウィルソンという名門バーナーズ家の第14代男爵です。しばしば風刺的な意図を込めて作品を書いていたロード卿、このアルバムに収録された2つの作品「ウェディング・ブーケ」と「ルナ・パーク」もディアギレフのバレエ・リュスとサドラーズ・ウェルズ・バレエへの風刺が込められています。 ガートルード・スタインがテキストに書き、フレデリック・アシュトンが振付した「ウエディング・ブーケ」はストラヴィンスキーの「結婚」の影響を受けており、ロード卿の最も成功した作品の一つ。活気に満ちた曲と、哀愁に満ちた曲が混然一体となった聴きごたえのある曲集です。 見世物小屋を舞台にした「ルナ・パーク」も一幕物の素晴らしいバレエ。簡潔なスコアには洗練された音楽が宿っています 。
収録作曲家:
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〈ブリティッシュ・ライト・ミュージック 第2集〉
ビンジ(1910-1979):
作品集 [スロヴァキア放送交響楽団/アーネスト・トムリンソン(指揮)]BINGE, R.: Elizabethan Serenade / Scottish Rhapsody / Sailing By (Slovak Radio Symphony, E. Tomlinson)
発売日:2021年09月24日 NMLアルバム番号:8.555190
CD価格:1,900円(税込)
イングランド、ダービーシャーで生まれた作曲家・アレンジャー、ロナルド・ビンジ。彼はイージーリスニングの作曲家マントヴァーニの専属アレンジャーであり、名作「シャルメーヌ」などのマントヴァーニ・オーケストラ特有の響き「カスケード・ストリングス(滝が流れ落ちるような弦)」を生み出した功労者としても知られています。 作曲家としても多くの作品を発表し、なかでも「エリザベス朝風セレナード」は1951年に「アンダンテ・カンタービレ」というタイトルでマントヴァーニ・オーケストラによって最初に演奏され大人気を博しました(当時のスコアにはビンジの手によって「ストリートの男」のタイトルが附されていました)。その後、ドイツと南アフリカでチャート・イン。更に世界中でヒットし、BBCライト・プログラムのテーマ曲にも使用されるなど、ビンジの代表作になりました。 他にも耳に心地良い作品が並びます。
収録作曲家:
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バーナーズ(1883-1950):
バレエ音楽『ネプチューンの勝利』
口ひげを生やした男/ブルジョア風のワルツ/ポルカ [イングリッシュ・ノーザン・フィルハーモニア/ロイヤル・バレエ・シンフォニア/デイヴィッド・ロイド=ジョーンズ(指揮)]BERNERS, Lord: Triumph of Neptune (The) / L'uomo dai baffi (English Northern Philharmonia, Royal Ballet Sinfonia, D. Lloyd-Jones)
発売日:2021年08月13日 NMLアルバム番号:8.555222
CD価格:1,900円(税込)
イギリスの作曲家・小説家・画家、ロード・バーナーズ(バーナーズ卿)。本名はジェラルド・ヒュー・ティアウイット=ウィルソンという名門バーナーズ家の第14代男爵です。イートン・カレッジで学び爵位を継承するまでは外交官として活躍、音楽家としても才能を発揮し、このアルバムに収録されている『ネプチューンの勝利』はディアギレフのバレエ団のために書かれバランシンが振付を施したもの。野心的な音楽をストラヴィンスキーが称賛したという彼の代表作の一つです。 『口ひげを生やした男』はイタリアの人形劇団Balli Plastici社から依頼されたバレエ音楽。この組曲にはカゼッラやマリピエロも新作を寄せ、他にはバルトークの既存のピアノ曲もアレンジして部分的に用いられています。 他にはフィリップ・レーンの巧みなオーケストラ・アレンジによる「ブルジョア風のワルツ」と「ポルカ」を収録。センスのよい洒落た音楽を楽しめます。
収録作曲家:
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サリヴァン(1842-1900):
〈劇音楽集〉
『ヴェニスの商人』/『ヘンリー8世』
歌劇《サファイアの首飾り》
ハ長調の序曲「イン・メモリアム」 [エマヌエル・ローラー (テノール)/RTEコンサート・オーケストラ/アンドリュー・ペニー(指揮)]SULLIVAN, A.: Incidental Music - Merchant of Venice (The) / Henry VIII / The Sapphire Necklace: Overture (RTÉ Concert Orchestra, A. Penny)
発売日:2021年07月30日 NMLアルバム番号:8.555181
CD価格:1,900円(税込)
人気劇作家のウィリアム・ギルバートと組んだ「ギルバート&サリヴァン」としてコミック・オペラの世界を席巻した作曲家アーサー・サリヴァン。二人の協力関係が始まったのは1875年のことですが、サリヴァン自身は少年時代から楽器を自在に操るとともに、讃美歌などを作曲。14歳の時にはメンデルスゾーン賞を授与されるなどその才能が注目されていました。 また、若い頃からシェイクスピア作品に関心を持っており、1862年には『テンペスト』の劇音楽を書きあげています。60年代には父の追悼のための「イン・メモリアム」(トラック13)やチェロ協奏曲などの名作を次々と生み出し、次第に英国最高の作曲家と称賛されるまでになります。特に劇音楽と歌劇の分野への貢献は抜きんでており、1883年にはヴィクトリア女王からナイトの称号を授与されました。 このアルバムではサリヴァンの劇音楽の魅力を存分に堪能できます。
収録作曲家:
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〈ブリティッシュ・ライト・ミュージック 第1集〉
アディンセル(1904-1977):
『チップス先生さようなら』
『王子と踊子』他 [フィリップ・マーティン(ピアノ)/ロードリック・エルムス(ピアノ)/BBCコンサート・オーケストラ/ケネス・オルウィン(指揮)]ADDINSELL, R.: Goodbye Mr. Chips / A Tale of Two Cities (BBC Concert Orchestra, K. Alwyn)
発売日:2021年06月25日 NMLアルバム番号:8.555229
CD価格:1,900円(税込)
1941年の映画『危険な月光』のテーマ曲「ワルソー・コンチェルト」で知られるイギリスの作曲家リチャード・アディンセル。オックスフォード大学ハートフォード校に学んだ後、1925年に王立音楽大学に進み、さらにベルリン、ウィーン、米国に留学して音楽修業を積んだ彼は、主として映画音楽の分野で活躍、『チップス先生さようなら』や『二都物語』などの華やかな音楽を手掛けました。 このアルバムでは彼の代表的な映画音楽を中心に、協奏曲形式の「スモーキー・マウンテンズ」など興味深い作品を収録しています。耳あたりのよい旋律に彩られた作品の数々は、聴き手を魅了することでしょう。 また、ラジオ劇『りんごの島』のオーケストレーションは、彼と協力関係にあり「ワルソー・コンチェルト」でもオーケストレーションを担ったロイ・ダグラスの手によるもの。神秘的なハープの伴奏の上で弦が美しい調べを奏でます。
収録作曲家:
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サリヴァン(1842-1900):
バレエ音楽
『魔法の島』/『テスピス』 [アンドリュー・ペニー(指揮)/RTEコンサート・オーケストラ]SULLIVAN, A.: Île Enchantée (L') [Ballet] / Thespis: Ballet Music (RTÉ Concert Orchestra, Penny)
発売日:2021年02月12日 NMLアルバム番号:8.555180
CD価格:1,900円(税込)
《ミカド》をはじめとしたウィリアム・ギルバートとの共作による数々のオペラで知られる作曲家アーサー・サリヴァン。幼い頃から王室礼拝堂の合唱隊に加入し、14歳で王立音楽アカデミーに入学。2年間学んだ後、ライプツィヒに留学し指揮と作曲を学びました。 1862年にロンドンに戻ったサリヴァンは、シェイクスピアの「テンペスト」の付随音楽を作曲、その次に手掛けたのがこのバレエ音楽『魔法の島』でした。妖精の住む島に漂着した船員を主人公にしたこの音楽は、コヴェントガーデンで初演され高い評価を受けています。 世界初録音となったこの演奏では、初演時にサリヴァンがカットした箇所を研究者ロデリック・スペンサーセルウィン・ティレットが復元、指揮者ペニーが完全な形として再現しています。もう1曲の『テスピス』はギルバートとの共作ですが、現在では断片のみが残存するオペラ&パントマイム。こちらは同じくスペンサーとティレットによるバレエの復元版が演奏されています。
収録作曲家:
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橋本國彦(1904-1949):
交響曲 第1番
交響組曲「天女と漁夫」 [都響/沼尻竜典]HASHIMOTO: Symphony No. 1 / Symphonic Suite
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2020年10月23日 NMLアルバム番号:8.555881
CD日本語解説付き価格:1,980円(税込)
一度聴いたらクセになる・・・昭和の音楽絵巻物多様化した音楽スタイル、悲しむべき戦争を一端とした日本の動乱。“カオスと化した20世紀”に翻弄されつつも、日本における近代~現代音楽の潮流をリードした橋本國彦。そのあまりに多彩で重要な活動は、第二次世界大戦後になって意識的に封印されていたきらいがあります。第2楽章に沖縄の音階を使ったことで有名な「交響曲第1番」(皇紀2600年奉祝曲)は驚くべきことにこれが初録音。「羽衣伝説」に基づくバレエ音楽「天女と漁夫」は、近代フランス音楽と日本の伝統文化との融合。作品の再評価を促す、沼尻/都響の素晴らしい演奏で。
収録作曲家:
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芥川 也寸志(1925-1989):
エローラ交響曲
交響三章
オーケストラのためのラプソディ [湯浅 卓雄(指揮) ニュージーランド交響楽団]AKUTAGAWA: Ellora Symphony / Trinita Sinfonica / Rhapsody
発売日:2020年09月18日 NMLアルバム番号:8.555975
CD国内仕様価格:1,980円(税込)
作家・芥川龍之介の三男として生まれるも、2歳の時に父を失った芥川也寸志。父が遺したSPレコードの中からストラヴィンスキーの「火の鳥」と「ペトルーシュカ」を愛聴して育ち、中学生の時に作曲家を志しました。まず橋本國彦に師事しその才能を開花させたのち、伊福部昭に師事して強い影響を受け、その野性味あふれる作風を手に入れることとなります。 最初期の作品「交響三章」(1948)は、憧れの地であるソ連(当時)に持参して大作曲家達の目に止まり、当地で出版されるという快挙を成し遂げた記念作。その10年後の作品「エローラ交響曲」ではかつての叙情性は影をひそめ、鈍く暗いクラスター的な不協和音と、随所で起こる爆発的な音響の効果が特徴的です。1971年の「オーケストラのためのラプソディ」は打楽器を多用しており、作曲家自身が「魔法使いが小さな魔法の杖を振り回す音楽」と呼んだという、せわしない音型が全曲にわたって支配し巨大な咆哮で終わります。 片山杜秀氏によるオリジナル解説も読みごたえ充分です。 ※解説、演奏者プロフィールは既発売商品[8.555975J]のブックレットから転載となります。
収録作曲家:
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武満徹(1930-1996):〔室内楽作品集〕
そして、それが風であることを知った
雨の樹/海へ他 [ロバート・エイトケン(フルート)/トロント・ニュー・ミュージック・アンサンブル]TAKEMITSU: Toward the Sea / Rain Tree / Rain Spell / Bryce
■現代音楽
発売日:2020年08月21日 NMLアルバム番号:8.555859
CD国内仕様 日本語解説付き価格:1,980円(税込)
音楽史上、唯一無二の鋭敏な感性に耳を澄ます武満がなぜ世界中で絶賛されたのか、その理由を知るための入門盤として最適なアルバムです。とにかく美しい、そうとしか形容のしようのない音だけが、ここにあります。それは音楽史上、彼だけが楽譜に記すことができた音です。たいていの音楽愛好家が普通は嫌う、無調の音楽なのに美しいマジカルなタケミツ・サウンド。収録曲中「雨の樹」以外はフルートを中心とする室内楽で、70年代初頭の「ヴォイス(声)」から、作曲者最後の作品「エア」までを収録。そのフルートを吹くエイトケンら、生前の作曲者と親交があり、直接指導を受けたカナダの奏者たちの理想的な演奏でお届けします。
収録作曲家:
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山田 耕筰(1886-1965):
序曲 ニ長調
交響曲 ヘ長調「かちどきと平和」
交響詩「暗い扉」/交響詩「曼陀羅の華」 [ニュージーランド響/湯浅卓雄]YAMADA: Symphony in F Major, 'Triumph and Peace'
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2020年07月17日 NMLアルバム番号:8.555350
CD日本語解説付き価格:1,980円(税込)
君は正しく知っていたか、この先駆者の偉大さを!日本の芸術音楽は何処から来て何処へ行こうとしているのか。全ての始まりを聴くことは、21世紀の歴史を刻もうとする私たちに必須の音楽体験である筈です。日本人初の管弦楽曲で、これが世界初録音になる「序曲ニ長調」こそ、正に感涙の小品。当然、日本人初の交響曲である「かちどきと平和」と併せ、西洋音楽との出会いの感動が凝縮されています。僅か一年後の二つの交響詩では、同じ作曲家とは思えないスタイルの変化がみえます。 ここで私たちは、夢と希望に溢れて渡欧し、名前を西欧人的に綴り自らを売り出した若者の足跡の偉大さに、平伏するのです。名前だけは誰でも知っている山田耕筰、その真の姿を今、貴方も確認してみませんか?
