トランシーバー・インカムFAQ

▼ Transceiver’s Frequently-Asked Questions ▼

トランシーバー・インカムについて

questions インカム?トランシーバー?何が違うの?
answers 呼び方は人によって違いまちまちで、腰に装着した通信機本体のことを言っていたり、耳に装着するマイクのことを言っていたり、それともそのどちらもか… などなど、言葉から連想するイメージもさまざまですが、どちらも同じ特定小電力無線局(特定小電力トランシーバー・特小)を指していることが一般的です。
この特小トランシーバーは送信出力が10mWと低く、仕事からレジャーまで誰でも簡単に使える機種として人気です。インカムやトランシーバーと呼び方が変わっても、機能に殊更大きな違いがあるわけではありません。
questions インカムやトランシーバーって免許が必要ないってホントですか?
answers はい、ホントです。インカムと言われれば「免許資格不要」といったイメージを持たれることが多く、無線機やトランシーバーと言われると「免許や資格が必要」といったイメージを持たれやすいものです。でも、今現在は免許式で運用する無線機器は全体のラインアップの中でも本当に数が少なく、その用途も明確に区分されたものとなっています。
最も認知されていて一般的にトランシーバーやインカムとして見られるものを、正式には特定小電力無線局(特定小電力トランシーバー・特小)と呼びます。 この特定小電力トランシーバーは発射する電波のパワーが10mWと特に小さく、総務省から『日本国内であれば誰がどこで使っても大丈夫なものです。』と認められた無線機器の種類です。 業務連絡やレジャー、防災などジャンルを問わず気軽にやり取りできる通信手段として日本全国でひろく運用されています。

また、上記の特定小電力トランシーバーとは異なった規格のハイパワーな無線機・『デジタル簡易無線登録局(デジ簡)』というものもあります。 こちらは純然とした"THE 無線機"ですが免許や資格は不要。特定小電力トランシーバーと異なる点は「こんな人がどこでこんな風に使います」という登録が必須なところ。しかし、その簡単な登録をするだけで誰でも自由に使うことができ、なおかつ特定小電力トランシーバーとは比べものにならないくらいに通信範囲が広いということで最近主流になっている人気の無線機です。
questions 使い方は難しくありませんか?
answers 基本的には2アクションで通信できます。
チャンネルが同じであれば、本体側面もしくはイヤホンマイクなどにある送信スイッチ(PTTスイッチ)を押している間に喋った音声が相手に届く簡単な仕組みです。そのため、子供からお年寄りまで戸惑うことなくお使いいただけます。

《使い方》
1. まず電源をONにし、送信スイッチ(PTTスイッチ)を押したまま話してください
(この時、いきなり話しかけずに一呼吸置いてから喋ると、会話の頭切れが起きません!)
 ↓↓↓↓↓
2. 話し終わって送信スイッチから指を離せば、そのまま自動的に受信待機の状態となります

一般的な無線機のイメージと全く同じように、交互に送受信を行う方式となります。(※一部同時通話機種を除く)
questions 一度に使えるのは何人までですか?
answers 基本的に人数の制限はないので、理論上は何人まででも使用可能です。
ただし、全員同時、一斉に通話することはできません。100人が共有している1つのチャンネルの中で送信することができるのは1名限りで、それ以外の99人は送信者が終話するまで送信はできず聴くことしかできません。これは『キャリアセンス』と呼ばれる既搬送電波(既に送信されている電波)の保護を優先する無線通信の原則的仕組みがあるためです。
つまり、原理上受信できる人数にはまったく制限がなく何人でも受信することができますが、「現在送信する人の通信終了を待ってから送信する」必要があり、1対多の交互での通話方法となっています。
なお、同時通話可能な機種が特定小電力トランシーバーに存在していますが、これは通常の1/10の送信パワー(1mW)に制限された中、使用人数も制限される2名~3名間のみで行えるものとなっており、通信範囲としてもかなり限定的な通信となるため注意が必要です。

※同時通話を含め、大人数での通信の場合は発話者が何者かという判別を声だけで行うのが非常に難しくなり、またこれを解決しようとすると通話に円滑性がなくなります。そのため、便宜的にチャンネルを小分けし数名でのチームで運用する方がより効率的に通信を行うことができます。
questions 同時に送信した場合ってどうなるんですか?
answers はい、どちらかは送信ができません。
もしも同じチャンネル(同周波数)かつほぼ同じタイミングで送信しようとした場合、少しでも先に送信状態へ入った電波が優先され、それを受信した方は送信が制限されます。送信できなかった側にはビープ音やランプ、液晶表示等でその時点で送信できないことが通知される仕組みです。
これは既搬送電波(既に送信されている電波)の保護を優先する原則的な仕組みのことで、『キャリアセンス』と呼ばれるものです。 具体的には、同一周波数かつ一定強度の電波を受信した時、その電波を受信しなくなるまで送信ができないよう一時的に送信をロックするという機能です。

