ミーニョ川でラフティングとフォトジェニックなワイナリー
レゲンゴ・デ・メルガッソ
【ポルトガル訪問2017夏No2】

2017年8月、ポルトガル訪問記第2回。

前回に続き、ポルトガル最北端のワイナリー兼ホテルの「レゲンゴ・デ・メルガッソ」について。

このホテルは、16世紀、当時の女王レオノール妃の命で建てられたマナーハウス(中性ヨーロッパにおいて荘園において領主が滞在する邸宅、ポルトガル語でソラール)です。

女王が私生児のために造らせたもので、紋章の位置が建物の中途半場な場所に設置されているなど、その歴史の「跡」を見ることもできます。

夏は夕方19時過ぎでもこんなに明るいポルトガル!ホテルに入口。

門の上の左右には狛犬、ならぬライオン?!

紋章の鷲。私生児のために造られた館なので、建物の角の中途半端な位置に設置されたとか。

歴史の中で、幾度か持ち主が変わりましたが、1990年代、現当主カルダデイラ家の手に渡ることにより、アルヴァリーニョワインの生産とルーラル・ツーリズムという、現在のレゲンゴ・デ・メルガッソ・ワイナリーの形になりました。

最高品質のアルヴァリーニョが育つように、1997年以降、ぶどうを植え直し、2003‐2005年にかけて新しいワイナリーも立てられました。

ホテルは13部屋があり、結婚式やバンケットなどもできるようになっています。

ワインの裏ラベルには、ホテルの予約の電話番号(+351 938 044 051) が書かれています。機会があればぜひ泊まってみて下さい!

この一角は、19世紀にナポレオンの軍が1カ月間駐留したことがあり、当時軍人のためにパンが焼かれていたそうです。現在は朝食のお部屋。

朝食の果物やジャムは、すべてホテルの庭でとれたもの。

私たちが訪れた前の週末に結婚式があったようで、その時のケーキの残り。日本では考えられないユニークなデザイン?!

ここのワイナリーはアルヴァリーニョだけを栽培し、ワインもアルヴァリーニョのスティルワインとスパークリングワインの2種類しか作っていません。

しかも、数えきれないほどの受賞歴を誇り、2016年にはスティルワインがベスト・オブ・ヴィーニョ・ヴェルデを受賞しました。

美味しさの理由をオーナーのヴィトールさんと、醸造担当のルイ―シュさんに尋ねると「美味しさの理由はブドウにある」とのこと。テクニックではない。仮にテクニックがあったとしても、ぶどうが良くなければ美味しいワインは造れないでしょ?と。確かにそうですが・・。ミーニョ川沿いの砂質土壌がぶどうにはとても合っているそうです。

ルイシュさん。目をつぶってしまって残念!

標高約300メートルの丘の上にあるアルヴァリーニョの畑。醸造所のすぐ上にあります。生産量が減るから樹齢20年が限界だろうとのこと。

畑からの景色。川の向こうはスペインです!

アルヴァリーニョのスティルワインは、タンク1つ(1万リットル)で13500本分だそうです。

葡萄を収穫してから半年後に瓶詰できて、年に3回に分けて瓶詰をします。2016年の最後のロットは私たちが訪れた翌週(8月2週目)に瓶詰する、とのことでした。(そしてこの中からメルポルに輸出してもらいます)。

また、スパークリング・ワインには、酸が欲しいので、スティルワインよりも2週間ほど早く収穫するそうです。(例年は9月の1週目くらい)。アルコール発酵後、瓶内二次発酵を8-12カ月間、動瓶、澱を除いて打栓、とシャンパーニュと同じ製法で造られます。すっきりと辛口で、珍しいアルヴァリーニョ100%のスパークリング・ワインです。

13500本分のワイン!

今回は、ワイナリーのオーナーのおすすめで、ミーニョ川でラフティングを体験しました。Melgaço Radical というところのツアーに参加。

ポルトガルとスペインの国境の役目をはたしているミーニョ川でラフティング。その日は少し曇っていましたが、途中川の流れが緩やかなところで「泳ぎたい人はどうぞ」と言われ、私も一生に一度のチャンス!と思い、泳ぎました。

勇気のある息子(次男、8歳!)は7メートルの崖からのジャンプにもチャレンジ!(写真はないけど夫もジャンプしました)

この地方のワインの輸入者は他にもいれども、ミーニョ川でラフティングをしたことのある日本のインポーターは他にはいないのではないかと、ちょっと嬉しいです♪ワインが出来た背景を理解するのに、こういう体験も大切?!

ツアーの最後には、参加者全員にチョリソが入ったサンドイッチとアイスティーを出してくれました。日本でおにぎりを出してくれる感覚でしょうか。

メルガッソでのラフティング、ぜひともおすすめです!

勇気を出して・・!

ジャンプ!!

他の参加者からも拍手!!

今回は、ポルトガル人、フランス人、日本人のグループでした