収録作曲家:
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日本管弦楽名曲集 [沼尻 竜典 指揮/東京都交響楽団]
Japanese Orchestral Favourites
発売日:2020年05月22日 NMLアルバム番号:8.555071
CD片山杜秀氏による日本語解説書付き価格:1,980円(税込)
20世紀音楽史における日本の存在を問いかける1枚!ナクソスの埋もれた名曲発掘の旅、いよいよ日本へ。世界へアピールできるクオリティを持ちながら、その存在を本格的に誇示し得なかった日本の管弦楽曲が、まるで“逆・黒船”とでも言うべき使命感をもって海外へと紹介されます。民衆のエネルギー、宮廷の典雅さ、細密の美学、叙情と哀愁の織りなす感興などを、アイデアに満ちたオーケストレーションで昇華。シリーズ第一弾は日本における民族主義をテーマに、あらためて20世紀音楽史の中における日本の存在を問いかける一枚です。 ◆「レコード芸術」誌2002年2月号、リーダーズ・チョイス(2001年度優秀ディスク)現代曲部門で読者の皆様により第1位に選出!
総合ベストでも第8位! ◆HMV Classical Awards 2001にて、日本人演奏家部門を受賞!! -
矢代 秋雄(1929-1976):
ピアノ協奏曲
交響曲 [岡田博美/アルスター管/湯浅卓雄]YASHIRO: Piano Concerto / Symphony
■現代音楽
発売日:2020年05月22日 NMLアルバム番号:8.555351
CD片山杜秀氏による日本語解説書付き価格:1,980円(税込)
20世紀音楽史のエッセンスが凝縮された才能、矢代秋雄の代表作ドビュッシー、ラヴェル、バルトーク、ストラヴィンスキー、ベルク、プロコフィエフ・・・メシアン。20世紀前半の音楽史そのままに、革新的作曲家たちのエッセンスを師である橋本國彦や伊福部昭から受け継ぎ、ヨーロピアン・スタイルの音楽を完璧なまでに自己の作品へ昇華させた矢代秋雄。「この録音が日本の作曲家の地位を高めるきっかけになる」と矢代への共感を惜しまない湯浅卓雄の指揮、初演者・中村紘子の名演に対する岡田博美の新しい解釈、そしてアルスター管の深い音色を得たこの一枚は、ヨーロッパ楽壇に対する日本からの“誇り高き返礼”だと言えるでしょう。
収録作曲家:
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『ビートルズ・ゴー・バロック』 [ピーター・ブレイナーと彼の室内オーケストラ]
BEATLES GO BAROQUE, Vol. 1 (Peter Breiner and His Chamber Orchestra)
発売日:2019年11月29日 NMLアルバム番号:8.555010
CD国内仕様 日本語解説付き価格:1,500円(税込)
一世を風靡した“バロック風ビートルズ”! 国内盤再登場1993年に初めて発売され、世界的な大ヒットとなったビートルズのバロック風アレンジ・アルバム。ところどころでソロ楽器が活躍する合奏協奏曲の形を取っており、バッハ、ヘンデル、ヴィヴァルディの大作曲家風にまとめられています。単にバロック風の味付けということだけでなく、それぞれの作曲家の作品を連想させるフレーズが飛び込んで来るのが楽しいところで、「レディ・マドンナ」と「ハレルヤ」が案外似ているなど新しい発見も。26年ぶりに発売される第2弾と共にお楽しみください。
収録作曲家:
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モイゼス(1906-1984):
〈スロヴァキア舞曲〉
ジェマーの舞曲 Op.51
ヴァー川を下って Op.26
ポロニエ舞曲 Op.43他 [オンドレイ・レナールト(指揮)/スロヴァキア放送交響楽団]MOYZES, A.: Gemer Dances / Down the River Váh / Pohronie Dances (Slovak Radio Symphony, Lenárd)
発売日:2019年10月25日 NMLアルバム番号:8.555477
CD価格:1,900円(税込)
近代スロヴァキアを代表する作曲家、アレクサンダー・モイゼス。12曲ある交響曲はどれも故郷のスロヴァキア民謡を効果的に配した民族色豊かな旋律に溢れた聴きごたえのあるものですが、この舞曲集は、更にスロヴァキアの旋律を生かしたユニークな作品群で、彼の愛国心が垣間見える音楽語法が駆使された色彩豊かな音楽が楽しめます。 1930年代の「ヴァー川を下って」はラジオ局からの委嘱作品。スメタナの「モルダウ」のアイデアに従い、川の源から下流までを色彩的に描ています。他には、ツィンバロンの響きが鮮やかなスロヴァキアのジェマー地方の舞曲と、ポロニエ地方の舞曲に基づいた作品を収録。シンプルな形式の中に溢れるスパイスの効いた旋律は、ヤナーチェクやバルトークを思わせる躍動的な雰囲気を持っています。
収録作曲家:
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モンテヴェルディ(1813-1901):
マドリガル集 第9巻他 [マルコ・ロンギーニ(指揮)/デリティエ・ムジケ/]MONTEVERDI, C.: Madrigals, Book 9 (Il Nono Libro de Madrigali, 1651) / Scherzi musicali (1632) (Delitiæ Musicæ, Longhini)
発売日:2019年03月29日 NMLアルバム番号:8.555318
CD価格:1,900円(税込)
2001年から2006年にかけて録音されてきたロンギーニとデリティエ・ムジケによるモンテヴェルディのマドリガル集、その最後を飾る第9巻のリリースです。 1651年、モンテヴェルディの死後に出版された第9集は、彼のマドリガル中、最も有名な「西の風がもどり好天をもたらす」を含む、愛と戦いを主題にしたマドリガルが収録されていますが、モンテヴェルディ自身が編纂したものではありません。また「音楽のたわむれ」も同じく別の人(モンテヴェルディのファンであったバルトロメオ・マーニとされる)が編纂した曲集。こちらは単声による歌曲が中心で、楽しい通奏低音がついています。 今作でも冒頭にモンテヴェルディと親しかったマリーニ(モンテヴェルディが楽長を務めていたサン・マルコ寺院楽団でヴァイオリンを弾いていた人)のシンフォニアを置き、17世紀当時の雰囲気を伝えています。
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シュポア(1784-1859):
交響曲 第7番・第8番 [スロヴァキア国立コシツェ・フィル/ヴァルター]SPOHR, L.: Symphonies Nos. 7 and 8 (Slovak State Philharmonic, A. Walter)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:8.555527
CD価格:1,900円(税込)
若い頃は優れたヴァイオリニストとして活躍しながら、ゴーダの宮廷楽長に就任し、その後はアン・デア・ウィーン劇場の指揮者を経て、フランクフルト歌劇場の監督へと登りつめたルイ・シュポア。ベートーヴェンとも親しく、当時のヨーロッパの音楽界を席巻していた彼は、作品も数多く残しています。もちろんヴァイオリン作品が有名ですが、10曲ある交響曲(第10番は未完)も、当時の様式を遵守しながらも、いくつかの交響曲には標題をつけるなど、常に探究心を怠らない独創的な作品を生み出していたのでした。 このアルバムでは後期の2曲の交響曲を収録。第7番は彼が自然の美しさを楽しむためにスイスに旅行した際に着想した作品。地上と神を表すために、2組のオーケストラを用いて各々のパートで発生する「対立」を描くという革新的なことをしています。第8番は第4回目の英国訪問の際にロンドンのフィルハーモニー協会から委嘱された作品。古典派ではなく、完全にロマン派の作風で書かれた、ブラームスを予見させる大作です。
収録作曲家:
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シュポア(1784-1859):
交響曲 第4番他 [ブダペスト響/ヴァルター]SPOHR, L.: Symphony No. 4 / Overtures (Budapest Symphony, A. Walter)
発売日:2016年12月21日 NMLアルバム番号:8.555398
CD価格:1,900円(税込)
ベートーヴェンの親友でもあった作曲家ルイ・シュポア(1784-1859)。最近までは「学習者用のヴァイオリン協奏曲」の作曲家として重んじられることが多かったのですが、彼の交響曲は実はベートーヴェンの作品にも匹敵するほどの大作、力作です。古典的な形式を打破し、作品にタイトルを与えストーリー性を持たせるという試みは、ウェーバーを始めとした作曲家たちに受け継がれていきました。 この交響曲第4番は、後に彼の妻となるマリアンネ・プファイファーの兄で詩人カールの詩に基づいて書かれた作品です。「音の奉献(浄化とも訳される)」と題された作品は、もともとはカンタータとして想定されましたが、最終的にはテキストに密接に沿った4つの楽章に仕立て、それを交響曲として完成させました。第1楽章では「音の創造」が描かれ、第2楽章はセレナード、第3楽章は“勇気へのインスピレーション”としての行進曲、終楽章では死者の埋葬、安息が祈られます。2つの序曲はシュポアの歌劇作曲家としての才能がはっきりと示されています。
収録作曲家:
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シュポア(1784-1859):
交響曲 第3番&第6番 [スロヴァキア国立コシツェ・フィル/ヴァルター]SPOHR, L.: Symphonies Nos. 3 and 6 (Slovak State Philharmonic, Košice, A. Walter)
発売日:2016年10月28日 NMLアルバム番号:8.555533
CD価格:1,900円(税込)
モーツァルトやベートーヴェンの正統的な後継者として認識されていたドイツの作曲家シュポア(1784-1859)。もともとは優れたヴァイオリニス卜として活動を始めた彼、最初のうちは先輩たちから強い影響を受けた作品を書いていましたが、1828年に発表した第3番の交響曲では、自信に満ちた堂々たる作風を見ることができます。これは、その前に発表された何曲かのヴァイオリン協奏曲と、2つの交響曲の初演が成功したことが大きな要因でしょう。 以降、彼の作品には様々な創意工夫が見られ、1839年の交響曲第6番では、120年の音楽の歴史を振り返るという大胆な試みをしています。バロックの後期から、この交響曲が書かれた“時代”を4つに分け、それぞれの年代の作風で作られた楽章で構成されたこの交響曲、ベートーヴェンの時代におけるティンパニのチューニング問題なども含め、たくさんの興味深い事項も内包しています。時代の特徴を知り尽くした上で、若干の批判も込めて書き上げられた力作です。
収録作曲家:
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シュポア(1784-1859):
