第一章 微生物について1.微生物とは微生物とは、と言うと難しそうですが、普段の生活では菌とか、ばい菌と呼ばれている生き物の総称です。 特にばい菌と言うと、汚い、病原菌、のようなイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。 このように人間や動植物にとって有害な働きをする微生物もいます。
しかし一方で人間や動植物にとって有益な働きをする微生物もいるのです。 そして人間や動植物にとって害にも益にもならない微生物がその他います。 2.微生物の数と善玉菌、悪玉菌、日和見菌の関係今、環境が特別に汚染されてもなく、また特に美しくもない、普通の環境の場所の土を親指の先くらい取ってきて顕微鏡でのぞくと1億~5億もの微生物がいます。 億という数はピンときませんから、仮に100匹いたとします。 ・善玉菌 ⇒ 約10匹(約一割) ・悪玉菌 ⇒ 約10匹(約一割) ・日和見菌 ⇒ 約80匹(約八割) *)悪玉菌と善玉菌の割合が同じというのは、イメージと少し違いますね。 3.日和見菌について日和見菌については、もう少し詳しく知っておきましょう。 人間や動植物にとって害にも益にもならない・・・のが日和見菌でした。 ではなぜ日和見菌というのでしょうか。
常に強いほうの味方をするのが日和見菌のもっとも大きな特性です。
別の章でもう少し触れますが、微生物を利用した環境浄化の核心は、まさにここにあるのです。 根っからの悪玉菌と善玉菌の勢力が逆転する数だけ善玉菌たちをその汚染された環境に加えてやれば、今まで悪玉菌のフリをしていた日和見菌は、手のひらを返したように善玉菌のフリをし始めます。 これが微生物による環境浄化のメカニズム(しくみ)なのです。ここのところはとても大切ですからしっかりと頭に入れておいて下さい。 |
第二章 発酵と腐敗1.発酵と腐敗の違いさて今度は少し別のことを考えてもらいます。 納豆はこの頃健康にとても良い食品として話題になっています。つまり、人間にとって有益な食べものです。 “納豆”も“腐れ大豆”も微生物の働きで大豆が変化をしたものです。 注1)ちょっと難しいですが、厳密に言うとある物が微生物によって変化すれば、それが有益であろうが有害であろうが英語ではfermentation(ファ-メンテイション=ぶくぶくと泡が立つという意味)といいます。つまり、腐敗という変化も学問的に言えば発酵なのです。 が、この勉強会では
2.色々な発酵食品実は納豆だけでなく、身の回りには特に日本には色々な発酵食品があります。以下に代表的な発酵食品を挙げてみます。
*)この表のいちばん下だけは発酵と腐敗ではなく、酸化と抗酸化になっています。これについては応用編で詳しく勉強をします。 |
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