こころとからだの健康タイム・対談編22-3

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 このコーナーでは、エヌ・ピュア社長・鳴海周平が各界を代表する人生の達人との対談を通して、「こころとからだの健幸」に役立つ様々な情報をご紹介しています。毎日の健幸にお役立ていただけましたら幸いです。

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Vol.22 ゲスト:矢山利彦先生 【3】

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鳴海 なかなか治りづらい病気の原因というのはどういったものでしょうか?

矢山 私は5つの原因があると思っています。
ひとつは金属汚染です。歯に詰めた金属や飲料水に含まれている金属ですね。2つめは電磁波です。携帯電話や電子レンジなどの機器から発する電磁波は、良い影響を及ぼしません。3つめはウィルスや細菌、カビ、寄生虫などの潜在感染。4つめに化学物質による汚染。5つめが精神的なストレスです。
このうち金属汚染と電磁波、化学物質については通常の検査ではわかりづらいので、表面的な問題にはなっていませんが、私は大きな要因だと思っています。ですから、ここでは歯科クリニックも併設していて、歯に詰めてある金属への対処や、噛み合わせもチェックしています。こうした5つの原因を探って、それに合ったアプローチをすることで様々な症状が、原因から改善されていくんです。

鳴海 広い意味での環境汚染の影響が体内にまで及んでいる、ということなんですね。
携帯電話やコンピュータがこれだけ普及して、あちこちに高圧電流が流れていると、電磁波の影響も大きいと思います。化学物質にいたっては、食べ物にまで添加されているような状態です。身体の根本である「食」ということにも気を配る必要がありますね。

矢山 化学物質が食べ物に及ぼす影響は大きいと思います。ただ見た目ではなかなかわからないので、私は「呼吸メジャー」という判別方法をお知らせしています。これは、ある対象が自分の身体に適しているかどうかを見分ける研究をしていて明らかになったのですが、調べたいものを手に持ってゆっくり呼吸をすると、適している場合は呼吸が深いところまで楽にスーっと入っていくのがわかります。逆に適していない場合は、呼吸が詰まった感じがして胸のあたりで止まってしまうんです。鼻から長さを計るメジャーがお臍の下あたりまで伸びていて、そのメジャーのどのあたりまで呼吸が楽に吸い込めるかをテストする方法が「呼吸メジャー」です。呼吸という機能が脳の生命中枢でコントロールされていることを考えると、生存本能を司る生命中枢が適か不適かを判断して、呼吸にその結果が現れてくることが納得出来ます。この方法で、なるべく深い呼吸が出来る食べ物、つまり環境汚染物質の少ない食べ物をとるようにしてほしいと思います。

鳴海 「呼吸メジャー」は誰でもすぐに実践出来る画期的な方法だと思います。
それにしても、鼻からメジャーが伸びている、という発想は面白いですね。

矢山 メジャーで計る時は、呼吸を誘導するように片方の手も一緒に下げてあげると、よりイメージしやすいでしょう。

鳴海 最後に、矢山先生がこれから目指す医療について教えていただけますか?

矢山 私はいつも「病気の人は普通に、普通の人は健康に、健康な人は気の達人に」と言っているんです。いっぺんに駆け上がるんじゃなくて、とりあえずは今よりひとつ上を目指してほしいんですね。そしていずれは気の達人になってほしい。
気の達人というのは、人間の本質である「エネルギーとしてのボディ」を養い、高めていくためにはどうしたら良いかということを学んで、食の指導までも出来る人です。こうした人が一家にひとりいたら、心強いですよ。
究極の病院の姿は「病気にならないよう指導する施設」だと思います。私はこれから、そういったことを誰もが学べる場を提供していきたいと思っているんです。

鳴海 病院の究極の姿は「病気にならないよう指導する施設」というのは素晴らしいですね。矢山先生の志の高さから、たくさんの元気をいただきました。今日はどうもありがとうございました。


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* 1ゆっくり安定した腹式呼吸をする。背筋をリラックスして、頭の頂点が少し上に引っぱられるように背筋を立てる。
* 2片手を自然な感じで鼻孔の前にもってきて、楽に呼吸する。
* 3息が入っていくにしたがって片手が下がっていき、十分吸ったとき下丹田の位置に来るように、息を吐くとき、手は上っていき鼻孔の前まで来るようにする。
* 4呼吸によってメジャーができることをイメージしながらこれをくりかえす。
* 5メジャーができたら、間違いなく体に悪い物又は良い物をもう一方の手に持って、そこからエネルギーを吸う気持で、メジャーがどこまで動くか試みる。悪い物はメジャーが少ししか動かない。
* 6慣れたら片手を鼻孔の前にもってこなくてもよい。
* 7悪い物をへらしてもわかるかどうかやってみる。
* 8呼吸メジャーの法ができるようになったら、何か良し悪しを判定したいもので試してみて友人と結果を比べてみる。

結果が一致すると自信がでてきます。良い物も量が過剰になるとメジャーが動きにくくなります。
つまり質的な情報と量的な情報の適不適を知ることができるのです。

(季刊ぶんぶん通信Vol.22 2006年夏号)

矢山利彦プロフィール

矢山利彦先生の著書

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Y・H・C・矢山クリニック院長
1980年、九州大学医学部卒。福岡徳州会病院にて救急医療を中心に研修、同時に、福岡医師漢方研究会にて東洋医学を学びはじめる。
1983年より九州大学医学部第二外科、入局。同大学院博士課程にて免疫学を専攻。
1987年より佐賀県立病院好生館、外科院長、東洋医学診療部長。
2001年、Y・H・C・矢山クリニックを開設。

〈気〉の理論と実際を伝えるユニークな〈気〉の研究家。小周天の循環方向の男女差や、〈気〉によるチャクラオープン法を見つける。難治の患者を中心にこれらの気功法を指導して高い評価を受けている。空手道五段でもある。

おもな著書に、『気でひきだせ、無限の治癒力』(太郎次郎社)、『気の人間学』、『続・気の人間学』(以上、ビジネス社)がある。