交響曲 第2番&第9番 [スロヴァキア・フィル/ヴァルター]SPOHR, L.: Symphonies Nos. 2 and 9, "Die Jahreszeiten" (Slovak State Philharmonic, A. Walter)
発売日:2016年08月26日 NMLアルバム番号:8.555540
CD価格:1,900円(税込)
1820年のロンドンで作曲、初演されたシュポア(1784-1859)の交響曲第2番は、熱狂的な賛辞を持ってロンドン市民に迎え入れられました。ハイドンの影響から脱した革新的な書法と、完璧なオーケストレーションで書かれたこの作品で「イングランドで最も成功した作曲家」として讃えられた彼は、以降指揮者、作曲家としてヨーロッパ全域で活躍することとなります。 それから30年、不慮の事故で怪我を負ったシュポアは、体調不良の中「第9」交響曲を書き上げます。この曲には、恐らく1824年に彼が指揮したシューマンの「春」の影響があると考えられていますが、シュポア自身は各楽章に詳細な説明を施してはいません。しかし曲の至るところから感じられる自然の息吹からは、シュポアの信念であった「生きる喜び」が感じられます。 ※日本語帯なし
収録作曲家:
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シュポア(1784-1859):
交響曲 第1番&第5番 [スロヴァキア・フィル/ウォルター]SPOHR, L.: Symphonies Nos. 1 and 5 (Slovak State Philharmonic, A. Walter)
発売日:2016年06月29日 NMLアルバム番号:8.555500
CD価格:1,900円(税込)
ドイツの作曲家、ヴァイオリニスト、指揮者ルイ・シュポア(1784-1859)。本来の名前はルートヴィヒでしたが、大人になってからフランス風の呼び名「ルイ」と名乗り、各地で演奏旅行を行いその名を広くとどろかせました。作曲家としては10曲の交響曲(最後の10番は未完)をはじめ、ヴァイオリン曲を60曲、他、多くの室内楽曲や独奏曲など150曲を越える作品を残し、こちらも当時高く評価されていました。シュポアは恐らくモーツァルトに倣って交響曲を書いたのですが、完成した作品は既にロマン派の作風を持っており、第7番の「『人生の世俗と神聖』」など工夫の凝らされた標題を持つ曲もいくつかあり、当時としては前衛的な作風を有していたと言えるでしょう。 そんなシュポアの交響曲、第1番はまだ古典派の形式に留まっていますが、第5番は作風も成熟しシューマンやメンデルスゾーンの作品にもひけを取らないほどに自由な楽想が満ちています。
収録作曲家:
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イベール(1890-1962):
レディング牢獄のバラード
3つのバレエ曲/妖精の郷
狂人の歌/エリザベス朝の組曲 [クブリカ/スロヴァキア・フィルハーモニー合唱団/スロヴァキア放送響/アドリアーノ]IBERT, J.: Ballade de la Geôle (La) / 3 Pièces de Ballet / Suite Élisabéthaine (Kubrická, Slovak Philharmonic Chorus, Slovak Radio Symphony, Adriano)
発売日:2015年09月23日 NMLアルバム番号:8.555568
CD価格:1,900円(税込)
軽妙洒脱な作風で知られるフランスの作曲家、ジャック・イベール(1890-1962)。このアルバムには、彼の様々な作風に彩られた音楽が並んでいます。彼の最初の交響作品である「レディング牢獄のバラード」は、原作のオスカー・ワイルドの苦悩と狂気が見事に描き出された暗い音楽です。聴衆は驚きを持ってこの作品を迎え入れたのです。 しかし、次の「3つのバレエ曲」では雰囲気が一変。カラフルな世界が広がります。印象派風の「妖精の郷」、戦争の恐怖を描いた「狂人の歌」、そしてシェイクスピアの「真夏の夜の夢」の付随音楽である「エリザベス朝の組曲」は新古典主義のスタイルに拠る作品で、ギボンズ、ブル、パーセル、ブロウの旋律を基に、女声合唱とソプラノ・ソロを用いた夢のような音楽が展開されます。ハープが大活躍するのは、彼の娘がすぐれたハープ奏者だったことも関係するのかもしれません。
収録作曲家:
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リャトシンスキー(1895-1968):
交響曲集 第1集
交響曲 第1番
交響的バラード「グラジーナ」 [ウクライナ国立響/クチャル]LYATOSHYNSKY, B.: Symphonies, Vol. 1 - No. 1 / Grazhyna (Ukrainian State Symphony, Kuchar)
発売日:2014年12月24日 NMLアルバム番号:8.555578
CD価格:1,900円(税込)
20世紀のウクライナにおける音楽界の基礎を作った作曲家ボリス・リャトシンスキー(1895-1968)。彼は牧師の家庭に生まれ、幼い頃からピアノとヴァイオリンに習熟し、10代の半ばで最初の作曲を行ったとされています。やがてキエフ音楽院でレインゴリト・グリエールに作曲を師事、グリエールの没後には遺作となった「ヴァイオリン協奏曲」Op.100の補筆を手がけたことで知られます。 もちろん彼の作品にも先人からの影響は感じられ、特に第1番の交響曲は1919年に完成されたものの、彼自身が少しずつ改訂を加え、様々な要素を取り込みながら進化してきた作品。もともとは第2楽章だけが独立した「叙情詩」でしたが、その後第1楽章が付け加えられ、第2楽章を改訂し、終楽章を加え、1923年にようやく完全版として初演されたというものです。 1955年に書かれた交響的バラード「グラジーナ」は彼の最も熟練した作品の一つであり、ポーランドの偉大な詩人アダム・ミツキェヴィチの没後100周年を記念して書かれたものです。リトアニアの神話に登場する女性騎士を主人公をしたミツキェヴィチの詩がスコアの冒頭に付され、戦いに身を投じ悲劇的な死を迎える彼女の姿を克明に音楽で描いていきます。カリンニコフをはじめ、ロシア、東欧系の作品に強いクチャルの素晴らしい指揮による演奏です。
収録作曲家:
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リャトシンスキー(1895-1968):
交響曲集 第2集
交響曲 第2番・第3番 [ウクライナ国立響/クチャル]LYATOSHYNSKY, B.: Symphonies, Vol. 2 - Nos. 2 and 3 (Ukrainian State Symphony, Kuchar)
発売日:2014年12月24日 NMLアルバム番号:8.555579
CD価格:1,900円(税込)
「ウクライナ音楽の父」ボリス・リャトシンスキー(1895-1968)の交響曲第2集です。1935年から1936年に書かれた交響曲第2番は、当時の時代の乱れを反映した暗く重い音楽。第1番ではリヒャルト・シュトラウスやチャイコフスキーを思わせる幾分のどかな表情を持っていた彼の作品も、この時期のウクライナの政治的不安定と抑圧を反映して、ここまで不穏なものとなってしまったのです。神経質さと粗暴さを孕むこの交響曲は、至るところに「音の爆発」があり、第2楽章では幾分神秘的な要素を見せますが、やはり不吉な音で中断を余儀なくされてしまいます。第3楽章も混乱する音が交錯し、果てしない不安を齎すものと場っています。交響曲第3番は彼の作品の中では最も知られるもので、初演時には大きなセンセーションを巻き起こしたと言われています。当初は「戦争を打ち負かし平和になる」と終楽章に碑文が付されていましたが、ソ連の検閲によりこれを削除、1954年に改訂を施されることとなります。最後は勝利で終わるかと思いきや、すっきりと終わらないところが面白いです。爆演ファンにはたまらない1枚でしょう。
収録作曲家:
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リャトシンスキー(1895-1968):
交響曲集 第3集
交響曲 第4番・第5番「スラビャンスカヤ」 [ウクライナ国立響/クチャル]LYATOSHYNSKY, B.: Symphonies, Vol. 3 - Nos. 4 and 5 (Ukrainian State Symphony, Kuchar)
発売日:2014年12月24日 NMLアルバム番号:8.555580
CD価格:1,900円(税込)
リャトシンスキー(1895-1968)の交響曲集第3集、ここには彼の第4番と第5番が収録されています。1963年に完成した第4番は、ネイサン・ラクリンの指揮により、当時のレニングラード(サンクトペテルスブルク)フィルハーモニー管弦楽団によって初演されました。この作品は当時の音楽の隆盛からは完全に外れたところにあり(リヒャルト・シュトラウスが最後まで調性を捨てなかったように)、あからさまな調性を持ち、またウクライナの民俗音楽も取り込んでいたのです。無論評論家たちは、この作品を「ウクライナ音楽の発展」に寄与しないと評しましたが、様々な音楽が入り混じっている現代にこの作品を聴いてみると、全く問題なく、このある意味「わかりやすさ」が却って人気を獲得するのではないかと感じます。 そして、1950年代初頭からスラブ音楽に興味を持っていたリャトシンスキー、彼自身の音楽性の解放は交響曲第5番第1楽章の高らかな金管の咆哮で明らかになったのかもしれません。副題に「スラビャンスカヤ(スラヴの意味)」を持つこの交響曲には、やはり騎士道の物語の精神が流れています。
収録作曲家:
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スタンコヴィチ(1942-):
交響曲 第1番・第2番「英雄的」・第4番 [ウクライナ国立響/クチャル]STANKOVYCH, Y.: Symphonies Nos. 1, 2 and 4 (Ukraine National Symphony, Kuchar)
発売日:2014年12月24日 NMLアルバム番号:8.555741
CD価格:1,900円(税込)
ウクライナ生まれのイーヴェン・スタンコヴィチ(1942-)は、この国の最も重要な現代作曲家として多くの賛辞を得ています。彼はキエフ音楽院でボリス・リャトシンスキーとミロスワフ・スコリクから作曲を学び、12曲の交響曲、5つのバレエ、協奏曲、室内楽曲、そして映画音楽を多数作曲し、1998年からはキエフ音楽院の作曲家の教授を務め、後進の指導にあたっています。 彼の作品からは、わかりやすい「ソ連への忠誠心」というものは感じられず、それ故に演奏されることもほとんどなく、このアルバムに収録された3つの作品もすっかり忘れ去られてしまっています。この3つの作品のうち、1973年に書かれたシンフォニア・ラルガはシュニトケへの伏線であり、自由な音が乱舞しています。1975年の交響曲第2番「英雄的」は、拡大されたパーカッション・パートを持つ大規模な作品。チェレスタはピアノ、ハープなども使われ悲痛な面持ちを感じさせますが、根底に流れるのは勝利を願う強い意志でしょう。1977年の第7番「シンフォニア・リリカ」はまた静かな世界を感じさせるスクリャービンを思わせるような「新ロマン主義」に属する音楽です。すっかりお馴染みとなったクチャルの説得力溢れる演奏です。
