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新生児の基本抱き(0〜3か月児)
準備編でご紹介した「コアラ抱っこ」をスリングで実践し、『新生児の基本抱き』をやってみましょう。この抱き方は「寄り添い抱き」「腰抱き」「たて抱き」とほとんど同じですが、体格が小さい分ポーチの作りが小さくなります。また赤ちゃんはリングと反対側のレールに頭をもたせかけることになるため、体全体がリングと反対側にかたむくことが多いです。
1. スリングを装着します(準備編参照)
2. 赤ちゃんをげっぷさせるときのように肩パッドとは反対側の肩に高めに抱き上げます。
3. スリングの下側から手を伸ばし赤ちゃんのあしを使用者の体に巻き付けるように開脚させ、スリングに座らせます。
このとき、あし先を引っぱるのではなく、ひざを開くようにしてください。
※ この赤ちゃん(生後4・5週)はスリングの中で体を斜めにするのではなく、綿の入ったレールに頭をのせた状態になっています。赤ちゃんはいつでもお母さんの顔を見て安心することができます。
※ また、新生児の基本抱き完成時の注意事項として以下のイラストもご参考にしてください。
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図1.正しく基本抱きされている赤ちゃんの体は後湾(猫背)の状態で、背骨は首から腰にかけてまっすぐになっています。
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図2.ポーチのゆるみなどが原因で赤ちゃんの体が側湾(背骨が左あるいは右に湾曲した状態)になるのは好ましくありません。
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図3.側湾している場合は、湾曲した背中の部分の布をたぐってそこにつながっているテールの場所を引き、図1の状態になるよう調節しましょう。
新生児の赤ちゃんをスリングに入れた状態で授乳する場合
- 小さな赤ちゃんならば、スリングを少しゆるめれば基本抱きのまま授乳をすることができます。スリングをゆるめるときは、お母さんはどこかに座るなどして必ず安定した状態を確保してください。
- 授乳の時に限るならば新生児の赤ちゃんをスリングの中で横抱きにしてもいいでしょう。ただし、赤ちゃんの膝をお母さんのお腹で押してしまうようなことは避けたいものです。4ヶ月からの抱っこ編「はじめに」に書いた3つの注意点をご参考にされてください。