【一汁一菜】お味噌汁中心の食事 桜花
奈良国立博物館前に「下下味亭」というごはん屋さんがあったのを覚えていらっしゃる方もあると思います。そのお店の一汁一菜は絶品で、何とか記録に残すために本にしたいと思っているうちにごはん屋さんは止めてしまわれました。
さまざま思い起こしながら少し私の想いも入れつつ、お味噌汁を中心とした食事の基本、一汁一菜を始めてみたく思います。
春になると阪神間の人たちはいかなごを釘煮にして食べるのが風物詩になっています。それから一ヶ月ほど経て、今度はかますごとして食卓にのぼりますが、何故か阪神間というより大阪の人たちの習慣らしいのです。
釜あげしたかますごを少し焦げ目がつく位にあぶってたっぷりの生姜と醤油でいただきます。ちょうどお花が咲くとかまだだとか言っている季節で、窓をあけるのは寒い、閉め切ると煙だらけになって家じゅうがお魚の匂いになる。そんな対策はないままに、毎年何度かいただきます。
ご飯は絶対に炊きたての白いご飯。菜の花と貝類の入ったぬた(今回はあさりが入っています)、新キャベツのお漬物。昆布出汁に桜花漬を浮かせたお汁が、お口をすすいでくれます。
そうです、この献立はお酒も美味しいのです。ビールよりお酒、大吟醸などではなく普通のお酒が良く合います。
この献立は、作り方などお書きするまでもありません。本当に大阪の春の普段の生活日常です。花散らし文皿がこの日常に文字通り花を添えています。
日常的な一汁一菜も控えめながら出来るだけ季節の変化を感じさせるものにしたいものです。
色絵花散らし文皿
「工芸店ようび」のオリジナルとして正木春蔵さんに作っていただいているものです。すっきりシンプルな使いやすい小皿です。
正木春蔵
9,900円
青瓷そば猪口
「そば猪口」ですが、冷やし素麺や冷やしうどん用に、夏ぴったりの青磁で作っていただきました。
海老ヶ瀬保
3,960円
6寸鉢・緑
光の当たり方で、青から、青緑、緑の色を魅せてくれます。
杉本太郎
3,520円
長角小皿・小・山水文
醤油皿の他、薬味もたっぷり入ります。
植山昌昭
1,848円