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1616/arita japan

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テキストデザイナー紹介

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1.TY“Standard” / 柳原照弘

世界のスタンダードとなる、
洗練された有田焼

2012年、1616/arita japanがパレスホテル東京への出店を機にスタートしたコレクション、
「1616/TY“Standard”」。
ブランドの始まりでもあるこのコレクションは、現代における世界の多様な食生活に目を向けています。
海外の多くのプロジェクトでも活躍するデザイナー・柳原照弘は、そんなさまざまな食卓において“スタンダードな日常使いができて、長く愛される器”を追求しました。

400年前の有田焼原点に立ち返ったシンプルさ。
それを念頭に新しい素材を取り入れ、従来の概念だけに縛られないデザインを磨き上げていきました。
そして、フレキシブルで用途を選ばない、まさに日常使いの器がここに誕生したのです。
気品を感じる佇まい、そして繊細なフォルムながらも高密度な陶土を使用した強度に優れたつくりは、そっと暮らしに寄り添う、1616ブランドのコンセプトの象徴ともいえます。

柳原照弘 / Teruhiro Yanagihara

1976年香川県高松市生まれ。2002年自身のスタジオを設立。「デザインする状況をデザインする」という考えのもと、国やジャンルの境界を超えたプロジェクトを多数手がける。2011年より、「新たな創出の場」として京都に国内拠点を移し、世界との接点を生み出すべくプロジェクトを企画、展開している。
DESIGNEASTディレクター、
KARIMOKU NEW STANDARDクリエイティブディレクター。
主なクライアントはKARIMOKU NEW STANDARD、LIM HAIR、木村硝子等の国内企業からOFFECCT(スウェーデン)、PALLUCCO(イタリア)、SERGIO ROSSI(イタリア)等、国外でも多数のプロジェクトに携わる。

2.S&B“Colour Porcelain” /
ショルテン&バーイングス

ショルテン&バーイングス /
Scholten&Baijings

ステファン・ショルテン(1972年オランダ生まれ)とキャロル・バーイングス(1973年オランダ生まれ)の二人で、2000年デザインスタジオを設立。細やかなリサーチにより、モノの背後に潜む文化的、芸術的コンテクストを探りながら、鮮やかな色彩と現代的な幾何学文様を巧みに使い、完成度の高いデザインを生み出す。主なクライアントは、Zuiderzee Museum、Audax Textile Museum、RoyalVKB、Established & Sons、HAY、Thomas Eyck、Pastoe等。彼らの作品は美術館やプライベートコレクターにも購入され、世界中で販売されている。最近では、二度目となるDutch Design Awardを受賞。
その他、Wallpaper Design Award, ELLE DECORATION INTERNATIONAL DESIGN AWARDによる
YOUNG DESIGN TALENT 2011を受賞。

3.PC“Outline” / ピエール・シャルパン

デザインへの追求が生んだ、
伝統と新しさの融合

モノにおける、「フォルム(形状)」と「デコレーション(装飾)」。
完成形を見ると、どちらも相互に影響し合って一体となっている。
そこに最大限の焦点を当てたのが、フランス人デザイナーであるピエール・シャルパンのコレクション。
まずは形状を決め、そこから展開していく中で装飾が生まれていく、それが従来のデザインの流れ。
それに対し、「PC“Outline”」は形状と装飾を同時にデザインするという、彼にとって新しいチャレンジでした。

PC“Outline”は、有田焼の伝統と新しいインスピレーションを融合させたコレクションです。
有田焼が誇る「装飾」について紐解き、それを世界に発信するための丁度良い「形状」。
特に「エッジ(器の縁)」のデザインは、彼にとって最大の課題だったといいます。

日本の器が持つ手に馴染む感覚は特徴的で、そこにはエッジも影響を与えます。
ただ、特徴としてまた機能面として、どこまでのエッジを必要とするのか?
そんな自問自答を繰り返し辿り着いたのが、エッジに沿って並ぶわずかに隆起した装飾。
シンプルな装飾の中で、その凹凸が光の反射により心地よい陰影を生み、素材感を浮き上がらせます。

また、ドローイングを得意とする彼は食器の縁を額縁と見立て、料理をアートのように飾ることで成立する器に仕上げました。
あえて中央部に余白を残すことで料理が映える、そんな新たな特徴を加え完成させたのです。

日常の食卓使いの器に加え、飾って暮らしを彩る“エディションシリーズ”も発表しました。
6種類の大きなプレートに、ピエール・シャルパンによる“アラベスク”のドローイングを大胆にあしらった作品。
彼は職人の高い絵付け技術に感銘を受け、それを有田の財産と捉えています。