特定小電力トランシーバーや登録局デジタル無線機など不特定多数局が利用できる機器では、このキャリアセンスの仕組みがないと、既に発射された電波を後発の電波が打消したり邪魔をしたり公然と混信を助長するような形となってしまい、送受信の確実性が失われ電波そのものの信頼性が揺らぐことになってしまいます。
そのため、特定小電力トランシーバー、登録局デジタル無線機にはこうした混信の可能性を排除するクリーンな通信環境が構築できるよう、キャリアセンス機能の実装義務が電波法にも定められ、技術適合を証明/工事設計を認証されています。
questions 機種が違ったり、違うメーカー同士だったりしても通信できるんですか?
answers はい、できます。
同じ規格の機種同士(例.特定小電力トランシーバーと特定小電力トランシーバー同士、登録局無線機と登録局無線機同士など)であれば、機種がそれぞれ異なっていたりメーカーが異なったりしてもチャンネルを合わせることでお互いに通信することができます。 ただし、最も良好な通信結果のためには、メーカー・機種は同一のものを選択するのがベストです。
また、特定小電力トランシーバーの場合、各チャンネルに割り当てられる周波数は共通ですがチャンネル表記にメーカーごとの差異があります。詳しくは下記表をご覧ください。

【 特定小電力トランシーバーチャンネル互換表 】 特定小電力トランシーバーチャンネル表

※秘話などの機種ごと・メーカーごとに異なる固有機能や、コンパンダー機能などの音声にかかわる機能設定が混在する場合、通信ができなくなるか非常に不明瞭な通信となります。
※無線機の規格・種別ごとにそれぞれ割り振られた周波数帯が異なるため、規格の異なる無線機同士の場合は通信することができません。
questions 機種はどう選ぶのが一番いいの?
answers 前提として『まずは届く機種であること』が買ってから後悔しない選び方です。
それは、連絡しようと考えたから導入するのに通話ができなければまったく意味がないからです。ミスターシーバーでは、その機種が通話範囲をカバーしているかどうかを1番に考える選び方をおすすめしています。コンパクトな機種が欲しかったとしても、本末転倒では非常にもったいないことです。
同じ周波数で同じ出力の電波を使う特定小電力トランシーバーでも、機能ごとにいろいろな特徴がある中で、通信の特性もまた機種ごとにまったく異なっています。ある機種では全然届かなくても、ある機種では全面に電波が届いたりといったことが容易に起こりえるのがトランシーバーです。

ミスターシーバーのトップページでは相対的な飛距離グラフを掲載しており、また、弊社ではご購入をご検討されているお客様には無料で実地テストしていただけるようデモ機のお貸し出しも行っております。お気軽にお問い合わせください!
questions 安い機種と高い機種で飛距離が違うんですか?
answers いいえ、値段の違いは飛距離に直結しません。
特定小電力トランシーバーは10mWという極微小なパワーの電波です。 そのため、人物・車両や棚などの遮蔽物や地形にかなり影響を受けやすい性質を持っていて、必ずしも値段の高さに比例してよく飛ぶように設計されているわけではありません。

特小の場合は、市街地の場合で概ね直線距離200m~300mが通信範囲という機種が殆で、建物の中ではさらに狭くなってしまいます。 中には安価でも比較的飛距離に優れた機種もあり、その逆で高くても飛距離の面では苦手といったものもあり、 同じ特小という規格の中でも飛距離にはかなり個性が出てくるのが実際です。

ただ、規格が異なり特小との出力差が500倍と大きく開きがあるデジタル登録局無線機を含めるとすれば、“より高額な”という意味と最大で5Wというパワーが比例しているように感じられ、郊外ではkm単位での通信も可能となっています。
questions トランシーバーの飛距離はどのくらいですか?比較できますか?
answers 飛距離については最もよくあるご質問でもあり、率直な話をすると、最もお答えしづらいご質問です。 しかしながら、商品説明として記載する飛距離には明確な基準を設けておりまして、弊社では“再現性が著しく低い条件下の飛距離”や“理論上の飛距離”を記載することは不誠実と考え採用しておりません。商品選択の指標となることも考慮し、 1. 弊社で設定する統一条件下での実験で得られた実測値を基にした記載を行う、これ以外に 2. メーカーカタログ記載数値を注釈付きとしてご案内するという判断をしております。

