【一汁一菜】お味噌汁中心の食事 豆腐、新わかめ、芹《一汁一菜の基本》
奈良国立博物館前に「下下味亭」というごはん屋さんがあったのを覚えていらっしゃる方もあると思います。そのお店の一汁一菜は絶品で、何とか記録に残すために本にしたいと思っているうちにごはん屋さんは止めてしまわれました。
さまざま思い起こしながら少し私の想いも入れつつ、お味噌汁を中心とした食事の基本、一汁一菜を始めてみたく思います。
これから新生活をお始めになる方々に、4月卯月は、一番基本形の一汁一菜から始めてみます。
白いご飯
土鍋で炊いていただくのが理想です。
よく洗ったお米を30分〜1時間水に漬けておき、火にかけて強火で吹きあがってきましたら杓文字で上下をさらりと混ぜ、火をぐっと弱め15分炊き、火を止めて10分蒸らします。
出汁巻
玉子はよく溶かします。出汁の量は玉子の30%くらいから始めて徐々に増やしていき、お好みの味と固さを見つけて下さい。同量までいきつきますが、巻くのが少し無理かもしれません。お料理屋さんで130%の量の出汁をお使いのところがあるのですが、これはごくごく稀なことで玄人の域です。お弁当などに入れられる時は少し葛を入れると水分が出にくくなります。
付け合わせにたっぷりの大根おろしが決め手です。大根おろしは絶対にしぼらないこと。卸したものをざるに入れ、自然に水が切れるのを待ちます。上げてみて水が落ちないようにすればそれでいいのです。一分くらいです。醤油は生醤油が一番です。
味噌汁
出汁をきっちりとることとお味噌を吟味することが大事です。大変質の良いだしじゃこを求め、頭もそのままで焦げないようにお鍋で空炒りしてそのまま冷まし、水分を抜きます。からからになったおじゃこをすりこぎでつぶし、水をたっぷり入れて火にかけ、あくをすくい(必ずこれをしてください)15分位煮て、濾し紙又は布で濾して下さい。一度にたくさん作って冷凍保存しておくと便利です。
お漬物
大根または菜の花または小松菜など春菜類
食器は毎日使っていて飽きないもの、使いやすく洗いやすくていねいに出来たものを、よく吟味してお揃え下さいませ。
染付幾何学文飯碗
自然の素材ならではの優しい印象をうける染付ですね。直線的な文様と形が、より力強さを感じさせてくれます。
阪東晃司
6,600円
朱4.2寸汁椀
くりが深くとても軽い仕上がりで、八分目でたっぷり200mlほど入ります。
奥田志郎
22,000円
織部長方皿・小
有松進さんの織部は、力強さに繊細さが加味されて表情豊かです。釉薬の変化が見事に生かされていています。
有松進
5,500円
絵唐津千鳥文様小皿・三角
三角のおにぎりのような面白い形の小皿です。
中村恵子
3,036円
にちにち膳
忙しい日々の合間にも、気軽に「和」の時間を過ごしていただけるよう、「和」の美しい空間を身近に作っていただけるお膳を作りました。
奥田志郎
28,380円