私たちはフコイダン、フコキサンチンを必要としている方々への説明責任を実践しています。

谷 久典 博士

谷 久典 博士

 現代社会ではインターネットの普及により一般の人々にも多くの情報が取得できる環境が整っています。
「健康食品」で検索してみますと約7,000万件以上ものサイトがヒットします。
この中の大多数は健康に良いといった食品やサプリメントの販売を目的としたものであり、これら以外には「健康食品とは・・・」と言ったいわゆる用語や定義等を一般向けに解説したもの、学会誌や学術会議等で発表された専門家向けの個々の食品や食品成分の健康上の利点を、一般の方々にわかりやすく解説したものなどがあげられると思います。
健康食品を真面目に販売することを目的にしている業者のサイトもあれば、ただただ売って儲けたい業者のサイト、中には何が何でも売り逃げしようとしている、完全に消費者を手玉にとる事を目的とするサイトまで見受けられます。
また、まじめに販売する事を目的としているサイトの中にも、残念ながら運営者の無知・不勉強からくる間違った情報を発信しているものも少なくありません。
これから健康を維持していく為に健康食品を摂取してみたいと考える一般の方が、これらの膨大なサイトから正確な情報を取得する事は、おそらく不可能ではないかと心配しています。

 私が食品についての研究を始めたのは今から25年以上も前になります。
当時は摂取する食品成分の食品中での存在形態に付いての研究が主なテーマでした。
その後、食餌性アレルギーの問題がクローズアップされるようになり、テーマも食品中からのアレルゲン(アレルギーを起こす物質)の単離・精製、アレルギー発症のメカニズムの解明と移っていきました。
当時はアレルギーを発症している患者の治療は医師が行い、私のような医師ではない研究者はその原因物質を探索するものと漠然と思っていました。
しかし、医師は疾病の治療には非常に優れていますが、こと予防と言う事に関しては知識が乏しい事が判ってきました。
そこでいくら食品から原因物質を明らかにしても、果たしてそれが生体内でどのようなメカニズムで疾病を発症するのか、疾病を発症させない為にはどのような食生活に気をつければよいのかという問題が、何より重要であると考えるようになったのです。

 近年の食生活の欧米化は避けられない事実であります。しかし、我が国は世界一の長寿国でもあるのです。
人間は誕生したその日から、最終的に必ず死を迎えるという事実は避けて通る事は出来ません。
その中で私たちは如何に健やかに老いていくか、死ぬ直前まで如何に健康で過ごす事が出来るかが、今後増々重要になって行く事でしょう。
我が国の死亡原因の一位は癌であり、次いで心疾患、脳血管疾患となっています。これら疾患の予防、ひいては治療にターゲットをしぼった食品成分の探索、またそれら成分の効果効能のメカニズムの解明を、現在、精力的に行っています。

 我々を取り巻く地球環境には様々な動植物が存在し、膨大な試料から有効成分を抽出する事は容易な事ではありませんが、幸いにも技術の進歩のおかげで有効な先進機器を手にする事が出来ました。その一つに表面プラズモン効果を応用した「BIAcore 3000」と言う装置があります。
これは有効成分をスクリーニングしたり、貴重な成分の評価をする時に非常に役に立つものです。さらに、動物実験、特に抗癌作用を試験する時に生体中の免疫担当細胞の種類や、その割合を評価するのに非常に有効なフローサイトメーター「FACS Calliber」と言うものがあります。

 我々の研究所ではこれらの先進的な装置を導入し、日夜、新規機能性成分の探索、各成分の生体内での有効性のメカニズムの解明を行っています。
私たちがご紹介するものは、私たち自身でその有効成分を調製し、メカニズムの仕組みを自ら解明し、さらにその効果を私たち自ら確認したものであります。
研究者として非常に喜ばしい事は、自らの研究成果が社会に還元できる事、人々のお役に立てることであります。我々の研究はこれからも続きます。
その中で生まれた新しい情報は、皆様に還元できるようこのホームページで紹介していきたいと思っております。
我々の研究成果に一筋の光明を見い出して頂けるとしたら、研究者として非常に喜ばしい事です。
その為にも是非、我々の研究成果を手にとって実感して頂けたらと思います。

