にら、木綿豆腐・【一汁一菜】お味噌汁中心の食事 |
【一汁一菜】お味噌汁中心の食事奈良国立博物館前に「下下味亭」というごはん屋さんがあったのを覚えていらっしゃる方もあると思います。そのお店の一汁一菜は絶品で、何とか記録に残すために本にしたいと思っているうちにごはん屋さんは止めてしまわれました。さまざま思い起こしながら少し私の想いも入れつつ、お味噌汁を中心とした食事の基本、一汁一菜を始めてみたく思います。 工芸店ようび 店主 真木
File No.26 にら、木綿豆腐
お味噌汁は単純な木綿豆腐とにら、お味噌は辛めの信州味噌を薄い目にしました。奥田志郎さんの大ぶりの角のある朱椀は、内側がしっかり刳れていてたっぷりと入ります。 この季節にいつも信州黒姫のペンション竜の子から送っていただくグリーンアスパラガスは、やわらかくぬめりが多く大変美味しいので、さっそくご飯に入れてみました。 拍子木切にしたアスパラを塩少々して少し湿らせておき、ご飯を炊く直前にこれを混ぜます(お米を浸水させる時にお昆布を入れておきます)。炊き上がったところにお塩をあまり均一にゆき渡らせないでムラ塩にします。少し辛いところや水くさいところがあるのが「妙」なのです。このご飯はあまり蒸らさないで炊きあがってすぐの方が瑞々しくて美味しいです。 器は阪東晃司さんの染付幾何学文飯碗です。飯茶碗としてのすべての条件を備えていて、この「何でもなさ」が貴重です。 お漬物は新キャベツの糠漬け、器は有松進さんの波形の深鉢です。このように薄く出来たものは一見弱いのではないかと思われがちですが、瀬戸の土は仲々に丈夫で欠けにくく、この薄さがうれしくてさまざまなものを作っていただいています。 箸置は吉住章さん作の緑交趾風えんどう豆形箸置、この様に強い色調のものは小さくてもアクセントになり全体が生き生きといたします。 工芸店ようび 店主 真木
価格に消費税は含まれていません。(外税)
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