教えて!7歳の七五三の着物のサイズ調整ってどうするの?

2022.09.17

七五三は、3歳、5歳、7歳とそれぞれ一生に一度きりの行事です。

"七五三の着物"についても、普段聞き慣れない言葉が多く、よく分からないと思うのは当然です。
そんなお母さんのために、七五三着物の縫い上げ加工(サイズ調整)、採寸方法、採寸時期など基礎知識からご紹介していきます。



1.着物を購入したけど、どうすれば?

まず7歳の女の子の着物は、(お子様の身長に合わせて)肩上げ、腰上げをする前提で作られているので、購入してそのままでは着ることが出来ません。
7歳の七五三は、小さい子ですと108cmから大きい子ですと128cm程度と、ご成長具合や着用時期によって幅があります。

そこで主に使われるのが、「肩上げ」と「腰上げ」という方法で、それぞれ肩と腰の部分に折り目を作って縫い合わせることで、サイズを合わせます。

七五三の写真

肩上げ、腰上げの縫い上げ加工をする場合、次の3つの選択肢があるかと思います。

1.自宅で手縫いする
2.着物を購入したお店で縫い上げてもらう
3.手縫いの加工業者に依頼する

昔はご自宅でお子様のご身長に合わせ手縫いされる方が多かったのですが、最近は手縫いをされる方も減ってきておりますので、購入店で依頼するのが安心ですね。


七五三の写真

2.なぜ肩上げをしないといけないの?

肩上げには、サイズ調整だけでなく、『まだまだ成長しますように(この肩上げをいつかほどけますように)』と
願いが込められておりますので、お子様の着物は、サイズに合わせて肩上げが必要になります。
肩上げなし=大人である(もう成長しない)という意味となりますので、大学の卒業式や成人式などのお着物は肩上げは無しとなります。


3.肩上げが必要なのは分かったけど、腰上げも必要?

腰上げは絶対に必要という訳ではありません。
七五三(前撮り、お参り、後撮り)、お正月、紅葉、桜の時期など複数着用予定がある、またはご姉妹がおられる場合は、
身長が変わるので、腰上げ無し(腰ひもで調節)の方が良いかと思います。
腰上げをしない場合の着付け方法はこちらです↓
https://www.youtube.com/watch?v=nlApwzrDqBY

腰上げをして頂くと着付けは楽になりますので、ご自宅で簡単に素早く着付けされたい場合、
また着物に慣れていない子供は着崩れして引きずってしまったり裾を踏んでしまう危険もある為、心配な場合はしておいた方が良いでしょう。


4.腰ひもって何本必要?

120cmの女の子が7歳のお着物を着る場合は3-4本必要です。(腰上げ加工済みの場合は2本)

七五三の写真

5.ではどうやって採寸するの?

きっちりと採寸する場合は、大きく分けて「着丈(きたけ)」と「裄丈(ゆきたけ)」を測ります。
着丈は高さのことで、首の付け根から足のくるぶしまでの長さを測ります。裄丈は肩裄ともいい、肩幅と袖の長さのことで、背中の中心から手首までを測ります。
しかし、着丈と裄丈は測り方に「コツ」があり、普段測り慣れていない方が測ってオーダーすると「思ったより短かった」「思ったより長かった」
などのトラブルになる場合が多くあります。
当店ではたくさんのデーターを持っておりますので、「ご身長」をお伝え頂ければ平均的な身丈と裄丈で縫い上げ加工が可能です。
もしどこか別の場所で縫い上げ加工を依頼される場合も、平均的な子供のサイズのデータを持っているところでオーダーされるのが安心です。
特にうちの子は腕が長め!なんて場合は、平均の長さから+cmという頼み方の方が失敗なさそうですね


6.いざ採寸!でもちょっと待って、採寸する時期は注意が必要です!

採寸の時期は、悩んでしまうところですが、測るのがあまり早い時期だとサイズが合わなくなってしまいます。
身長が伸びることを想定し、2ヶ月くらい前に採寸するのがちょうど良いくらいでしょう。
しかし、新作のお着物など人気商品は早く売り切れてしまう為、早めに購入する際は着用時期に合わせて身長の伸びを考える必要があります。

七五三の写真

7.半襟って何?必要なの?

七五三の写真

着物に付けてあるのは、「重ね襟」と呼びます。
「半襟」は、重ね襟ではなく、襦袢(和服の下着のことで、着物に汗や垢などの汚れが付くのを防ぐために着用します。)に縫い付けるものとなります。
本来の目的は、襦袢の襟周りを、皮脂や汗などの汚れから保護するもの(汚れたらはずして洗濯し、何度も使用する)ですが、
七五三では、お顔に一番近い部位になるので、着こなしのオシャレポイントとして重要視され、刺繍や華やかな装飾のものが多いです。

ご自宅で着る分にはなくても良いかと思いますが、お顔のアップなど写真を撮られたときに半襟がついていないのが分かりますので、
もし着物に詳しい方に見せられる場合などは注意が必要でしょう。