ここからは、なぜ上記の基準を設けているのかについてもお話ししたいと思います。

特定小電力トランシーバーのよく飛ぶ機種を使用し、見通し2km超の条件良く整った平地環境で試験を行った際の実測値は最大で2km程です。
しかしこれは場所や天候など最も最大観測が見込める条件を整えた上での結果で、たとえば天候が異なる別日に全く同じ場所で計測した場合の実測値は最大でも1km。そして、同じ機種を使用して人や車が混み合う市街地かつ視界の開けていない環境でテストした時では直線距離で100m~200m程度の実測値に縮まってしまいます。
この振れ幅の大きさが、飛距離1つに対する冒頭での『最もお答えしづらいご質問』という曖昧な表現に繋がるのはご想像いただけるかと思います。また、最大飛距離の表記がさほど大きく参考にならないといったことも少し感じていただけるのではないでしょうか。
なお、電波という性質を考慮し特定の環境を整えることによる理論上では、特定小電力トランシーバーのような微弱な電波でも3km以上の距離を搬送させられる能力があります。しかし、これは『数百メートルの山頂⇔小高い地上』といった特殊な環境下でのもの。一般的な再現性を伴わず、本当の意味で理論上の数値と捉えて問題ないものです。

ミスターシーバーのトップページでは相対的な飛距離グラフを掲載しており、また弊社ではご購入をご検討されているお客様には無料で実地テストしていただけるようデモ機のお貸し出しも行っております。
questions 安いトランシーバーには3kmや10km以上届くと書かれた機種もありますが、何か違いがありますか?
answers いいえ。法令に則る同じ規格の製品であれば基本的な構造や機構は変えられません
最近、海外製トランシーバーでも技適・認証を受けた製品が見られるようになり日本メーカー製品と同じ土俵に立った製品も増えてきました。違いについて触れたいと思います。
たとえば“特定小電力トランシーバー”を例としてお話しすると、技適・認証を受けているということは海外メーカー製も「周波数帯域」「送信出力」の面でも法令に則った製品ということになり、ここで大きな違いは生み出せません。
この横並び一直線の中でプロダクトとして大きな違いを持たせるには『企画力・開発力・技術力・生産力』といった企業の持つエネルギーのすべてが必要です。 しかし、現状の海外製品は基本的な会話性能に直結するスケルチさえ調整不足が目立っており、細かな作りや部品を比較しても日本メーカー製品とは10年近く遅れてしまっています。
こういった側面からも、製品の一定品質が担保される日本メーカー製品の持つ「安定した飛距離」や「聴き取りやすい音声」などの高い品質の壁を、安価な海外メーカー製トランシーバーが一朝一夕に上回ることは至極困難です。

ではなぜ「3kmや10km以上」といった優れた飛距離を掲げているかと言うと、理論的な飛距離やごく限られた条件下での飛距離を記載しているからに他なりません。
飛距離について『トランシーバーの飛距離はどのくらいですか?比較できますか?』の項でも記載する通り、特定小電力トランシーバーのような微弱な電波にも3kmや10kmの距離を飛ばす能力は実際にあります。しかし、その特殊な再現方法での数値を飛距離として記載するのは、製品の本質としても誠実な表現ではないと考えます。

なお、弊社では粗悪な海外製・海外仕様のトランシーバーを取り扱うことはございませんのでご安心ください。
questions 安い海外製品の注意点はありますか?
answers はい。子供用の見た目をしていながら、販売者ではなく使用した人が法律違反となるものが販売されています
海外製トランシーバー・無線機は、日本国内メーカーの国内仕様トランシーバーと違って日本国内で使って良いと認められる機器かという点が問題になる場合があります。まずはここに注目していただきたいです。
と言うのも、1. 無線機器の技術基準に適合する証明(技適)を受けていること。または、2. 技術基準に適合する設備・設計が備わることを以て技適とする工事設計認証(認証)を受けていることが、日本で使って良いものとして認められる要件だからです。 海外製のトランシーバーには、機種が利用する周波数帯や出力が日本国内で認められていない=技適・認証を受けていない違法な機種が数多く含まれています。

先述したように電波法に違反し『違法開局』となる無線機・トランシーバーは、販売者や製造者ではなく、購入し使用した者が罰せられてしまう重罪です。 単純な違法開局だけで100万円以上の罰金もしくは科刑が待つにも係らず、情報をしっかり開示していなかったり、使用者へ責任を転嫁させ販売をするなど、コンプライアンス意識の欠如したメーカー/販売者はいまだ後を絶ちません。

移動通信局や総務省・都道府県警察庁合同による電波監視、民間での通報制度もあり、日本全国で年間数千件に上る電波法違反の摘発も発生しています。 海外製の安いトランシーバーを安易に購入してしまって、知らぬうちに違法製品を使用し、ある日突然摘発され刑罰の対象となってしまった…といったことがないよう強く警戒をお願いいたします。