2012年1月10日 ハイドロックス株式会社 飯能研究所所長

谷 久典

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発表論文

01. ラット高脂血症モデルに対するリパーゼインヒビターの作用、動脈硬化学会春期大会講演要旨集、p-p543 (1991)
02. リパーゼインヒビターの抗高脂血症及び抗肥満作用、日本農芸化学会講演要旨集、p-p34(1991)
03. 小麦由来蛋白質性リパーゼインヒビターの部分精製とその性状、日本農芸化学会1993年度大会講演要旨集、p-p96(1993)
04. ホエー由来セリンプロテアーゼインヒビター、日本農芸化学会1993年度大会講演要旨集、p-p96(1993)
05. ケフィアの抗ストレス作用、第47回日本栄養食糧学会大会講演要旨集、p-p202(1993)
06. 小麦由来リパーゼインヒビターの性状、日本農芸化学会1994年度大会講演要旨集、p-p4(1994)
07. 牛乳由来セリンプロテアーゼインヒビターによるカマボコの戻り防止効果、日本農芸化学会1994年度大会講演要旨集、p-p23(1994)
08. 小麦由来リパーゼインヒビターのラットにおける脂肪吸収阻害効果、第48回日本栄養・食糧学会大会講演要旨集、p-p170(1994)
09. 大根抽出物による組織特異的 cancer-protective enzymesの誘導、日本農芸化学会1995年度大会講演要旨集、p-p166(1995)
10. クロロフィラーゼ活性に及ぼす添加物の影響、日本農芸化学会1995年度大会講演要旨集、p-p170(1995)
11. ミルクアレルギーにおけるβ-ラクトグロプリンの意義とβ-ラクトグロプリン除去ミルクの有用性、第32回日本小児アレルギー学会プログラム抄録集、p-p239(1995)
12. 鶏卵黄抗体由来抗ヘリコバクターピロリ抗体のヘリコバクターピロリに及ぼす影響、日本農芸化学会1997年度大会講演要旨集、p-p52(1997)
13. 酒粕由来阻害物質のチロシナーゼ活性に対する影響、日本農芸化学会1997年度大会講演要旨集、p-p169 (1997)
14. 褐藻由来フコイダンの抗アレルギー作用、日本農芸化学会大会講演要旨集、p-p176
15. 酒粕由来抗酸化物質の機能について、日本農芸化学会1997年度大会公演要旨集、p-p263(1997)
16. 非観血的食餌性アレルゲンの検出法、第51回日本栄養・食糧学会大会講演要旨集、p-p47(1997)
17. 大豆由来イソフラボンによるラットI型アレルギー抑制作用、第51回日本栄養・食糧学会大会講演要旨集、p-p109(1997)
18. 鶏卵卵白オボムチンのHelicobacter phyloriに対する親和性、日本食品化学工学会第44回大会講演集、p-p134(1997)
19. キュウリ由来抽出物による飲酒傷害の予防、日本農芸化学会1998年度大会講演要旨集、p-p297(1998)
20. 酒粕抽出物によるストレプトゾトシン誘導性糖尿病の予防効果、第52回日本栄養・食糧学会大会講演要旨集、p-p248(1998)
21. 卵白由来ペプタイド性ビフィズス菌増殖促進物質、第52回日本栄養・食糧学会大会講演要旨集、p-p59(1997)
22. 複合発酵乳の抗ストレス作用、日本農芸化学会2000年度大会公演要旨集、p-p77(2000)
23. たらよう葉抽出物によるヒスタミン遊離抑制作用、日本農芸化学会2003年度大会公演要旨集、p-p224(2003)
24. トンガ王国産もずく由来フコイダンによる血清尿酸値の改善効果、第57回日本栄養・食糧学会講演要旨集、p-p64(2003)(その他)
25. ケフィアとその生理作用、New Food Industry、35(8)、35-43(1993)
26. 低アレルゲン牛乳の開発にする?アプローチ、Japanese JDairy Food Sic.、42(6)、A-208?A-212(1993)
27. アミラーゼインヒビター及びリパーゼインヒビターのダイエット機能特性、New Food Industry、40(1)、65-72(1997)
28. アルコール性肝傷害の予防とADH、Bio Industry、15(11)、14-19(1998)
29. 牛乳中の血清アルブミン除去法の開発、食品産業センター技術研究報告、24、67-72(1998)
30. I型アレルギー対応食品の開発、New Food Industry、40(10)15-20(1998)
31. 免疫卵によるヘリコバクター・ピロリ感染関連疾患の抑制、New Food Industry、40(11)、65-70(1998)
32. 牛乳由来乳化特性をもつタンパク質の特性とその応用、New Food Industry、42(8)、65-72(2000)
33. 磁気ビーズ固定化抗体を用いた微生物(大腸菌群)の迅速検定法の開発、食品産業センター技術研究報告、26、98-98(2002)
34. アルツハイマー病における髄液中プレセニリン、VIPの診断マーカーとしての有用性の検討、大和証券ヘルス財団研究業績集、23、18-23(2000)
35. フコイダンの新規生理機能、New Food Industry、43(5)、6-10(2001)
36. 複合発酵乳ケフィアの機能、月刊フードケミカル、17(8)、51-55(2001)