収録作曲家:
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ルビンシテイン(1829-1894):
交響曲 第6番 イ短調
フモレスケ「ドン・キホーテ」 [フィルハーモニア・フンガリカ/ヴァルガ/スロヴァキア・フィル/ハラーシュ]RUBINSTEIN, A.: Symphony No. 6 / Don Quixote (Philharmonia Hungarica, G. Varga, Slovak Philharmonic, Halász)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2014年01月22日 NMLアルバム番号:8.555394
CD価格:1,900円(税込)
第1楽章の冒頭を聴いた瞬間は「この曲は難しい?」と思うかもしれませんが、序奏部が終わった途端炸裂するのは紛れもないロシアのリズム。これは1886年に作曲されたルビンシテイン(1829-1894)最後の交響曲です。溌剌とした第1主題の次に来るのは抒情的な第2主題。チャイコフスキーよりは、ブラームスやシューマンを思い起こさせる重厚なハーモニーに彩られた力強い楽章、次の第2楽章は控え目に咲く花を思わせる優美な音楽。快活な中間部も聴き映えのするものです。第3楽章は明るくさっぱりとした茶目っ気たっぷりの音楽。そしてどっしりとした最終楽章にもロシアの風味が満載です。 「ドン・キホーテ」は1870年の作品。数多くの作曲家たちがモティーフとした破天荒な騎士の物語を、ルビンシテインは丁寧に音で追って行きます。広く聴かれることを願いたい「隠れた名作」です。
収録作曲家:
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ロドリーゴ(1901-1999):
〈管弦楽曲全集 第10集〉 [アストゥーリアス響/ヴァルデス]RODRIGO: Songs and Madrigals (Complete Orchestral Works, Vol. 10)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2008年02月06日 NMLアルバム番号:8.555845
CD価格:1,900円(税込)
知らずにいたのが悔やまれるほどの名曲、哀愁と誇り高さを併せ持つスペイン歌曲の隠れた傑作はるか彼方の世界へ聴き手の感情を連れていくのがロドリーゴの音楽。この歌とマドリガルの曲集もその例にもれません。一抹の哀愁を帯びつつも伸びやかで美しいソプラノ、そして切なくなるほどに憂いを含んだ管弦楽。16世紀のスペインの栄光と現代的なセンスがマッチした名曲揃いです。美貌ソプラノ、ロヘンディオの甘い歌声で。
収録作曲家:
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ルトスワフスキ(1913-1994):
20のポーランド語クリスマスキャロル
ラクリモサ/5つの歌 [パシェチニク/ポーランド放送合唱団&交響楽団/ヴィト]LUTOSLAWSKI: 20 Polish Christmas Carols / Lacrimosa / 5 Songs
発売日:2005年12月01日 NMLアルバム番号:8.555994
CD価格:1,900円(税込)
20世紀現代音楽の巨匠の意外な一面現代音楽の巨匠・ルトスワフスキというイメージは強いので、盤をかけるなり、そのあまりに素朴で協和的な響きに、製造不良品ではないか!とすら思われる方もいらっしゃるかもしれません。もちろん元々、題名どおりポーランドのキャロルが素材になっているので、この素朴さは当然なのですが、よく耳を澄まして楽曲を聴き進めていくうちに、やはりそこはルトスワフスキ、和声やオーケストレーションなど、細かい仕掛けによるアレンジの妙が随所にちりばめられていることに気付かされる、ユニークな作品となっています。一方「5つの歌」は、期待通り?激しくクラスターや不協和音が飛び交う、前衛的な作品です。
収録作曲家:
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ジュリアーニ(1781-1829):
ギター音楽作品集 第2集 [タマヨ]GIULIANI: Guitar Music, Vol.2
■器楽曲(ギター)
発売日:2005年09月01日 NMLアルバム番号:8.555850
CD価格:1,900円(税込)
19世紀前半の音楽風景を再現する楽しいギター曲ナポリ出身でウィーンでギタリストとして活躍したジュリアーニの作品集。当盤には3つの「ポプリ」、要するに音楽のメドレー集を収録しました。出版社が当時のアマチュア音楽愛好家に楽譜を買ってもらうことを意図したものですが、モーツァルトの超有名アリアも登場したり、まさに当時の名曲メドレーに仕上がっており、今日の私たちも同じように楽しめます。また「英雄的大ソナタ」とは、どうしても同時代のベートーヴェンを連想させる大層なネーミングで、音楽に英雄らしさはありませんが、淀みなく流れる美しい音楽は、ジュリアーニの人並みはずれた音楽性を反映するものです。ジュリアーニに特別の愛着を寄せるキューバ出身のギタリストの演奏で。
収録作曲家:
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レゴンディ(1822-1872):
アリアと変奏 第1番・第2番
夢 Op.19/練習曲 第4番(b)
メルツ(1806-1856):
ポロネーズ第1-7番/ロンディーノ [ガレン]REGONDI: Airs Varies / Reverie, Op. 19 / MERTZ: Bardenklange, Op. 13
■器楽曲(ギター)
発売日:2005年07月01日 NMLアルバム番号:8.555285
CD価格:1,900円(税込)
ショパンのピアノ曲に影響を受けた2人の天才ギタリストレゴンディとメルツは共に、19世紀を代表するギタリスト兼作曲家であり、ショパン、メンデルスゾーン、シューマンなどロマン派作曲家のピアノ曲の影響を受けたことや、寿命が50年と短命だったこと(不思議!)などの共通点もあります。音楽も2人ともロマン派の申し子と言えるものです。レゴンディ作品の旋律美は一聴で耳に残ります。2の中間部での、タレルガの名曲「アルハンブラの宮殿」を想起させるトレモロ技法も注目されます。メルツのポロネーズは、ギターひとつで立派にポロネーズとして楽しめます。10の寂寥感など、ギターソロなればこそでしょう。レゴンディは 8.554191 、メルツは 8.554556 を併せてお聴きください。
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バルトーク(1881-1945):
ピアノ作品全集 第4集
子供のために BB 53, Sz.42 (1943年改訂版) [ヤンドー]BARTOK, B.: Piano Music, Vol. 4 (Jando) - For Children
■器楽曲(ピアノ) ■キッズ
発売日:2005年07月01日 NMLアルバム番号:8.555998
CD価格:1,900円(税込)
これほどまでにすぐれた作曲家=ピアニストであり、かつ、本当の初心者に(も)向けたピアノ曲を本気で量産したのは、バルトークをおいて他にはいないのではないでしょうか。教育用の目的でも一切妥協がなく、因習的な内容を排し、小さな子供でも、自分自身が切り開いてきた新しい音楽語法に、技巧、音楽的内容の両面で、自然に親しんでいけるように配慮されています。実際、ある限られた範囲ではあっても、バルトークのエッセンスが凝縮されている作品、といってよいでしょう。そしてお聴きになってお分かりいただけるように、優れたピアニストの手にかかると、演奏会用の作品としてすら通用してしまうのです!
収録作曲家:
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ヴァイス(1686-1750):
リュートのためのソナタ集 第6集
第7番・第23番・第45番 [バルト]WEISS, S.L.: Lute Sonatas, Vol.6 (Barto) - Nos. 7, 23, 45
■器楽曲(リュート)
発売日:2005年06月01日 NMLアルバム番号:8.555722
CD価格:1,900円(税込)
ヴァイスの最大規模のソナタ「第45番」を収録当盤に収録の3曲は、それぞれヴァイスの作曲活動の初期・中期・後期に書かれたものです。晩年作の「第45番」は、恐らくは音楽史上最大規模のクラントを含むなど、30分を超える規模から、ヴァイスの全作品中でも特に注目していただきたいものです。スカルラッティやコレルリらのイタリア風の作曲スタイルにより、内容的にもヴァイスの最上の成果物と言える傑作です。「第7番」は最初期の作品の一つで、全体をメランコリックな雰囲気が支配します。終曲を「サルタレッラ」で締め括る中期の第23番はカンタービレの質において際立っており、音楽の美しさにじっくりと耳を傾けるに相応しい作品です。
収録作曲家:
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ヴィヴァルディ(1678-1741):
ファゴット協奏曲全集 第2集 [ベンコーチ/ニコラウス・エステルハージ・シンフォニア/ドラホシュ]VIVALDI, A.: Bassoon Concertos (Complete), Vol. 2
■協奏曲
発売日:2005年04月01日 NMLアルバム番号:8.555938
CD価格:1,900円(税込)
ファゴット協奏曲の名曲「夜」を収録全37曲のファゴット協奏曲全集の第2集には、ヴィヴァルディの多すぎる協奏曲の中でも特に優れた作品の一つ「夜」を収録しました。ゴースト、眠り、夜明けを描くプログラム性でも人気ですが、なぜ「夜」なのかイマイチわからない、それでも良い物は良いと言える名曲です。ファゴットならば快速の楽章が聴き物かと思いきや、全6曲とも、中間のゆったりした楽章がいいのです。第2楽章だけを集めて連続して聴くと、子守歌のようで、心が落ち着きます、ほんとに。これも、ハンガリーの名手たちによる名演があってこそです。
収録作曲家:
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オンド・マルトノのための音楽集 [ブロシュ]
Music for Ondes Martenot
■交響曲/管弦楽曲 ■室内楽 ■器楽曲
発売日:2004年10月01日 NMLアルバム番号:8.555779
CD-R価格:1,900円(税込)
これぞ天上の音色? 多彩な表現力をもった電子楽器の世界メシアンのトゥーランガリラ交響曲で使用されたことで有名な、電子楽器「オンド・マルトノ」のために作曲された作品を集めた、貴重な企画です(共演の編成の多彩さ、楽曲のスタイルの多様性も広範)。オンド・マルトノのユニークさは、その不思議な音色だけでなく、ポルタメントやヴィヴラートといった連続的な音高の変化や、自在な強弱のコントロールが可能という特色にあります。いわば通常のアコースティック楽器と同様な微妙でアナログな表現力を持っており、当盤の聴き所は、その表現力を活かした作品・演奏の面白さということになると思います。この個性派楽器に関心のある方は必携です!