違法製品の詳細については、詳しくは各通信局へお訊ねください。
questions VOX機能ってなんですか?
answers ハンズフリーで通話が可能になる機能のことです。
VOX機能は「Voice Operation Transmission」の頭文字をとって名付けられた略称で、無線機業界でのハンズフリー通話のことを総称しており、「Push To Talk」の頭文字をとりボタンを押しながら話す最も一般的な方式のPTT通話とは別個の機能として搭載されるものです。

実際には無線機の端末が“音声を感知することで自動的に送信状態へと切り替える”機能となっており、“音声の感知がなくなることで自動的に送信停止へ切り替え”されるため、作業中でPTTボタンを押せない状況でもハンズフリーで通話ができる機能と言えます。
一見すると便利そうな機能ではありますが、“音声を感知することで自動的に送信状態へと切り替える”ため、発話者の声とは全く関係ない環境音や衣擦れ、接触音もまた音声として感知してしまうこともあります。このため、本来送信したいタイミングとは関係なく送信が行われたり、また通話する人の誰かがこういった音を感知し続けることで意図せず送信状態が続いてしまい、キャリアセンスが働き誰も送信ができない事態に陥るなど、オペレーション見直しなど意図せぬ作業が発生してしまう可能性もある機能となっています。
幸いにも最近の無線機やトランシーバーでは段階的に感度が調整可能なVOX機能が搭載されることが多く、ノイズキャンセル機能を活かした発展版として搭載される機種も存在し、こういった問題を発生しづらくさせるよう機能的にもしっかり進歩しています。しかし感度の調整にも限界があること、またその場その場で感度を変更するよう設定しないといけなかったり、今度は話し声が小さくVOX機能が反応しづらい部分が発生してしまったり、会話の頭切れが発生しやすくなってしまうなど利用にも一工夫が必要な場合も生まれています。そしてやはり騒音環境下では前述のように機能しなくなってしまうため、結果として使用されることが少ない機能です。

※VOX機能が搭載されないトランシーバもあります。
※イヤホンマイクの種類によってVOX機能への対応・非対応が異なる場合もあります。ご注意ください。
questions 防塵・防水性能があれば水に濡れても問題ありませんか?
answers いいえ、防塵・防水性能は程度に差があり、あくまでも目安です。
防塵・防水性能として表記される「IP**」の記号は「Ingress Protection」の意味で、IEC(国際電気標準会議)規格(IEC60529:2001)に準拠し日本でもJISで規格化(JIS C 0920-1993)されています。
主に代表機による試験や設計段階における試験にて『機器外部からの水気や埃などを防ぐ一定の試験基準を満足』したもの、または『一定の試験基準の満足に相当』するものとして表記されます。そのため規格策定主旨の第一義として水濡れなどでのもしもの故障を防ぐための目安になることは間違いありません。しかし、この防塵・防水の性能、表記をもって多種多様な環境下での使用により故障や不具合が発生しないことを必ずしも保証するという性質の規格ではありません。
これは一般に販売され同規格の表記を持つ防塵・防水性能を備えたどのようなスマホや電気機器でも同様で、これは使用者と製造者との間に特別な契約や取り決めのある性能や定格の基準ではないからでもあります。

そして、たとい高ランクな性能を持つ機種であっても精密機器に変わりありません。高価な製品でもあって水濡れは保証修理の対象外となってしまいますので、できるだけ雨や水に触れないよう注意を払っていただき、水分や埃が付着した場合はこまめな清掃を心掛けるようにしてください。可能であれば本体を何らかのカバーで覆うなどの対策を施していただくと、水気を遠ざけるだけでなく衝撃による性能低下も発生しづらくより安心してお使いいただけます。

