甘酸っぱい、桜の季節にジンジーニャ

こんにちは、ちえこです。今日もこのコラムをお読みいただきありがとうございます。

3月に入り、それまで来ていた厚いコートを脱いで出かけた日、早咲きの桜がつぼみを開いているのを街路樹でみつけました。寒い日々も収束を迎え、いよいよ春がやってきますね。

桜を主役にした食べ物や飲み物、日本では桜餅や桜湯などがありますが、ポルトガルにも桜の実、サクランボから作られたお酒、リコビドスのジンジーニャというリキュールがあるので、今回はこちらをご紹介しましょう。

ジンジーニャのライナップ

サクランボと言っても、わたしたちが日本のスーパーなどで見かけるものとは違って酸味がたいへん強いため、そのまま食べるには向かない果実です。

ジンジーニャ(またはジンジャ)という名前は、ラテン語由来で「酸っぱいサクランボ」という意味を持ち、この実でつくられたリキュールは、ポルトガルで400年の歴史を誇る、人気のお酒です。街中には角打ちならぬジンジーニャスタンドがあり、「ちょっと1杯」気軽に飲むことができます。

ジンジーニャ・スタンド

ポルトガルで400年という歴史を持つリキュールなので、その間家庭でも作られてきましたし、企業によって製造販売されているものもたくさんありますが、伝統的な製法で無添加・無着色でつくっているのは、リコビドス社と、その他1-2社ほどだそうです。

その評価は高く、毎年ブリュッセルで行われる国際味覚審査機構(iTQi-ブリュッセル(ベルギー)に本部を置く、世界中の食品・飲料品の「味」の審査をし、優れた製品を表彰・プロモーションする機関。審査員はヨーロッパで最も権威ある調理師協会および国際ソムリエ協会ASIに属する一流シェフやソムリエで構成されています)において、2014年優秀味覚賞の3つ星を獲得、さらには3年連続で受賞しているため、2016年はクリスタル・テイスト・アワードという特別賞を受賞しています。

クリスタルアワード Crystal Taste Award2016受賞!

製法はいたってシンプル。「アルコール、サクランボ、砂糖、水のみを使用。リキュールに秘密はなく、酸味が高いサクランボだからこそ、この味わいになる。」と、生産社三代目のベルナルドさんは語ってくれました。

若き生産者ベルナルドさん

弱冠24歳の若き当主いわく、「家族で経営してきたリコビドス社は70年の歴史があり、シンプルに伝統に則って誠実にやってきたことが評価されている。携わっている人間として誇らしい。」と、会社への情熱を語ってくれました。頼もしい後継者ですね。

鮮やかで透明感のある色調は、サクランボが持つ自然な色あい。香りにはコンポートしたチェリー、シナモン、ナッツなど、なかなか複雑です。

若き生産者ベルナルドさん

弱冠24歳の若き当主いわく、「家族で経営してきたリコビドス社は70年の歴史があり、シンプルに伝統に則って誠実にやってきたことが評価されている。携わっている人間として誇らしい。」と、会社への情熱を語ってくれました。頼もしい後継者ですね。

鮮やかで透明感のある色調は、サクランボが持つ自然な色あい。香りにはコンポートしたチェリー、シナモン、ナッツなど、なかなか複雑です。

チェリーの甘酸っぱい余韻

飲み方は、小さなグラスに注いでストレートに楽しんでいただくことをおススメしますが、トニックウォーターで割って、ミントを浮かべてカクテルに、またホットケーキにシロップソースとしてかけていただくのも美味しい食べ方となるでしょう。

ぜひ、ご家庭で工夫していろいろな味わいを楽しんでくださいね。