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ハープ独奏のための音楽 [ハイネン]
MUSIC FOR SOLO HARP
■器楽曲(ハープ)
発売日:2004年09月01日 NMLアルバム番号:8.555791
CD価格:1,900円(税込)
ハープ曲は譜面の上では、ピアノ曲とおおよその互換性を持つ場合も多く、実際ピアノ曲にはハープ的なイメージをそのまま持ち込んだ楽曲が存在します。そういったピアノ曲を実際にハープで演奏してしまったのが、ショパンの「エオリアン・ハープ」やリストの「溜め息」です。原曲とは違った典雅な雰囲気が、これらの曲に新たな魅力を付け加えます。もちろん本来のハープ曲も負けていません。例えば大ヴァイオリニストであったシュポアが、ハーピストの妻のために作曲した「幻想曲」をお聴き下さい。聴けば聴くほどハープならではの余韻が味わい深く、その美しさにノックアウトです。
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ウォルトン(1902-1983):
オラトリオ「ベルシャザルの饗宴」
戴冠式行進曲「王冠」/宝玉と王の杖 [イングリッシュ・ノーザン・フィルハーモニア/ダニエル]WALTON: Belshazzar's Feast / Crown Imperial
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2004年07月01日 NMLアルバム番号:8.555869
CD価格:1,900円(税込)
英国合唱音楽に「ベルシャザル」あり!!これほど壮麗な合唱付き管弦楽曲は他に見当たりません。20世紀音楽としては珍しくカラヤンが賞賛したことでも有名な「ベルシャザルの饗宴」は旧約聖書に題材を求めたオラトリオで、冒頭からフィナーレまで合唱が大活躍、オルガンも加わり、豪華絢爛な音絵巻を繰り広げます。4が特に聴き物。CDで楽しむなら当盤のように合唱団が優秀で、かつ録音状態が良い物に限ります。日本の吹奏楽団にも大好評の2つの行進曲(10など涙が出るほどかっこいい)と併せ、聴いて元気が出る音楽をお届けします。これで貴方の脳裏にウォルトンという名前の作曲家が刻み込まれることでしょう。
収録作曲家:
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キューバのギター音楽集 [タマヨ]
Guitar Music from Cuba
■器楽曲(ギター)
発売日:2004年05月01日 NMLアルバム番号:8.555887
CD価格:1,900円(税込)
ブローウェルだけじゃない! キューバ音楽の底力キューバが生んだ作曲家と言えば、まずはブローウェルに指を折らなくてはなりません。60年代以降、ペンデレツキやブゾッティらの前衛音楽にも影響を受け、自国音楽と融合させて独自の作曲技法を身につけた彼のギター音楽は、今や世界中のギタリストたちが愛奏。当盤で聴ける3曲にも、大作曲家の音楽ならではのオーラが漂います。ブローウェルのような人物を育んだキューバは、スペインによる植民地支配、北米文化、アフリカのリズム、ジャズ、民謡などといった、様々な歴史的・文化的背景を持っています。ギターという楽器こそ、キューバならではの芸術を表現するのに最適であることを証明する一枚です。
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アルゼンチンのタンゴ [ビジャダンゴス]
Tango Argentino
■器楽曲(ギター)
発売日:2004年03月01日 NMLアルバム番号:8.555721
CD価格:1,900円(税込)
ギター一本だけで紡ぐタンゴがこんなにいいなんて!ブエノス・アイレス生まれで来日経験もあるビリャダンゴスという理想的な演奏家を得て、アルゼンチンのタンゴが真の輝きを見せる、これは感度の高い貴方に特にお薦めします! あまりのカッコ良さにホレボレ、時に切なくノスタルジックで、飽きさせません。大人気の「リベルタンゴ」や名曲「アディオス・ノニーノ」も含め、ピアソラも6曲が収録されていますが、彼以外の名前を知らないタンゴ初心者でも大丈夫。20世紀後半生まれの作曲家までの幅広い世代に受け継がれているタンゴには、良い曲がこんなにあることに、そしてギターという楽器の可能性に、あらためて驚嘆させられます。
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フランス・フルート名曲集 [ワーテルロー室内管/グローウェルス/ワーテルロー]
French Flute Favourites
■器楽曲(フルート)
発売日:2004年03月01日 NMLアルバム番号:8.555954
CD価格:1,900円(税込)
19世紀フランスだけにしかないセンスに思わずうっとり主に19世紀後半に花開いた、フランスのフルート音楽の精華を堪能していただきます。もちろん、お約束の「ヴェニスの謝肉祭」もあります!さらにお薦めするのがグノーの「小交響曲」。これはフルートと管楽八重奏のための作品で、管楽合奏曲として第一級の名作なのです。4つの楽章いずれも良いのですが、特に後半2楽章の悦楽は他では求めがたいもの。プーランクを思わせるウィットに富んでいます。また、この時代のフルート文化の隆盛を物語るのは2本のフルートが必要な曲でしょう。他の楽器では真似できない音楽美がここにあります。
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ハチャトゥリアン(1903-1978):
ヴァイオリン協奏曲
協奏的狂想曲 [マーティン/ウクライナ国立響/クチャル]KHACHATURIAN, A.I.: Violin Concerto / Concerto-Rhapsody
■協奏曲
発売日:2004年02月01日 NMLアルバム番号:8.555919
CD価格:1,900円(税込)
アルメニアの心を伝える熱血ヴァイオリン!優れた作曲家と器楽奏者の出会いは、しばし演奏効果に富んだ名曲の誕生につながりますが、超弩級の奏者を多数抱えたソヴィエトにおいて、ハチャトゥリアンは最もその恩恵を受けた作曲家の一人といえましょう。ヴァイオリンの分野では、オイストラフとコーガンという二巨頭のために、それぞれ協奏曲とコンチェルト・ラプソディが作曲され、まさに「名人のための」作品となっています。もちろんベースとなっているのは、ハチャトリアンに流れる熱きアルメニアの血潮で、ノリのいいリズムによる弾けるような生命力や、独特のメランコリックなムードは、たまらない魅力といえましょう。
収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
ピアノ・ソナタ第1番/24の前奏曲 [シチェルバコフ]SHOSTAKOVICH: Piano Sonata No. 1 / 24 Preludes, Op. 34
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2003年11月01日 NMLアルバム番号:8.555781
CD価格:1,900円(税込)
ショスタコ流ピアニズムの小宇宙ショスタコーヴィチは、その根暗なイメージにもかかわらず?第1回ショパン・コンクール入賞という華々しい経歴を持ちますが、有名なショパンの同名作と調性の配列まで同じくする彼の24の前奏曲は、やっぱりショスタコ流、豊穣なピアニズムよりも、むしろ音数をできる限り節約したかのような印象すらあります。しかしながらその曲想の多彩さと対比の見事さは、ショパンのそれに決して引けを取らぬ完成度と面白さといってよいでしょう。また若きショスタコーヴィチの野心が横溢するハイテンションなピアノ・ソナタ第1番や、小粒でもピリリと魅力的な「格言集」も大変に興味深い作品です。
収録作曲家:
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モンテヴェルディ(1567-1643):
マドリガーレ集 第2巻 [デリティエ・ムジケ/ロンギーニ]MONTEVERDI, C.: Madrigals, Book 2 (Il Secondo Libro de' Madrigali, 1590) (Delitiae Musicae, Longhini)
発売日:2003年10月01日 NMLアルバム番号:8.555308
CD価格:1,900円(税込)
男性だけの声で歌うモンテヴェルディが新しいバッハ以前の作曲家で一番に覚えたい天才モンテヴェルディ。僅か22歳で出版した「マドリガーレ集第2巻」こそ、イタリア語と音楽との融合の見事さで、その天才ぶりを強烈にアピールした、画期的な作品集です。当盤の特徴は演奏の独自性。どちらかと言えば女性を加えた混声アンサンブルで歌われることが多いモンテヴェルディを、カウンターテノールも含め男性歌手だけで演奏。決して音色が単調になることなく、ドラマティックな歌唱を実現しています。曲によっては楽器で低音を増強。曲順が通常と少し違いますが、これは初出版時のものを採用するという、指揮者ロンギーニのこだわり。新しいモンテヴェルディ像を提示します。
収録作曲家:
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トゥルネーのミサ(14世紀初頭フランス、作者不詳)
ルカ受難曲(15世紀初頭イングランド、作者不詳) [トーヌス・ペレグリヌス/ピッツ]Mass of Tournai / St. Luke Passion
■合唱曲 ■宗教曲
発売日:2003年07月01日 NMLアルバム番号:8.555861
CD価格:1,900円(税込)
世界最古のミサと受難曲の驚愕の音世界が異次元に誘うここに収録された2曲は、ミサ通常文を通して作曲したミサ曲として、またキリストの受難をテーマにした受難曲として、共に世界最古のものの一つとされるものです。時に耳に刺激的に響く、この時代独特の和声感覚や、無伴奏で人間の声だけで演奏される、不思議な静けさをたたえた音空間は、現代人には衝撃的なほど新鮮に感じられます。バロック音楽以降のミサ曲や受難曲を聴きなれている方には、音楽史の発展を知るための必須素材になることでしょう。トヌス・ペレグリヌスによる演奏が、これまた絶品。音楽史入門に、この上ないお薦め盤です。
収録作曲家:
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松平頼則(1907-2001):
ピアノとオーケストラのための主題と変奏他 [野平一郎/大阪センチュリー響/高関健]MATSUDAIRA: Bugaku Dance Suite / Theme and Variations for Piano and Orchestra
■現代音楽
発売日:2003年07月01日 NMLアルバム番号:8.555882
CD