また、一度水分が浸入してしまったり、極度の温度変化で生じてしまった機器内部発生の湿気・水蒸気に対しては有害な影響を防ぐことができません。電池類を抜いて蓋などを開放した状態で密閉した箱の中に置き、シリカゲルのような除湿・乾燥剤を使用することで影響を抑えることができる可能性があります。お試しください。
questions インカム・トランシーバーの電波って身体に悪そうですが、大丈夫でしょうか?
answers はい、ご安心ください。安全です。
大きなエネルギーを持つX線などとは性質からまったく異なる電磁波(非電離放射線)です。 また、特定小電力トランシーバーの電波出力は極微小な10mW/1mWとなっており、スマホや携帯電話の電波と比べても約1/80程のパワーしかありません。 WHOをはじめ国内外の機関にて医学的な影響なども研究されておりますが、今現在のところ該当する電波の周波数特性として人体への直接的影響など特別な問題があるといった有害な影響・危険性に関する報告や事例はありません。ご安心ください。
ただし、電波が最大で5Wと比較的高出力になるデジタル簡易無線登録局も含め、特定小電力トランシーバーなどの通信機器をレントゲンなどの病院機器や生命維持機器、映像機器が近距離にある環境下で使用することは、機器へ何らかの障害を生ぜしめる可能性も考えられます。取扱説明書に従いよく注意を払いご使用ください。
questions Bluetooth®のようにコードレスにはなりませんか?
answers はい、可能です。
Bluetooth®イヤホンマイク対応の特定小電力トランシーバー新製品『スタンダードホライゾン SRS220』が発売されました。
過去Bluetooth®イヤホンマイクが利用可能な製品がなかなか販売されてこなかった経緯には、元来デジタル・アナログの電波を相互に変換することにより音質が劣化してしまうなど、 技術・コスト共に非常に高いものが求められ特定小電力トランシーバーとしての製品化が困難だったという理由がありました。
上記SRS220Aは、Bluetooth®4.1に準拠した規格を採用しており、現在主流であるBluetooth®4.2以上へは準拠しておりませんが、上位互換のためほとんどの市販Bluetooth®イヤホン製品でペアリングかつ送受信が可能です。(中にはアルインコ製Bluetooth®イヤホンマイク/スピーカーなど、ペアリング可能でも送受信ができないものも存在しており、メーカーではそれらすべての対応確認を行っておりません。)

なお、登録局ハイパワー無線機にてBluetooth®イヤホンマイクを利用可能な機種は、『ケンウッド TPZ-D563BT』、『アルインコ DJ-DPS71KA,DJ-DPS71KB』や『スタンダードホライゾン SR740,SR741』『アルインコ DJ-DPX2(KA/RA)』、『アイコム IC-DPR7SBT』『アイコム IC-DPR4』などがございます。(※商品として現在掲載していない製品もございますが、別途お取り扱い可能です)
なお、ケンウッド製およびアルインコ製のBluetooth®イヤホンマイク/スピーカーは操作に専用回路を用いる関係で、各メーカーのBluetooth®対応無線機とペアリング可能なものの送受信ができないなど、使用に支障をきたす可能性があります。

特定小電力トランシーバー、登録局無線機どの機種も、ご購入に際しデモ機のお貸し出しが可能となっております!商品の詳細につきましてもお気軽にお問い合わせくださいませ。
questions 使ってみると雑音が酷いのですが、どうしてでしょうか?
answers 特定小電力トランシーバーをご使用中の『雑音が酷い』といったご相談は多く寄せられるものですが、一般に飛距離不足からくる雑音という場合がほとんどを占め、その次にアクセサリー類の接続不良が挙げられます。
アナログ電波でのノイズ発生メカニズムは、発射された電波に壁や木々、人、車、はたまた重力など、距離に応じて様々な影響を受けることで次第に電波の波形にゆがみが生まれます。このゆがみのある電波を受信し音声へ再変換する際に、ゆがんでしまった部分をうまく再現できない結果ノイズとして現れてしまう…という仕組みです。
送信するパワーが10mWと極微弱に定められる特定小電力トランシーバーは、送信側・受信側双方のアンテナの長さとその感度などの特性が大きく作用し、このアナログ電波の性質も相まって周辺環境の様々な影響を受けやすくなる距離=会話が困難になる距離が決まってしまいます。これがいわゆる『通信範囲』と呼ばれるもの。つまり、『雑音が酷い』ことは『通信範囲』の限界に到達しているということなんです。

通信範囲については実際に実地で使用しないと詳細には判明しません。(弊社トップページ掲載の通り弊社試験で既に大まかな通信範囲は判明しておりますが、実際の環境下ではその通りとならないことは確実にあります。)
そのため、弊社では実際に使ってみたい!という方のためデモ機のお貸し出しも行っております。お気軽にお問い合わせください!

なお、通信範囲以外の『雑音が酷い』原因については、電波塔を含む強い電波を発する機器や違法無線局の存在で阻碍される場合、またはPC・プリンターなどの微弱な電波が干渉してのノイズ発生などがあります。基本的には周波数が異なっており混信は発生しづらいものの、やはり極微弱な電波である以上何らかの影響を受けてしまう場合もあるようです。
questions 雑音が酷い場合に解決方法はありますか?
answers 使ってみると雑音が酷いのですが、どうしてでしょうか?で取り上げております通り、『雑音が酷い』原因は飛距離不足からくる雑音という場合がほとんどです。
そのため、これを解決する方法は3つあります。

1. 雑音なく話すことができる範囲で使用する。
2. 通信範囲の大きな機種へ買い替える。
3. 対応する場合は中継器を導入する。

1以外はどちらも高額な出費が待っています。(なお、弊社では使用後のトランシーバーなどの返品は承っておりません。ご了承くださいませ。)