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発表論文・海外

01. Enhancing effect of malondialdehyde mondification on the mouseJgE response to protein antigens. Agric. Boil. Chem., 54(9), 2323-2330(1990)
02. 小麦由来α-アミラーゼ阻害物質の抗肥満作用、日本栄養・食糧学会誌、47巻5号、341-348(1994)
03. purification and characterization of proteinous inhibitor of lipase from wheat flour. J.Agric,Food Chem.,42(11), 2382-2385(1994)
04. Kinetics studies of a wheat - derived lipase inhibitor. J.Agric.FoodChem.,43(11), 2882-2385(1995)
05. Wheat flour lipase inhibitor decreases serum lipid levels in malerate. J. Nutr. Sci. Vitaminol.,41,699-706(1995)
06. Morphological observations on antitumor activities of 70 kDafragment in α subunit from pronase - treated ovomucin in double grafted tumor system. Food Sci. Thechnol. Res.,6(3), 179-185 (2000)
07. Interaction between 120 kDa fragment in β- subunit from egg white ovomucin and sarcoma - 180 cells through basic fibroblast growth factor receptor. Food Sci. Technol. Res., 6(4), 275-279(2000)
08. Adhesive property of Bifidobacterium lactis LKM512 and predominant bacteria of intestinal microflora to human intestionalmucin. Current Microbiology, 44, 212-215(2002)
09. Inhibition of Helicobacter phylori infection by orally administeredyolk-derived anti- Helicobacter phylori antibody. Hepato-Gastroenterology, in press.

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特許

01. リパーゼインヒビターの製造法、特開平04-321700
02. 高脂血症や肥満の治療及び予防法、特開平04-327536
03. 亜フィニティークロマトグラフィーによる牛乳β-ラクトグロプリンの単離方法、特開平05-247096
04. βラクトグロプリン除去牛乳の製造法及びβ-ラクトグロプリンの製造法、特開平06-62733
05. 穀類由来蛋白質性リパーゼ阻害物質の簡易精製法、特開平06-345800
06. 牛乳由来セリンプロテアーゼインヒビター及びその製造法、特開平07-82296
07. IV型コラゲナーゼ測定法、特開平07-159402
08. 小麦由来リパーゼインヒビター、特開平07-330794
09. 牛乳中の牛血清アルブミンの除去法、特開平09-9881
10. 健康食品、特開平08-88047
11. 乳由来線維芽細胞増殖因子、特開平08-119867
12. 美肌剤、特開平08-133943
13. 採卵鳥類の免疫感作法、特開平09-87184
14. 飲酒傷害の予防方法、特開平09-87191
15. 発癌予防剤、特開平09-110711
16. クロロフィラーゼ活性阻害物質、特開平09-136898
17. 抗アレルギー性物質、特開平09-143090
18. 2価金属イオンの可溶化法、特開平09-173018
19. コンニャク低分子化食物繊維の製造法、特開平09-252792
20. アレルギー疾患の治療及び予防剤並びにアレルギー疾患の治療及び予防法、特開平10-72362
21. 凝固状態の安定した調理玉子食品を作成する方法、特開平11-46727
22. チロシナーゼ活性阻害組成物とチロシナーゼ活性阻害剤と美白美容液と美白溶用剤、特開平11-79934
23. ヘリコバクター・ピロリの抗菌と感染関連疾患の予防及び治療剤、特開平11-80197
24. 食餌性アレルゲン物質の免疫検査法、特開平11-142403
25. 卵白由来ビフィズス菌増殖促進物質と当該物質を含有する食品、特開2000-93166
26. 酵母増殖促進物質、特開2000-157259
27. 磁気ビーズ固定化抗体を用いた微生物の迅速検定法、特開2001-4631
28. 節煙促進剤、特開2001-199895
29. 抗アレルギー作用を有する混合物及びこれを含有する食品、特願2002-104094

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