通常価格:1,900円→ 特価!:590円(税込)帝王カラヤンを魅了した徳川将軍の末裔「松平」華麗な平安絵巻を繰り広げた「藤原」と水戸徳川家「松平」の血をうけた松平は、西洋音楽と日本固有の音楽との合体に雅楽を用いました。名曲「越天楽」をテーマとする『主題と変奏』は、あのカラヤンが指揮した唯一の日本人作品。優雅なハーモニーとブキウギまで使っての溌剌としたリズムはプーランク顔負けです。他の収録曲は一転して雅楽と前衛音楽の錬金術的出会い。その懐かしくも斬新、他に類例ない不思議な響きは、メシアン、武満、ブーレーズらに影響を与えました。古代のみやびと現代の刺激が出会う「マツダイラ雅楽」を高関・大阪センチュリーの定評ある演奏で。片山杜秀氏による充実した解説つき。
収録作曲家:
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期待の新進演奏家リサイタル・シリーズ
アンティ・シーララ(ピアノ)
シューベルト(1797-1828):
ピアノ編曲集 [シーララ]Piano Recital: Antti Siirala
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2003年07月01日 NMLアルバム番号:8.555997
CD価格:1,900円(税込)
シューベルト・トランスクリプションの集大成リスト以降、ピアノ編曲という分野では、原曲の単なる代用物を超えた、独自の内容を持つ作品が数多く誕生することとなりました。そういった楽曲の内の最高級の作品達では、名人芸は演奏者の技巧の誇示という以上に、オリジナルな音楽表現の手段であり、そこには作曲者・編曲者・そして演奏者の三者のファンタジーがせめぎ合う、独自の音楽世界が広がっています。例えばゴドフスキーの「パッサカリア」! あの未完成交響曲冒頭の低弦のメロディーを元に、44の変奏とカデンツァ、主題の拡大・反行、それらを含むストレッタを伴うフーガが展開され、聴くものを超絶技巧の形而上学へと誘います。
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ベリオー(1802-1870):
ヴァイオリン協奏曲 第1番・第8番・第9番 [西崎崇子/ブリュッセル放送管/ヴァルター]BERIOT, C.A. de: Violin Concertos Nos. 1, 8 and 9
■協奏曲
発売日:2003年06月01日 NMLアルバム番号:8.555104
CD価格:1,900円(税込)
ポスト・パガニーニの歌心溢れる名人芸ベリオのヴァイオリン協奏曲は、豊かな旋律美と感傷趣味、そして名人芸に支えられた典型的19世紀ヴィルトゥオーゾ型であったがゆえに、20世紀になって忘却されてしまいましたが、その価値が見直されてしかるべき存在です。オペラティックな歌心で満たされ、その点においてもパガニーニの後継者ともいえるでしょう。打楽器炸裂でやたら威勢のいい、ユニークなオーケストラ導入部を持つ「軍隊」は、スタッカートの多用や左手のピチカートの導入など、技巧面でもパガニーニの影響が顕著で、若きベリオの野心を感じさせます。またイ短調の第9番は期待通り感傷味たっぷりで、こちらもロマン派好きを泣かせてくれます。
収録作曲家:
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ムソルグスキー(1839-1881):
組曲「展覧会の絵」(ラヴェル編)
交響詩「はげ山の一夜」他 [ウクライナ国立響/クチャル]MUSSORGSKY: Pictures at an Exhibition
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2003年05月01日 NMLアルバム番号:8.555924
CD価格:1,900円(税込)
本盤の大きな特徴は、有名な「はげ山の一夜」を、通常演奏されるR.コルサコフによる編曲版と、ムソルグスキー自身によるオリジナル(「はげ山のヨハネ祭の夜」)とで、聴き比べができることです。前者の華麗さは余りによく知られていますが、後者も大胆な打楽器の用法など、おどろおどろしさではむしろ上を行く痛快作で、骨太なロシア風味とインスピレーションの塊ともいうべきムソルグスキーの面目躍如といった感があります。名曲中の名曲・ラヴェル編曲による「展覧会の絵」等とあわせ、(あのカリンニコフでお馴染みの!) クチャルとウクライナ国立響のコンビによる、抒情風味満点の演奏でお楽しみください。
収録作曲家:
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ロドリーゴ(1901-1999):
〈管弦楽作品全集 第6集〉 [カスティーヤ・イ・レオン響/ダルマン]RODRIGO: Per la flor del lliri blau / A la busca del mas alla (Complete Orchestral Works, Vol. 6)
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2003年05月01日 NMLアルバム番号:8.555962
CD価格:1,900円(税込)
こんな曲もあるんです! 強烈な個性派が揃い踏みロドリーゴのオーケストラのための舞曲が大集合した一枚ですが、よい意味での田舎臭さを強烈に発散させるオーケストレーションの個性的なこと個性的なこと! カスタネットの超絶技巧をフィーチャーした「2つのスペイン舞曲」、センチメンタルで泣かせるメロディーを朗々と歌い上げる「青いゆりのために」など、精妙さよりも素朴な力強さが前面に出た響きからは、スペインの土の香りすら漂ってきそうです。ヒューストン交響楽団のために書かれ、NASAに捧げられている「遥かなるかなたを訪ねて」はちょっと異色で、いつものロドリーゴ調とSFチックな感覚がミックスされた、不思議な味わいです。
収録作曲家:
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バリオス(1885-1944):
ギター作品集 第2集 [フォールホルスト]BARRIOS MANGORE: Guitar Music, Vol.2
■器楽曲(ギター)
発売日:2003年04月01日 NMLアルバム番号:8.555718
CD価格:1,900円(税込)
静かな抒情てんこ盛り、子守歌系ギター音楽死後30年以上埋もれていたにもかかわらず、今日では世界中のギタリストが好む対象となった、パラグアイ出身のバリオスの業績を味わい尽くすシリーズの第2集です。バリオス作品中で最も有名な「大聖堂」が聴けます!更に5「愛の告白」や、人生をギターに捧げた作曲家の総決算と言える14「タルレガの主題による変奏曲」などの有名曲も収録。全編に共通するのは、優しい曲想、殆ど子守歌のような静かな語り口。心静かにギターの音色に耳を傾けたいという方にお薦めします。来日経験もあり、バリオスを大いに得意とするオランダのギタリストの演奏でお届けします。
収録作曲家:
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ラウタヴァーラ(1928-):
交響曲 第7番「光の天使」
天使と訪れ [ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団/コイヴラ]RAUTAVAARA: Symphony No. 7 / Angels and Visitations
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2003年04月01日 NMLアルバム番号:8.555814
CD価格:1,900円(税込)
これぞ21世紀型癒し系交響曲北欧の土俗的要素と宗教性を全く独自のブレンドで配合したラウタヴァーラの音楽は、20世紀末あたりから急速に評価を高めています。不協和音程の激烈さと、協和音程の美しさの双方を活かした作風が特徴的ですが、特に後者が前面に押し出されているような部分では、神々しい雰囲気すら漂ってきます。必ずしも特定の場面を描写した音楽ではありませんが、付けられた表題は、まさに曲の内容に相応しいものといってよいでしょう。オーケストレーションの巧みさも真に卓越していて、例えば最初のトラックの開始部分、弦楽器の歌とグロッケンやヴィブラフォン、ハープとの絡みなど、ゾクゾクするほどの美しさです。
収録作曲家:
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ロドリーゴ(1901-1999):
〈管弦楽作品全集 第5集〉 [アストゥーリアス響/バルデス]RODRIGO: Concierto Madrigal / Concierto para una Fiesta (Complete Orchestral Works, Vol. 5)
■器楽曲(ギター)
発売日:2003年04月01日 NMLアルバム番号:8.555842
CD価格:1,900円(税込)
まだまだあるぞ、ロドリーゴのギター協奏曲ロドリーゴといえばなんといってもギター! 彼のギター協奏曲といえば、なんといってもあの「アランフェス協奏曲」が有名ですが、その他にも素晴らしいギター協奏曲は盛り沢山! 「ある宴のための協奏曲」は、名ギター奏者ペペ・ロメロをして、最も演奏至難な作品といわせしめただけあり独奏パートの華々しさは聴き応えたっぷり、一方の「マドリガル協奏曲」には、もちろん二重奏ならではの絡み合いの楽しさが盛り込まれています。そして両曲に共通するのが漂うスペイン情緒の美しさ。例えば11の「アリエータ」、たっぷりと歌うストリングスと、ギターの装飾的音型の合わせ技は感涙モノです。
収録作曲家:
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ロドリーゴ(1901-1999):
〈管弦楽作品全集 第3集〉
チェロとオーケストラのためのギャラント風協奏曲
ヴァイオリンとオーケストラのための夏の協奏曲他 [カスティーヤ・イ・レオン響/ダルマン]RODRIGO: Concierto in Modo Galante / Concierto de Estio (Complete Orchestral Works, Vol. 3)
■交響曲/管弦楽曲 ■協奏曲
発売日:2003年02月01日 NMLアルバム番号:8.555840
CD価格:1,900円(税込)
アランフェスだけじゃない、名作ぞろいの弦楽協奏曲集ロドリーゴの協奏的作品といえば、ギターのための「アランフェス協奏曲」が突出した知名度を誇りますが、当盤に収録された2曲ずつのヴァイオリンとチェロのための作品も、勝るとも劣らない素晴らしい出来映えです。1~9までの大曲では、ロドリーゴ独特のスペインの民俗風味とリリシズムが貫かれると同時に、独奏楽器には至難な技巧が要求され(例えば8に登場する大規模なカデンツァなど)、特に弦楽器ファンには堪えられない魅力を持っているといえましょう。そしてトドメを刺すのが、最終トラック10の「カンショネッタ」です! 一転して単純なメロディーを歌うだけの簡素なつくりですが、その純な美しさはナミダモノの感動をお約束します!!