デザインへのあくなき追求と有田焼の伝統へのリスペクト、そして新しい発想がもたらした器。
そのメッセージが世界の食卓へ届けられます。

ピエール・シャルパン / Pierre Charpin

1962年にパリ近郊のSaint-Mandéに生まれる。1984年にthe Beaux-Arts de Bourgesを卒業。
1990年代初頭頃から家具やオブジェのデザインに打ち込んできた。とりわけ1998年-2001年のCIRVA(www.cirva.fr)、2003年-2005年のCRAFT(www.craft-limoges.org)など、国際的な芸術研究機関で行ってきたような実験的なプロジェクトに、活動の重点をおいてきた。
アレッシィ、エルメス、リーン・ロゼ、HAYといった著名なメーカーへのデザイン、日本のものづくりの現場と海外デザイナーのコラボレーションプロジェクト「ジャパンクリエイティブ」への参加、The Wrong Shopなど幅広い分野で世界的に活動を行っている。
2005年より、ピエールのリミテッドエディション製作の管理は、パリのデザインギャラリー「ギャラリークレオ」が行っている。パリで開催されているメゾン・エ・オブジェにて、2017年1月にデザイナー・オブ・ザ・イヤーを受賞。
https://www.pierrecharpin.com

4.CMA“Clay” / セシリエ・マンツ

空間と時間をつくる器

世界を席巻するデンマーク人デザイナー、セシリエ・マンツは、何百枚ものスケッチや数知れない試作を経て、1616/arita japanに新しいコレクションを誕生させました。
北欧を代表するインテリアブランドでのデザインなど,
数々の名作を生みだしてきた彼女らしい、有田焼への新しいアプローチ。
2022年1月に発表された「CMA“Clay”collection」は、“世界中のキッチンに似合う”をコンセプトに、食事を楽しむだけでなく、その空間で過ごす気分を満たしてくれるコレクションです。

食卓に並ぶシンプルな器は色とりどりの料理と合わせて楽しむことができるし、食器棚の中で整然とスタッキングされる姿は食器たちのOFFの表情も美しく見せてくれる。
フラット、ディープ、ロー、トールの4つの要素で構成される食器は、重ねて魅せる収納としての楽しみも最大限に引き出してくれます。

また、「キッチンに似合う」は単に食器だけを意味しません。
北欧では食卓でキャンドルを灯すことが日常的。そこに似合うキャンドルホルダー。
食卓には季節のお花も飾られる。そこに合わせるのはフラワーベース。
キッチン・ダイニングを囲むアイテムを揃えることで調和が図られ、そこに落ち着きある空間が生まれます。

CMA“Clay”はセシリエ自身が土の素材選定から行い、その世界観をつくり上げています。
有田焼の伝統である白(ホワイト)と、生成りがかったナチュラルなグレー(アースグレー)の2種類の土を採用しており、特にアースグレーはあえて土本来の素材感を残すことで、1点1点に自然な色味、表情が現れます。

また女性目線で徹底してこだわった、柔らかさを感じるフォルム、そして絶妙なサイズ感からも日常へ向けられた彼女の高い意識を窺うことができます。

セシリエ・マンツ / Cecilie Manz

1972年デンマーク生まれ。デンマーク王立芸術アカデミーで学んだ後、ヘルシンキ芸術デザイン大学へ進み、1998年コペンハーゲンに自身のスタジオを設立。シンプルで美しく、機能的なプロダクトを目指す彼女のデザインは、家具、テーブルウェア、照明、電子機器など多岐にわたる。「すべての作品はひとつの物語の断片として捉えられ、時間や機能を超えてアイデア、素材、美意識の観点からさまざまなプロジェクトに結びついています」と語り、自らの足でリサーチを重ねスケッチをし、試作を繰り返しコンセプトを作るプロセスを大切にしている。The Crown Prince Couples Cul-tural Award 2014(デンマーク)、Designer of the Year 2018、Maison&Objet Paris、E. Kold Christensen’s Award of Honour, Chevalier des Arts et des Lettres 2019(フランス)など数々の名誉ある賞を受賞。
https://ceciliemanz.com

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安達 剛士 / Tsuyoshi Adachi

コンテンツ・テキストデザイナー。1982年、鳥取県生まれ。
北欧インテリアショップに10年以上勤務し、鳥取、東京で約8年間店長を経験。
北欧の暮らしにある本質的な豊かさに魅了され、自分らしさを楽しめる暮らし、コーディネートを多数手掛けた。
加えて北欧家具メーカー輸入代理店のブランドマネージャー経験も活かし、
2022年より故郷の鳥取に戻り有限会社フォーリア・インテリア事業部を設立。
ディレクション、コーディネートなども含め広くインテリアに携わる。