改革の基本となるテーマは、"日本で行っていた作業を海外に移す"ことです。「人」と「土地」を伴う作業の移動は、物流全体のコストに大きく影響します。日本と海外のDC(ディストリビューションセンター=商品管理施設)の役割を再編したことも、そのひとつ。たとえば、家庭で引っ越しをするとき。段ボールひと箱にひとり分ずつ個人の荷物を詰めると、新しい家ではあちこちの部屋を移動しながら、片付け歩くことになります。しかし、「リビング」や「寝室」など、"部屋ごと"に必要な日用品がまとめて梱包されていれば、片付ける作業の効率は上がり、随分楽になるでしょう。売り上げ全体の8割が輸入品であるニトリの荷扱い量は、20フィートコンテナで年間約13万本。処理する場所も、時間も人手も、膨大なものになります。その作業を効率的に行い、お客様に「お、ねだん以上。」の商品をお届けするため、コスト削減を叶えたのがニトリの物流のしくみです。