収録作曲家:
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トゥリーナ(1882-1949):
セビーリャ交響曲
交響詩「幻想舞曲集」 [カスティーヤ・イ・レオン響/ダルマン]TURINA: Sinfonia sevillana / Danzas fantasticas / Ritmos
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2003年02月01日 NMLアルバム番号:8.555955
CD-R価格:1,900円(税込)
フランス近代音楽の華麗さでスペインの情熱を発露スペインに生まれ、パリでダンディに作曲を師事し、フランス近代音楽の影響を強く受けたトゥリーナ。ピアノやギターのための作品のイメージが強い彼の、色彩的な管弦楽曲をまとめて聴ける滅多にないアルバムをナクソス価格でお届けします。「幻想舞曲集」は物憂げな中間楽章を挟んで激しい踊りが繰りひろげられ、特に有名なのも頷けます。規模の割りにそれほど演奏機会の無い「セビーリャ交響曲」も、実は手応え十分の傑作であることがわかります。マドリード生まれの指揮者とスペインのオーケストラという、オール・スペイン・キャストによる本場物の演奏です。
収録作曲家:
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プロコフィエフ(1891-1953):
ピアノ・ソナタ 第5番・6番・9番 [グレムザー]PROKOFIEV: Piano Sonatas Nos. 5, 6 and 9
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2003年01月01日 NMLアルバム番号:8.555030
CD価格:1,900円(税込)
激烈なる戦争ソナタの大迫力当盤に収録されている3曲のソナタは、平明さ激烈さという、プロコフィエフの音楽が持つ2つの面を、それぞれ代表する作品といってよいかもしれません。前者に属するのが第5番と第9番で、両者ともに過剰な音の多さが避けられる一方、単純でリリカルな美しさが際立っています。そして「戦争ソナタ」三部作の一翼を担う第6番は、もちろん後者を代表する1曲で、アグレッシブな曲想と超絶技巧の交錯が、凄まじい演奏効果をもたらしており、第7番とともに、最も多くの演奏機会に恵まれています。テクニシャン・グレムザーも、特に楽曲の終結部など、迫真の追い込みをかけています。
収録作曲家:
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フィンジ(1901-1956):
見よ 満ち足りた 最後の犠牲を
マニフィカト/パートソング集 Op.17 [ケンブリッジ・セント・ジョンズカレッジ聖歌隊/ロビンソン]FINZI: Lo, the Full, Final Sacrifice / Magnificat / Unaccompanied Partsongs, Op. 17
■器楽曲(オルガン) ■宗教曲
発売日:2003年01月01日 NMLアルバム番号:8.555792
CD価格:1,900円(税込)
英国近代音楽愛好家なら見逃せない、荘厳で抒情的な合唱英国近代音楽が好きになると、気になってたまらなくなるのがフィンジの音楽です。やはり独特の抒情味がウリで、協奏曲などに目を付ける愛好家は多くいらっしゃいますが、ここは是非合唱というジャンルにも目を向けていただきたい!当盤はオルガンが付く宗教音楽と、無伴奏世俗音楽の傑作「7つのパートソング集」を収録しています。宗教音楽の荘厳さは出色で、特に2と14の終わり近くの「アーメン」にはゾクゾクきます。パートソングは仲間と楽しく歌うコンセプト、親しみやすい抒情はフィンジならではの魅力です。もちろん合唱ファンには強く推薦する一枚です。
収録作曲家:
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モンテヴェルディ(1567-1643):
マドリガーレ集 第1巻 [デリティエ・ムジケ/ロンギーニ]MONTEVERDI, C.: Madrigals, Book 1 (Il Primo Libro de Madrigali, 1587) and Secular Manuscript Works (Delitiae Musicae, Longhini)
発売日:2002年12月01日 NMLアルバム番号:8.555307
CD価格:1,900円(税込)
世界初録音を含む、天才モンテヴェルディの原点ルネッサンスからバロックへの橋渡しの時代に生まれた最大の天才モンテヴェルディ。彼の業績を探るには、まずは世俗的声楽曲マドリガーレから。その輝ける最初の曲集をお聴きください。それに加え、出版譜ではなく手稿による小曲を五つ収録しましたが、23と25はこれが世界初録音です。 当盤では演奏家にご注目ください。全員がイタリア人だからこそ、詞と音楽をこれ以上ない水準で融合させたモンテヴェルディの音楽を正しく再現できるのです。歌手陣はカウンターテノール2人を含む男性6人で、独特の安らぎ感があります。無伴奏とは限らず、曲によっては低音を補強するなど、器楽も加えての演奏です。
収録作曲家:
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ロドリーゴ(1901-1999):
アランフェス協奏曲
ある紳士のための幻想曲/アンダルシア協奏曲 [アストゥーリアス響/バルデス]RODRIGO: Concierto de Aranjuez / Concierto Andaluz (Complete Orchestral Works, Vol. 2)
発売日:2002年12月01日 NMLアルバム番号:8.555841
CD価格:1,900円(税込)
完璧に美しいギター協奏曲の最高峰いわずと知れたロドリーゴ(1901-1999)の超名曲「アランフェス協奏曲」ですが、その完璧な美しさは、いくら誉めすぎても誉めすぎになるということはないでしょう。スペイン風味とギターという楽器同士にある、生来の相性の良さが最大限に生かされた、まさに非の打ち所のない傑作です。特に第2楽章! 最初はイングリッシュホルンで登場し、次に豊かな装飾を伴ってギターで奏される主題の魅力には、筆舌に尽くしがたいものがあります。併録の2曲も同様にスペイン情緒と美しい旋律満載で、じっと耳を傾けていると、心はもうスペインといった気分になってきます。ギターはちょっと、という方にも是非是非! 聴いていただきたい1枚です。
収録作曲家:
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セーラ(1907-1957):
管弦楽作品集 [エル・バレス響/ブロトンス]SERRA: Orchestral Works
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2002年09月01日 NMLアルバム番号:8.555871
CD価格:1,900円(税込)
ちょっと素敵なスペインの田舎風景国際的にはほとんど無名でも、ホームグランドのカタロニアでは超有名、というセーラの音楽の特色は、抒情味豊かでちょっと甘口の映画音楽風といったところでしょうか。もちろんスペインの民俗色はふんだんに盛り込まれており、鄙びた雰囲気に溢れていますが、かといって野暮ったくなり過ぎないバランス感覚が絶妙です。ヴィルトゥオジックで華麗な独奏ピアノとオーケストラの双方が大いに活躍する「変奏曲」、センチメンタルで濃厚な旋律の歌わせ方が泣かせてくれる「ロマンティカ」、あるいは終結部での熱狂的な盛り上がりがカッコイイ「アンダルシアの祭り」など、なかなか多彩な作品が収録されています。
収録作曲家:
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ジュリアーニ(1781-1829):
ギター音楽作品集 第1集
変奏曲集 [ガレン]GIULIANI: Variations
■器楽曲(ギター)
発売日:2002年07月01日 NMLアルバム番号:8.555284
CD価格:1,900円(税込)
パイジェッロ、ヘンデル、「フォリア」、有名旋律てんこもり!ベートーヴェンと同時代を生きたナポリ出身の作曲家ジュリアーニは、ウィーンに出て多くの音楽家たちと親交を結び、技巧派ギタリストとして活躍しました。この時代の最大の作曲家ケルビーニやロッシーニの音楽に強烈な影響を受けたことは、当盤の収録曲からも想像できます。得意の変奏曲の主題は、歌曲の初学者も歌う、かの有名な「ネル・コル・ピウ」2、古今の作曲家たちの心を掴んで離さない3、「調子のよい鍛冶屋」の副題で有名な4などを選んだから、ギター・ファンならずとも楽しめるのです。6の骨太の力強さも印象的。スペインのギタリストの演奏でどうぞ。
収録作曲家:
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ベーム(1661-1733):
オルガン作品集 第1集 [テーウセン]BOHM, G.: Chorale Partitas / Preludes and Fugues (Teeuwsen)
■器楽曲(オルガン)
発売日:2002年07月01日 NMLアルバム番号:8.555857
CD-R価格:1,900円(税込)
明らかに大バッハに影響を与えたオルガン音楽史上の巨人ドイツのオルガニスト兼作曲家、ゲオルク・ベームの名前が大々的に語られることはありません。しかし彼はコラールによるパルティータという形式を発明した、オルガン音楽史上の偉人です。少年時代の大バッハもベームに会った可能性があり、もし直接の教えがないとしても、大バッハのオルガン曲に、明らかに大きな影響を与えています。当盤冒頭の力強い前奏曲とフーガや39のラストを聴けば誰しも、ベームの天才ぶりを実感できるでしょう。コラール・パルティータも4曲収録。カナダ出身のオルガニストがジャケット写真のオランダのオルガンを使用、教会の自然な残響の美しさも聴き物です。
収録作曲家:
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ショスタコーヴィチ(1906-1975):
ジャズ組曲 第1番・第2番
バレエ組曲「ボルト」
タヒチ・トロット [ロシア国立響/ヤブロンスキー]SHOSTAKOVICH: Jazz Suites Nos. 1 - 2 / The Bolt / Tahiti Trot
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2002年06月01日 NMLアルバム番号:8.555949
CD価格:1,900円(税込)
この楽しさは何? ショスタコーヴィチの意外な実像音楽ファンでショスタコーヴィチが好きになる人は、まずは交響曲や弦楽四重奏曲の、深刻度は史上最高のしかめ面した音楽から入ったに違いありません。当盤は作曲家像を混迷させるといってよいほど、ストレートに明るく楽しく愉快な音楽がてんこ盛りですが、これもまた、軽音楽をも愛した作曲家の一面なのです。ジャズの名曲「二人でお茶を」がショスタコ編曲で管弦楽曲化というミスマッチを、理屈抜きで楽しみましょう。ここで「ジャズ組曲第2番」としてまとめられているのは、様々なバレエ、映画、劇場音楽からの寄せ集めで、特に映画で有名になった14は必聴です。
収録作曲家:
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イギリス弦楽小曲集 第4集 [ノーザン・シンフォニア/ロイド=ジョーンズ]
ENGLISH STRING MINIATURES, Vol. 4
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2002年05月01日 NMLアルバム番号:8.555070
CD価格:1,900円(税込)
これは泣ける! あまりに美しく感動的な間奏曲大好評の本シリーズもついに第4集となりましたが、今回も知られざる名曲のてんこ盛りです。どの曲を紹介しようかと本当に迷ってしまうのですが、収録曲の大半は歌系と踊り系に大別できるので、それぞれから代表選手を選抜してみましょう。歌系ではなんといってもホープの間奏曲がピカイチ。甘く切ない、そしてちょっと淋しいメロディーとピチカートの伴奏音型の取り合わせが絶妙で、超・超感動の余りに涙が出そうです。踊り系ではルイスのジグが大変にユニークで、跳ねるようなポルタメントと特徴的なユニゾンの用法がいつまでも耳に残ります。もちろんその他の作品も、美しい抒情とユニークな発想に溢れています!