なお、いざ買って使ってみると届かない!といった場合に備えて、弊社ではご購入前のデモ機お貸し出しも承っており、導入前に実地テストが可能です!事前にご希望の場合はお気軽にお問い合わせください!
questions スマホ用イヤホンは使用できますか?
answers いいえ、使えません。
申し訳ございませんが一般的な3.5Φイヤホンは通話としての使用はできかねます。専用品をお求めください。
一般的でない2.5Φの小型のイヤホンであれば一部商品のイヤホンマイクジャックへ使用し会話を聞くことはできますが、通話することはできかねます。
questions 旧スプリアス規格の製品は販売されていませんか?
answers はい、当店での販売はありません。
旧スプリアス規格の製品とは、旧来定められていた技術基準下で製造され、その下で適合証明(技適)もしくは工事設計認証(認証)を受けた製品のことを指しており、製品使用期限が令和6年(2024年)11月30日までと定められています
日本国内メーカーに限っては旧スプリアス規格製品は10年以上前の一定時期から先んじて製造や出荷が停止されており、中古流通しているもの以外にはございません。最近まで販売されている製品や現行販売される製品はまったく問題ないためご安心ください。ただし、弊社での取り扱いはございませんが海外製品については旧規格にも則っていない場合もあるため注意が必要です。
また、わかりづらいながら中には旧規格品と見分けられるものもあり、新スプリアス規格対応製品は製品本体の型式番号付近へ《S》の印が付与され旧規格と差別化されているものもあります。

スプリアス規格とは、電波を発射した過程で周波数帯域外の不要電波(スプリアス)が発生して周辺へ放射・拡散されることがあり、これを許容する強度を定めた規格。
電波を利用した製品の増加によって旧スプリアス規格下のままでは健全な電波環境の構築に寄与せず、多方面へ悪影響を及ぼしかねないという結論からWRC(世界無線通信会議)によって定められた規制値となっていて、改定ではその趣旨に基づきスプリアス発射の強度許容値をより低く保つようかなり厳格化されました。日本ではWRC規制値を批准し電波法関連法の無線設備規則の1つとして2005年新たに制定・施行されたものが現在の新スプリアス規格となっています。
新たなスプリアス規格では強度許容値の他にも新規格製品利用へシフトするための移行期間も設けられ、それが前述の旧スプリアス規格製品使用期限である令和6年(2024年)11月30日となっています。(新型コロナウイルス感染症蔓延に伴う外出自粛要請等の行動制限のため本来は令和4年11月30日までだった移行期限が無期伸長されましたが、社会経済状況等の回復を踏まえて使用期限が改められました。)

移行期限を経過しても旧スプリアス規格製品を使用していた場合、明確な電波法違反となり罰則・罰金(1年以下の懲役または100万円以下の罰金)の対象となります。ご注意ください。

デジタル小電力コミュニティ無線機について

questions どういった無線機ですか?
answers デジタル小電力コミュニティ無線機(デジコミ)とは、特定小電力トランシーバーのように資格や登録などが全く不要なまま、送信出力500mWのパワーが使用できるモデルです。
特定小電力トランシーバーの上位互換といったような位置づけではありますが、地域コミュニティ内や限定的なグループでの使用に特化したモデルとして型式を取得されているため、 チャンネルやグループ機能面で異なる性格を与えられているのが特徴です。
しかし日常的に使用することに何らの制約はなく、業務やレジャーなど用途を問わずひろくお使いいただけます。
ただし、周波数帯は150MHzの中波を採用し、特定小電力トランシーバーや登録局簡易無線機、アマチュア無線機などとは周波数帯が全く異なるため通信はできません。
questions デジタル小電力コミュニティ無線機には免許や登録は不要ですか?
answers はい。不要です。
特定小電力のトランシーバーと同様に、買ったその時点から誰でも利用することができます。
questions デジタル小電力コミュニティ無線機は電波利用料も掛かりませんか?
answers はい。掛かりません。
登録局のハイパワートランシーバーとは全く異なる規格のため、電波利用料の徴収はされません。

オプション品(イヤホンマイク・充電器等)について

questions イヤホンマイクは壊れやすいものですか?
answers はい、比較的破損しやすいとされる製品です。
ですが、長くご使用される方では1年以上継続使用されておられ、早い方では2~3ヶ月で断線のために誤作動を起こしてしまうことも多いなど、両極端とも言えます。コードの中には細い銅線が縒り集まって強度を成しており、使用されるにつれどうしても断線リスクは高まってしまうことから、ご質問の件でもよくお問い合わせいただくことが多くなっております。
また、業務では1日あたり4時間以上連続して使用することが多く、一般的な音楽鑑賞用イヤホンに比べても経年劣化が一段と加速してしまい、結果的に『すぐ壊れる』という印象になっているとも考えております。

