男の子の七五三って何歳ですればいいの?

2022.10.01

七五三は、男の子は5歳、女の子は3歳と7歳でお祝いするのが一般的ですが、
男の子の場合、特に3歳でも七五三をするべきか悩まれる方も多いのではないでしょうか。
お子さまの成長をお祝いする七五三は、平安時代に起源があるといわれており、
その由来やそれぞれの儀式に込められた意味を通して七五三の意味から解説していきます。



1.七五三の由来

昔は、医療も未発達で、衛生面も現代ほど整っていなかったため、子どもが小さなうちの死亡率は現代より高い傾向にあったため、
7歳まで無事に成長すれば大丈夫だと考えられておりました。
子どもが無事成長することを願い、その成長をお祝いすることは重要なこととされ、発展してきたのが七五三です。
3歳、5歳、7歳を節目としたのには諸説があり、奇数は縁起が良い数字であるとされていたことや、
3歳で言葉を理解し、5歳で知恵がつき、7歳で乳歯が生え替わるという成長の節目であることなどが考えられています。
年齢によって行う儀式はそれぞれあります。

3歳「髪置きの儀」
昔、頭を清潔に保ち病気を予防するため、健康な髪が生えてくるために、性別を問わず生後7日目に髪の毛を剃る風習がありました。
そのまま幼少期は丸坊主で過ごしていたため、髪を伸ばし始める3歳の春を迎える頃に行っていたのが「髪置きの儀」です。

七五三の写真

5歳「袴着の儀」

男の子が初めて正装である袴を身に着ける儀式です。

七五三の写真

7歳「帯解(おびとき)の儀」

小さな子どもは着物を着るときに付けひもを使いますが、成長すると帯を締めるようになります。
初めて帯を締める儀式が「帯解(おびとき)の儀です。


七五三の写真

これらの儀式はもともと男女を対象とした儀式でしたが、江戸時代の頃、男の子は「袴着(はかまぎ)の儀」、女の子は「帯解(おびとき)の儀」へと変化していきました。
3歳の「髪置きの儀」も男女ともにお祝いするもので、現代では、3歳は女の子という考えが主流だった時期もありましたが、地域によっては男の子もお祝いすることもあり、
最近では3歳で七五三をする男の子が少なくありません。

年齢によって意味や名称も異なりますが、お子さまの成長を感謝し、その後の無事の成長を願う意味では同じです。
よって地域の風習やきょうだいの年齢、ご家庭の方針などにより、3歳や7歳で七五三する男の子もいます。
ご家族が無理なくお祝いできる方法を選択し、楽しく思い出を残せるタイミングを選ぶのもよいでしょう。



2.男の子は七五三でどんな衣装を着るの?

男の子の七五三で3歳、5歳ともに着用されるのは、「羽織袴」です。

3歳の七五三では、見た目のかわいらしさや快適さから、被布を選ぶケースが多いです。
被布はベストのような形をした上着の一種で、3歳の女の子が七五三で着用しているものです。
被布の下には着物を着ますが、帯を締めないため小さなお子さまでも締め付けを感じずに快適に着られます。
あどけない愛らしさが引き立つ、3歳でしか楽しめないおすすめスタイルです。


七五三の写真

5歳のお祝いは「袴着(はかまぎ)の儀」に由来していますので、5歳で羽織袴を着用されるのが一般的です。
着物(中着)、羽織、袴の3点セットで、懐剣やお守り、扇子といたった特別な小物を持たせるのが特徴です。
このお祝い着のメインでもある羽織には、両腕、背中、両袖の計5ヵ所に「五つ紋」で紋入れをします。


七五三の写真

3.男の子の羽織袴に家紋が入っていますが、これは何?


兜の写真

家紋とは、家を表す紋章であり、それぞれの家に伝わるシンボルマークです。
紋は着物の世界ではとても重要な意味があり、紋が入ったものが礼装で、紋が無いものが平服とされています。
礼装は3段階あり、正装→準礼装→略礼装と順に下がります。
この格は基本的には紋の数で決まり、正装=五つ紋、準礼装=三つ紋、略礼装=一つ紋となります。
この最も格の高い五つ紋を羽織に入れる場合が多いです。

しかし最近では、家紋を入れていない場合(無紋)や、家ごとの正式な家紋ではなく、誰でも使える「通紋」を使われている場合もあります。
必ず家紋を入れないといけないということではないので、ご家族でどうするのか話し合って決められるとようでしょう。
当店で販売している袴セットは、家紋入れ、家紋変更等対応しておりますので、ぜひご相談下さい。


4.着付けに必要なことは?

7歳の七五三の着付けと同様、着物は、(お子様の身長に合わせて)肩上げ、腰上げをする前提で作られているので、購入してそのままでは着ることが出来ません。
羽織袴の場合、襦袢、着物、羽織の計6ヵ所に肩上げをする必要があります。

肩上げ、腰上げに関する記事はこちらです↓ https://www.rakuten.ne.jp/gold/kyotorurihinagiku/blog/blog/20220917/index.html#02

半襟って何?必要なの?↓ https://www.rakuten.ne.jp/gold/kyotorurihinagiku/blog/blog/20220917/index.html#07

男の子の羽織袴を着る際は、懐剣、お守り、扇子といった特別な小物を持たせますが、
当店では、初めての方でも安心のフルセットでご用意しておりますので別でご用意する必要はございません。
着付けの際は、腰ひも3-4本(腰上げ加工済みの場合は2本)のご用意があれば着付けをして頂けます。


セットの写真

5.ではどうやって採寸するの?

羽織袴は、「着丈(きたけ)」と「裄丈(ゆきたけ)」の他に袴のサイズの採寸も必要です。
袴は前紐の幅を含まない紐下の長さが一般的なサイズ表記です。
この長さを紐下丈(ひもしたたけ)と呼びます。
お子様に合った紐下丈の測り方は、腰骨の上端からくるぶしの中心までを測ります。

詳しい採寸についての記事はこちらです↓
https://www.rakuten.ne.jp/gold/kyotorurihinagiku/blog/blog/20220917/index.html#05