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ホルスト(1874-1934):
組曲「惑星」
神秘のトランペッター [スコティッシュ・ナショナル管/ロイド=ジョーンズ]HOLST: Planets (The) / The Mystic Trumpeter, Op. 18
発売日:2002年05月01日 NMLアルバム番号:8.555776
CD価格:1,900円(税込)
21世紀の「惑星」演奏のスタンダードを示す大熱演大管弦楽の咆哮、胸のすくような旋律の連続と、最新映画音楽も真っ青、1919年初演作とは信じられない「惑星」は不動の大衆的人気をかちえました。ところで本国イギリスでは、作曲当時は発見されていなかった冥王星を同国の作曲家コリン・マシューズが音楽化、2000年初演のその楽章を最後に付け足して(7から切れ目なく続く。やはり女声合唱付)演奏するのが急速に広まりつつあります。ナクソスは当然、ホルスト得意のロイド=ジョーンズを起用して「冥王星」付きバージョンを圧倒的熱演で世に問います! 更にホルストのファンを狂喜させるのが、こんなワーグナー風の秘曲があったかと唸ることうけあいの 9。この1曲だけでも価値ありのアルバムと言えましょう。
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アルゼンチンのギター音楽集 [ビジャダンゴス]
GUITAR MUSIC OF ARGENTINA, VOL. 1
■器楽曲(ギター)
発売日:2002年04月01日 NMLアルバム番号:8.555058
CD価格:1,900円(税込)
ピアソラみたいにイケてる音楽、みーっけ!20世紀末の音楽界を席巻した怒涛のピアソラ・ブーム。ピアソラといえばアルゼンチンですが、この国の音楽で、ギター・ファンならずとも酔える音楽を発見しました。特に、ピアソラから強烈な影響を受けたプホールによる二つの組曲は極上で、その中でも白眉は2、ギター曲では史上最高の一つと思われる甘い旋律に、思いっきり泣いていただきましょう。1、3の目覚しい演奏効果にも目を見張ります。南米がテーマの組曲なのに何故かアジア風味の7の異国情緒も注目のピース。奏者はアルゼンチン生まれのギタリストで、作品への愛着もひとしおです。
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J.S.バッハ(1685-1750):
ギター編曲集 [フォールホルスト]BACH, J.S.: Guitar Transcriptions
■器楽曲(ギター)
発売日:2002年04月01日 NMLアルバム番号:8.555369
CD価格:1,900円(税込)
バッハ編曲界に登場した強力な新規参入バッハといえば、切り離せないのが編曲という分野。まずバッハ本人が自作及び他作の編曲魔でしたし、ブゾーニのピアノ編曲、ストコフスキーのオーケストラ編曲から、ジャズやポピュラー編曲まで、優れたバッハ編曲は色々とありますが、フォールホルストの編曲及び演奏は、先達組に一歩も譲らぬ出来映えです。元曲に対する「手入れ」は少ない忠実系の編曲ですが、ギター曲としての自然さと、それを素直に活かした演奏の素晴らしさが傑出しているといえましょう。また、単旋律の曲に元々暗示的に含まれているともいえる声部を付加するといったような、少ない「手入れ」の部分も大変に効果的なものとなっています。
収録作曲家:
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ヴィドール(1844-1937):
ピアノ三重奏曲
ピアノ五重奏曲 [ボドバイ/キシュ/プリニ/新ブダペスト四重奏団]WIDOR: Piano Trio, Op. 19 / Piano Quintet, Op. 7
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2002年01月01日 NMLアルバム番号:8.555416
CD-R価格:1,900円(税込)
オルガン曲だけじゃない、明るくロマンティックな室内楽曲たちヴィドールといえば何といってもオルガン音楽、その素晴らしさはもちろんですが、その陰に隠れてしまった可哀相な、そして素晴らしい作品達ももっと知られて欲しいもの、鍵盤楽器に対する深い理解に基づいて作曲された、この明るく美しい2曲のピアノ入り室内楽曲もそんな仲間です。(作品番号は逆転していますが)先に作曲されたピアノ三重奏曲では、シチリアーノのリズムにのって親しみ易い旋律が高揚する第2楽章や、流れるような華麗さを持つ第4楽章、より成熟した筆致を感じさせるピアノ五重奏曲でも、やはり第2楽章のロマンティックで温かい美しさと、白熱のコーダで全曲を結ぶ第4楽章といったあたりが、とりわけ印象に残る出来映えです。
収録作曲家:
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ブゾーニ(1866-1924):
ピアノ作品集 第2集
ショパンのハ短調前奏曲による変奏曲とフーガ
バッハ シャコンヌ他 [ハーデン]BUSONI, F.: Piano Music, Vol.2 (Harden) - Bach - Chaccone / Variations and Fugue on Chopin's Prelude in C minor
■器楽曲(ピアノ)
発売日:2002年01月01日 NMLアルバム番号:8.555699
CD価格:1,900円(税込)
何故か知られざる傑作変奏曲を集めてここでは猫も杓子も演奏する超有名作(にしてもちろん傑作)の「シャコンヌ」に代えて、その素晴らしさを大いに喧伝したのが、「ショパン変奏曲」です。ブゾーニはこの曲には特にこだわりがあったらしく、後に徹底的な改作を施していますが、こちらの初期ヴァージョンも別個に、極めて豊潤なピアノ書法が横溢した傑作変奏曲として、評価されてしかるべき内容を持っています。そもそも後の先見性の萌芽が十二分に見られた作品であったからこそ、改作もされたともいうべきでしょう。皮相なピアニズムの展開に陥ることもない一方、演奏効果の点でも申し分なく、同じ主題を用いた、ラフマニノフの「ショパン変奏曲」に勝るとも劣らない逸品です。
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グラス・ハーモニカのための音楽 [ブロシュ]
MUSIC FOR GLASS HARMONICA
発売日:2001年12月01日 NMLアルバム番号:8.555295
CD価格:1,900円(税込)
未知の楽器の音色に驚嘆する喜び。世界初録音多数!グラス・ハーモニカとは、重ねたコップを水で濡らした指でこすって音を出す珍しい楽器。これが何故か電子音っぽい摩訶不思議な音で、電子楽器オンド・マルトノの名手でもある当盤の奏者ブロシュが興味を持つのも当然かもしれません。この楽器も18~19世紀に好まれた時代があり、何と言ってもモーツァルトが作品を残したほどです。ベートーヴェンも「フィデリオ」の前身作で使用しましたが、オペラファンなら「ルチア」の名場面15のオリジナル版に登場していたという事実はおさえておきたいもの。奏者自作など現代感覚も盛り込まれ、ナクソスのカタログでもひときわ異彩を放つ一枚です。
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イギリス弦楽小曲集 第3集 [ロイヤル・バレエ・シンフォニア/ロイド=ジョーンズ]
ENGLISH STRING MINIATURES, Vol. 3
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2001年11月01日 NMLアルバム番号:8.555069
CD価格:1,900円(税込)
またも秘曲満載、弦楽王国イギリスからの傑作たちオーケストラから弦楽器を除いたブラスバンドは、非常にポピュラーな演奏形態であるのに対し、弦楽器のみを取り出した弦楽合奏は、どちらかというと日陰者の道を歩んでいます。しかし実のところこの分野、ちょっとほじくり返すと素晴らしい秘曲ザクザクの鉱脈につきあたり、マニアには、もとい万人にとってもたまらない魅力に満ちています。そんな中でも一大鉱脈をなす近代イギリスの、素晴らしい楽曲の数々を収録したのが当盤です。ポピュラー風のノリが楽しいマルテッリ、堂々たるシンフォニックな響きが充実したヒュードやモントゴメリー、ドラマティックなクライマックスが感動を呼ぶフィンジなど弦の多彩な魅力が満開、大推薦の一枚です。
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シューマン(1810-1856):
子供のためのアルバム [リコ・グルダ]SCHUMANN, R.: Album fur die Jugend (Gulda)
■器楽曲(ピアノ) ■キッズ
発売日:2001年11月01日 NMLアルバム番号:8.555711
CD価格:1,900円(税込)
シューマンの魅力が凝縮された隠れた傑作「子供のためのアルバム」はその看板どおり、わかり易い各曲のタイトルとそれに従った内容、短い演奏時間、簡素な演奏技巧といった特色を持っています。そのため「お子様教育用」と偏見視されるのか、演奏会や録音の機会は少なくなっていますが、実は大変に優れた、多彩な内容を持つロマン派キャラクターピースの傑作集にしてシューマン最良の作品の一つというべきでしょう。簡潔にしてこれだけの豊かさを持っていることには、全く驚かされてしまいます。当盤で演奏を担当しているリコ・グルダ(あのフリードリヒ・グルダの子息です)は、そんな夢見るような詩情に溢れた小品たちの魅力を最大限に掬い上げ、優しく丁寧なタッチで見事に弾きあげています。
収録作曲家:
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期待の新進演奏家リサイタル・シリーズ
ホセ・アントニオ・エスコバール (ギター)Guitar Recital: Jose Antonio Escobar
■器楽曲(ギター)
発売日:2001年10月01日 NMLアルバム番号:8.555719
CD-R価格:1,900円(税込)
チリ出身の若手はバッハも20世紀音楽もメチャウマいかにもギターが上手そうな顔をしている、73年チリ生まれの若手奏者エスコバールのリサイタルをお届けします。最初のバッハは一般に無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第1番として知られる、あの名曲です(ここではイ短調に編曲)。アグアド、タルレガ、アルベニスあたりの定番に続いて、20世紀の音楽にご注目を。スイスのマルタンの作品は巨匠セゴビアに拒否され、作曲家は二度とギター音楽を書かなかったという曰く付き。同じカタロニアの作曲家モンポウっぽい癒し系タイトルのアセンシオ作品は、各曲の副題とイメージが少し違う最後の2曲が聴き物。終曲は、弾き終えて「決まった...」と思わずつぶやきたくなるカッコ良さです。
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日本の旋律 [正木裕子/グローウェルス/プロキュ ルール]
Japanese Melodies
発売日:2001年10月01日 NMLアルバム番号:8.555877
CD価格:1,900円(税込)
素晴らしい日本の美を絶妙な編成で逆輸入日本人と西洋クラシック音楽が出会って誕生した最も素晴らしい成果の一つが、当盤収録されているような数々の芸術歌曲たちです。私たちが何気なく触れるこういった作品も、日本的な味わいのある旋律と日本人の感性にダイレクトに訴えかける叙情性を、西洋音楽の枠組の中に構築するという、実はなかなか困難な一大事業の結実であるといってよいでしょう(この業績はもっと広く認知されるべきでしょう)。日本語での歌唱に加え、琴と尺八ならぬ(が似た雰囲気のある)ハープとフルート、それにヴィオラを加えた渋くて控え目な編成も、これぞ侘び寂びの世界、あるいはお正月のテレビ番組といった感のある、日本的なムードを巧みに演出しています。
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期待の新進演奏家リサイタル・シリーズ
マーサ・マスターズ (ギター)Guitar Recital:Martha Masters
■器楽曲(ギター)
発売日:2001年09月01日 NMLアルバム番号:8.555720
CD価格:1,900円(税込)
バッハからタンスマンまで、何でもできちゃう才媛当盤でご紹介する女流若手奏者はバルエコらに学び、コンクール上位入賞の常連。バッハやソルといった古典的レパートリーで「何でもできますゾ」ぶりをアピールしますが、注目はやはり20世紀作品。粋な小品を書かせたら才人ぶりを遺憾なく発揮するポーランド人タンスマン、お馴染みのポンセ、ロドリーゴに加え、聴き逃せないのがアメリカ人ヨハンソン作品。フィンランド人である父のために作曲した変奏曲は、カレワラ伝承に求めた主題がとっても和風で、日本人のメンタリティーにぴったり。琴を爪弾いているかのような風情があります。
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ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):
幻想的五重奏曲
弦楽四重奏曲 第1番・第2番 [マッジーニ四重奏団]VAUGHAN WILLIAMS: Phantasy Quintet / String Quartets Nos. 1-2
■室内楽
発売日:2001年07月01日 NMLアルバム番号:8.555300
CD価格:1,900円(税込)
ドビュッシーもラヴェルもビックリの美しさ!!まさにため息の出るような美しさ!
当盤の1トラック目の冒頭部分を聴いただけで、もう聴くものの魂は異世界に連れ去られてしまいます!!
幻想的五重奏曲と弦楽四重奏曲第1番は、ドビュッシーやラヴェルを髣髴とさせるような印象派風の透明で神秘的な響きが支配的で、万人の耳に親しみやすい隠れた超傑作といえるでしょう。一方、老境に入ってから作曲された弦楽四重奏曲第2番は晦渋の色合いが濃く、初めのとっつきにくさはありますが、深い情緒を湛えた味わいには捨て難いものがあります。全ての楽章でヴィオラに重要な役割が与えられているのも、渋みあふれるこの曲の性格を象徴しているかのようです。収録作曲家:
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イギリス弦楽小曲集 第2集 [イングリッシュ・ノーザン・フィルハーモニア/ロイド=ジョーンズ]
ENGLISH STRING MINIATURES, Vol. 2
■交響曲/管弦楽曲
発売日:2001年05月01日 NMLアルバム番号:8.555068
CD価格:1,900円(税込)
マニア心をくすぐる美しい弦楽の調べ弦楽合奏王国イギリスより、爽やかな珠玉の作品たちをお届けします。比較的ライトなものからどっしりとした本格派まで、様々なスタイルの作品が収録されていますが、どの曲もしなやかに、そして豊かに歌う弦楽器の特性を存分に活かしきり、紳士の国の品らしい上品な美しさに貫かれていて、聴くものの耳を魅了します。特に1曲紹介するならば、自由な形式の作品が多い中で異彩を放っている、クラシック色の強いウッドの「幻想協奏曲」でしょうか。相当にヴィルトゥオジックな書法も駆使した力作で、第3部での対位法的展開なども見事です。BGMとしても最高級品ばかりですが、秘曲マニアの方にも強くおすすめしたい一枚です。