無理な力を掛けたり、必要以上に折り曲げる、巻き付けるなど負担を強いる使用方法を続けられると断線は加速的に早まります。下記にイヤホンマイクを長持ちさせるコツを掲載しております。参考の上、ご使用ください。

【 イヤホンマイク長持ちのコツ 】 特定小電力トランシーバーチャンネル表
questions オプション品は修理できますか?また保証はありますか?
answers いいえ、修理はできかねます。また、原則として保証もございません。
トランシーバーや無線機のオプション品は、基本的にはメーカー純正品・弊社オリジナル商品ともに修理を受け付けておりません。 もしも修理させていただいたとしても、お買い替えの方がお安いといったこととなりやすい製品群です。そのため主にお買い替えをご案内いたしておりますが、例外として充電チャージャーや一部の業務用イヤホンマイクに関しては破損の程度によっては修理受付可能な場合もございます。詳細はお問い合わせください。
なお、保証についても、原則としてメーカー純正品・弊社オリジナル商品ともに設けておりません。ただし、商品のパッケージへ保証の旨が記載されている場合は、一度お問い合わせの上パッケージを添えて弊社までご送付ください。(送料はお客様ご負担とさせていただいております。)
questions 壊れにくいイヤホンマイクはありますか?
answers はい、ご用意しております。
より断線故障に強く、イヤホン交換も可能で機能的に設計されている国内製造の業務仕様製品もあり、これはメーカー純正品にのみご用意がございます。下記で一例をご案内しておりますのでご参考ください。

【 各メーカー対応業務仕様イヤホンマイク 一例 】
  • アイコム用 業務仕様イヤホンマイク HM-179L
  • アイコム用 業務仕様イヤホンマイク HM-179PI
  • アルインコ用 業務仕様イヤホンマイク EME-21A
  • アルインコ用 業務仕様イヤホンマイク EME-32A
  • ケンウッド用 業務仕様イヤホンマイク EMC-5F
  • ケンウッド用 業務仕様イヤホンマイク EMC-15
  • スタンダード用 業務仕様イヤホンマイク SSM-51A
questions オリジナルのイヤホンマイクとメーカー純正のイヤホンマイクって何が違うの?
answers 一部機種のVOX機能非対応となりますが、品質面での違いは全くありません。
まず、よくお問い合わせいただく「壊れにくさ」という面では、弊社オリジナル品やメーカー純正品(業務仕様を除く)はほぼ同程度の耐久性で、一般的なライトユース的使用方法ではどちらが劣るというものではありません。
ただし、弊社オリジナル製品の中でも、“メーカー純正品に真似できない”を目指し独自に設計と開発を行った『ワーキー』シリーズでは耐久性は一段と異なります。
断線を抑制させるためコード被覆と仕様にもこだわるしなやかで捩れにも強いコードを採用したことで、引っ張り強度にも優れた製品に仕上げております。また、日本製のPTT(送信)スイッチ部品を採用するなど細部にも気を回した設計を行い、最終的にはすべての個体を日本国内で検品している点でもメーカー純正品以上に品質への自信を持っております

違いとして先述している音声に反応して送信するVOX機能については、「アイコム」「アルインコ」「スタンダード」トランシーバーに搭載のVOX機能は対応を見送っておりますので、VOX機能をご使用されたい場合はメーカー純正品をお求めいただきますようお願いいたします。
questions トランシーバーのリチウムイオン(Li-ion)バッテリーや製品にPSEマークはありますか?
answers 「特定電気用品以外の電気用品」として扱われない製品は、『PSEマーク』を表記しないものもあります
電気用品安全法上「特定電気用品以外の電気用品」として分類されるリチウムイオン(Li-ion)蓄電池は、この法令に則った基準に適合する製品として『PSEマーク』の表記が義務化されていますが、トランシーバーのリチウムイオン(Li-ion)バッテリーは「特定電気用品以外の電気用品」に含まれない「産業用機械器具用(業務用無線機器)」として扱われる性質の製品が含まれ、この場合が主な『PSEマーク』を表記しない製品となっております。(2021年4月現在)
これにより「産業用機械器具用(業務用無線機器)」として扱われない「特定電気用品以外の電気用品」に含まれる製品に『PSEマーク』が表記されているという見方も一方では可能ですが、メーカーそれぞれの事由により『PSEマーク』を表記する製品としない製品が混在している状況です。これについては各メーカーの方針にもよるため、ここでは触れないものとします。

