ポルトガルで食べたい!美味しいタコ料理

日本ではお馴染食材のタコ。 ヨーロッパの多くの国では食卓に出ることがありません。スーパーでもほとんど目にすることがありません。しかし、ポルトガルをはじめ、スペインやイタリアなど南ヨーロッパでは普通に食べられています。

ポルトガルでのタコの調理方法と言えば、基本的に柔らかくなるまで良く茹でること。 生や軽く茹でて、食感と楽しみながら食べる日本とは少し違うので、初めて食べると似ているけど何かが違う、という感覚になります。

ポルトガルのスーパーでは生で購入することもできますが、多くの人が冷凍のものを買っています。しかも、1㎏前後の塊で売っているので慣れるまでは戸惑いました。ちなみにお値段は、1㎏で10ユーロ前後です。

1㎏の塊のタコ。このまま買うのはちょっとした勇気が必要です

日本では200g前後のタコしか買わない私にはハードルが高いのです。以前、業務用スーパーで1㎏入りの冷凍タコを見たことがありますが、既にぶつ切りにされていました。丸ごとの冷凍はあまり見かけないですよね。

そしてこのタコを購入してからの調理方法も大胆です。

冷凍の塊のままそのまま鍋に投入。

若干はみ出ていますが、まったく気にしなくてよいとのこと。 この写真はタコご飯を作る過程です。タコご飯のタコは冷凍が基本!と教えてもらいました。タコを茹でる時には、タマネギを丸ごと一緒に入れて茹でるのがポイントです。

圧力鍋を使えば30分程でしっかり茹で上がったタコの出来上がりです。

冷凍状態では四角いですが、茹で上がると丸ごとタコ!

タコご飯を作る時の2番目のポイントは、このゆで汁を捨てないこと。ご飯を炊く時に使うのです。

ポルトガル料理では欠かせないレフォガード(refogado)。様々な料理のベースになるのですが、タマネギとニンニクをみじん切りしたものをオリーブオイルで焦がさないように透明になるまで炒めることを指します。タコご飯を作る際は、このレフォガードにローリエを加えてよく炒めます。その後、1口サイズに切ったタコとお米、タコのゆで汁を加えます。お好みでスライスしたチョリソーを加えて、圧力鍋の蓋を閉めれば後は炊き上がるのを待つだけです。ポルトガルの冷凍タコは塩気があるので、特に私は塩を加えたりしていません。

圧力鍋なら10分程度で出来上がり♪

タコの味がしっかりしみ込んだ味です。チョリソーもアクセントになっています。

せっかくですので家庭でできるタコ料理、タコご飯(Arroz de Polvo)のレシピを簡単にまとめてみます。

*材料*4人前くらい
1. 冷凍タコ500g
2. タマネギ 大2個
3. ニンニク 1片
4. お米 1.5カップ
5. オリーブオイル 大さじ3
6. ローリエ 1枚
7. チョリソー 30gくらい(お好みで)

①圧力鍋に冷凍タコとタマネギ1個を丸ごと入れます。具材が隠れるくらいの水を入れて中火にかけます(圧力鍋には、水をたっぷり入れすぎないようにご注意ください)。

②圧力鍋の圧力を示すピンが上がって、シューシュー音がしてきたら弱火にして約3分。その後、火を消してピンの音が静まるまで放置します。

③その間、別の鍋(圧力鍋があればそれが良いですがなければ普通の鍋)で、レフォガードを作ります。タマネギ1個とニンニク1片をみじん切りにし、ローリエと一緒にオリーブオイルで炒めます。この時、焦がさないように透明になるまでじっくり炒めるのがポイントです。出来上がったら一度火を止めます。

④圧力鍋の蓋を開け、中からタコを取り出し少し冷まします。この時、タコのゆで汁は捨てずに別の容器に取っておきます。(3カップ必要になります)

⑤タコを1口サイズに切り、チョリソーをスライスします。

⑥圧力鍋に、③で作ったレフォガードを入れ、タコ、チョリソーの順に加えていきます。全体的に合わさったところで、米(1.5カップ)を入れ、ゆで汁を3カップ加えます。塩加減を確認し、必要であれば少し加えます。

⑦蓋を閉めて、中火にかけます。圧力鍋の圧力を示すピンが上がって、シューシュー音がしてきたら弱火にして約3分。その後、火を消してピンの音が静まるまで放置し、出来上がりです。


さて、タコご飯の他にも美味しい食べ方があります。
ポルトガルのレストラン、特にポルトのレストランで良く目にするのがポルボ・ア・ラガレイロ(Polvo à Lagareiro)です。元々は北部の料理で、オリーブオイルをふんだんに使い、オーブンで焼くのが特徴です。

ジャガイモと一緒に焼くことが多く、とっても美味しいです。

もう1つ欠かせないのが、タコの天ぷら(Filetes de polvo)です。こちらも北部のレストランの方がメニューにあることが多いです。
日本の様な衣の場合と、サクッとしたポルトガルのパン粉を使った天ぷらがあります。

こちらは小麦粉を使った天ぷら。タコご飯と一緒に食べるのが定番のレストラン。
お店:ポルトのカーザ・アレイショ(Restaurante Casa Aleixo)。
Rua da Estação 216, 4300 Porto, Portugal

こちらはポルトガルの細かいパン粉を使った天ぷら。
お店:ブラガのベン・ム・ケール(Bem me quer)
Rua Andrade Corvo 8, Braga 4700-204, Portugal

あとは前菜の位置づけになりますが、タコサラダ(Salada de polvo)も美味しいです。

オリーブオイルとビネガー、パクチーで味付けしたさっぱりサラダ。

ポルトガルの美味しいタコ料理。いかがでしたか。

家庭でも作れるものが多いので、是非お試しくださいね。

それではまた次回!