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1616/arita japan

01.point 400年の伝統で培われた確かな技術

 日本有数の焼き物の産地、佐賀県・有田。この地で日本最初の磁器(白磁)が生まれたとされる。はじまりは、1616年。ブランド名の由来ともなっているこの年、陶工・李参平によって歩みを始めた“有田焼”は、時とともに新しい試みを続け、現在へ受け継がれている。1650年頃からは海外への輸出も始まり、高級磁器として名高いマイセン(ヨーロッパ初の硬質磁器窯)にも影響を与えたといわれ、世界でも通用するブランドへと成長を遂げた。

 元来、「柿右衛門様式」や「鍋島様式」など絵付けレベルが高く評価されている有田焼だが、耐久性の高さも折り紙つき。焼成時間にこだわり、高温でじっくり長く焼き締める製法は、他の陶磁器と比べて高い強度を生んでいる。また、土の状況や湿度環境によっても仕上がりに影響してくるため、職人の経験、勘によって製造過程に手を加えることにより、その高いクオリティを維持している。

02.point 世界で活躍するデザイナーによる
有田焼の新しい解釈

 ブランド発表時にデザインを担当した柳原照弘とショルテン&バーイングスの2組は、ともに焼き物のデザインは初めての挑戦だったという。各々のデザイナーがそれぞれの視点で伝統ある有田焼を紐解きながら、ブランドコンセプトといえる“世界の食卓のこれまでにないスタンダード”を追求していった。その後にコレクションをリリースしたピエール・シャルパン、セシリエ・マンツも含め、デザイナー4組に共通してあるのは「有田焼」へのリスペクトである。

 各デザイナーが解釈する有田焼と、フォルム、色、素材、サイズ、機能性、料理との相性などさまざまな視点にフォーカスした新しい個性が融合することにより、4通りの世界観が表現される新しい有田焼のコレクションが誕生した。世界を知るデザイナーたちだからこそ加えられるエッセンスが、このプロダクトが持つ可能性を大きく広げている。

03.point 有田焼の再興と
世界のスタンダードを目指すストーリー

 1616/arita japanの製造元である百田陶園。前身の百田家は1647年(正保4年)~1871年(明治4年)まで鍋島藩有田皿山代官所統括のもと、窯焼きの仕事に従事していた。その情熱を受け継ぎながら現在は有田焼の総合商社として、有田の窯元と共に妥協のないものづくりを続けている。

 長きに渡って受け継がれる有田焼は、その時代に応じて業務用食器、工業製品、美術品など多彩な姿を見せてきた歴史がある。2010年頃、新たな過渡期にあった有田焼の状況に対し、百田陶園は一大プロジェクトへと歩みを進める。クリエイティブディレクターとしてデザイナー・柳原照弘を迎えて立ち上げられたブランド「1616/arita japan」は、有田焼の再興、世界のスタンダードをつくる、という目標を掲げ、社運を賭けて挑んだプロジェクトであった。そしてデザイン、クオリティ、価格、すべてに自信を持ったものづくりは、数年後には世界でも評価をされるブランドへと成長を遂げることとなった。

 その後、2016年には有田焼創業400年事業として行政とも連携し、「2016/」をスタート。有田焼だけにとどまらず、有田の町の再生へ向けた取り組み、世界へ向けた発信も行っている。