また、「特定電気用品以外の電気用品」に含まれず『PSEマーク』表記がないのにCEマークなどは表記されている製品も存在する理由については、輸出も視野に入れる製品として日本国内の電気用品安全法とは異なる仕向け地それぞれの法規制や仕様・品質などの制限を受けるためで、それに向けた品質マーク(CE規格等)を表記し輸出される必要があるためです。

もちろんですが、弊社取り扱いのすべての純正バッテリー製品が、精確に定格性能を発揮できる品質を備えた安全性の高い製品です。『PSEマーク』の表記あるなしにて品質や安全性に優劣のある粗悪品が存在しているわけではありません。ご安心ください。
なお、弊社ではショップオリジナルの安価なバッテリー製品ではその品質と安全性を担保できないと考え、メーカー純正品以外のバッテリー製品は取り扱っておりません。

法規について

questions 技適マークって何ですか?
answers 技適マークとは、総務省において定められている無線機器の技術基準に適合する証明(技適)を受けるか技術基準に適合する設備・設計であることを以て技適とする工事設計認証(認証)を受けている製品に表示しなければならないマークのことです。(下記参照)

【 技適マーク 】 技適マーク
このマークが表示される製品は日本国内で使って良いと認められている機器かどうかを判断する目安となり、周波数帯が違ったり違法出力であったりと違法電波を発射することが多い海外仕様無線機では、概ね無線機器の技術基準に適合しないものとなるため技適・認証を受けられません。
そして、この技適マーク表示のない製品を使ったり、技適マーク表示のあるにも拘らずその実態が伴わない製品を使用すること、または技適・認証を受けながら技適マークのない製品をそのまま使用することも電波法違反となってしまいます。
また、総務省へ一切の届け出(技適・認証や開局届を含む)なく、また総務省よりこれを免許されずに使用してしまった場合、電波法に違反する『違法開局』となり100万円以上の罰金もしくは科刑となってしまいます。これらは電波を一度でも発射してしまった時点で違法行為となるものです。

なお、技適・認証を受けていない製品を販売することや、違法な電波を発射することのできる機器を販売することそのものは法律で制限されておらず(自らが使用前に技適証明を受けるなどの方法があるため)、あくまでも違法な開局とこれを行った者が罪に問われることとなります。 移動通信局や総務省・都道府県警察庁合同による電波監視、民間での通報制度もあり、日本全国で年間数千件に上る電波法違反の摘発があるため、違法製品を使用されることがないよう強くお願いいたします。(弊社では技適マーク表示のないトランシーバー・無線機を取り扱うことはございません。ご安心ください。)

技適証明、工事設計認証、またはその書面についての詳細は各通信局へお訊ねください。
questions 陸海空、どこで使っても大丈夫ですか?
answers 製品規格により異なります。
デジタル登録局簡易無線機(3R登録局と表記があります)では、日本国内の陸上、そして海上では日本の排他的経済水域内という範囲で使用が認められているため、陸海での運用が可能となっています。 上空での運用に関しては特殊な扱いとなり、邪魔なもののない空中で高出力な電波を発射してしまうことから専用の通信帯域を持った規格品(3R/3S登録局と表記があります)のみが適応し、一般的なデジタル登録局無線機では使用ができません。(使用の発覚は電波法違反となります)

一方、特定小電力トランシーバーは製品規格として陸海空等の個別の使用場所の制限はありませんが、一般的な「陸上移動」に供するものとして定められる電波法に則った運用が奨められます。
questions 今使っているものを海外旅行でも使えますか?
answers いいえ、使えません。
各国によって電波に関連した法律は千差万別で、日本国内で使えるからと言ってどこの国でも使えるということはありません。
電波は全世界共通の有限な公共資産です。世界共通と言っても細かく区切られた周波数の帯域を最も有効かつ干渉なく活用していくために、どの電波をどのように使うか、どの周波数を一般に開放するのかといった決め事は、国によって大きく異なっています。
日本国内では適法でも海外では違法となることも多く、たとえば電波の発射・使用だけでなく通信機器の所持により拘束や科刑となる場合もあり、また持ち込みの制限を受け入管時に没収される可能性すらあります。
どの国であっても電波に関する法律は特に厳重で、抵触すると重い刑罰が科されることが一般的です。 海外旅行の滞在先で通信機器を使用されたい場合は現地で現地仕様の製品をお求めいただくのが、一番安価で一番安全です。
questions インカム・トランシーバーのアンテナを交換したいのですが。
answers いいえ、できません。
特定小電力トランシーバーでは法令上アンテナの変更が禁じられています。出荷時を基準に定格・型式が技適承認される製品です。デジタル登録局簡易無線機などとは異なり、リペア以外のアンテナ変更は改造延いては違法開局にあたります。絶対に行わないでください。

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